カテゴリー「☆神山健治作品」の34件の記事

2008/02/25

大変な日曜日-『精霊の守り人』トークイベントほか。

もともと時間的に余裕を持たせたプランであり、結果的にはすべてのミッションを敢行し、予定通りに事は運んだのだが、肉体的・精神的疲労度は普段の倍以上という強行突破になった昨日。それもこれも大荒れな天候によるJR東日本のダイヤの乱れが原因。新幹線で片道約2時間半の東京日帰りなんて通常ならどおってことはないのだが、その新幹線が大動脈の生命線である限り、都内で危機を回避し続けても最終的にはジ・エンド。いやー参った参った(^^;・・ちゃんと帰れたけどさ。

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2007/09/29

「精霊の守り人」~第26話:旅立ち

最終回。それぞれがそれぞれの在るべき場所へ。
兄サグム皇子亡き今、必然的にチャグムが皇太子を継承する。一度は父帝に命を狙われながらも、なんとも都合の良い話だが、国を統べる家系、血筋は絶対である。
選択の余地はなく、チャグムも自分の立ち位置を知っている賢い子。別れの予感から、新ヨゴ王国まで最後の旅をバルサやタンダと共に自分の足で進む。

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2007/09/22

「精霊の守り人」~第25話:宴

感動の”宴”。笑っちゃまずいだろ~と思っても、ほとんど妊婦さながらなチャグムの苦しみようが可笑しくてたまらない。見事な”出産”だった(爆) チャグムは生みの苦しみを知る、いいお父さんになるに違いない!
・・ということで、チャグムも卵も無事なまま、卵はナージへ託すこととなった。

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2007/09/15

「精霊の守り人」~第24話:最後の希望

最後の希望は、”シグ・サルアの花”。ナユグとサグの間をつなぐもの。
青池でのラルンガの出現時、チャグムの行動と合わせて冷静に状況を分析していたタンダの知恵が希望をつなぐ最後の手段をバルサと狩人に齎した。
・・・しかし、いつの間にあんなに沢山摘んでいたんだが・・・(^^;
知恵と勇気を振り絞ったタンダの勇姿に泣けた!

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2007/09/08

「精霊の守り人」~第23話:シグ・サルアを追って

「囁いたな、・・・」  ぶはっ。
春が訪れ、”卵”の囁きに導かれて”約束の地”へと移動を開始するチャグムら一行。
ほんの数ヶ月で肉体的にも成長著しいチャグム。背も髪も伸び、顔付きもすっかり男らしくなった。湯治に出かけていたトロガイ師の土産である新しい衣装を身に纏えば、その姿、凛々しく、風格すら漂う。さすがは皇子だ。
バルサから短剣を授かり、いざ出陣。カンバルに伝わる、短剣授与での言葉の重みをしかと受け取ったチャグムだろう。

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2007/09/01

「精霊の守り人」~第22話:目覚めの季

「オレは、精霊の守り人のだから。」
ジグロとバルサの話を聞き、バルサと自分に重ね合わせ、立場や環境は違えど、今自分が出来る事を精一杯やろう、という気持ちが芽生えたチャグムだ。
ニュンガ・ロ・イム=”水の精霊”に卵を産み付けられた者をヤクーの人々は、ニュンガ・ロ・チャガ=”精霊の守り人”と呼んだ。一見、一方的な寄生・片利共生関係にもかかわらず”守り人”と呼ばれる由縁はここありそうだ。そして、その心が”守り人”の生死を分けるカギかもしれない。

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2007/08/25

「精霊の守り人」~第21話:ジグロ・ムサ

ジグロの話が聞きたいとチャグムの頼まれ、幼き日の出来事を語り始めるバルサ。
バルサの父カルナは、カンバル王付きの医師だった。母は5歳の時に他界。
カルナはカンバル王の弟ログサに脅迫され、王毒殺を命令されていた。所詮、ログサの言いなりになろうとも、毒殺成功の暁には、自分もバルサも殺されると直感したカルナは、親友である”王の盾”の長:ジグロにすべてを話した上で「バルサを託したい」と申し出た。もちろん拒絶されることは覚悟の上で。当然のように断ったジグロ。・・しかし、ジグロにどのような心境の変化があったのかは分らずじまいだが、結局バルサを連れて国を逃げ、追われる者となったジグロだ。ワケのわからないバルサも、幼いながらも危機感を持ち、ジグロには命を救われたことを感謝しつつ、付いて行く覚悟を固めたのだった。

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2007/08/18

「精霊の守り人」~第20話:狩穴へ

いよいよ全員いい人のはじまりだぁ(笑)
トウミ村に乗り込み、一方的にチャグム引渡し要求をするシュガ・狩人一行。「話を付けようじゃないか」と名乗り出たのはトロガイ師だった。さすがにトロガイ師の登場となれば話し合いも穏やかに進む。実際、トロガイ師の話は、真実半分ハッタリ半分ではあったが、言うなれば貫禄勝ち(笑)。簡単にいえば、「こんなところで油を売っている暇があるなら、とっとと碑文を解読しな。それがチャグムを救う為に今できる唯一の事だよ、ぼんくらめ!」と追っ払いに成功。本当は”卵喰い”ほか”春の宴の地”など、判っていないことばかり。碑文の存在を知り、それを紐解くことでチャグムを救う手立てを発見できるかも知れないとシュガに期待していることもあるだろうね。シュガも宮に戻り、サグムの死に打ちひしがれているガカイを促し、本格的に碑文に取り組む決意を固めた。
それぞれがそれぞれの持ち場に戻る。すべき事をする。チャグムも元気こそないものの、黙ってバルサと行動を共にし、狩穴へと赴く。自然の洞窟にトロガイ師とタンダで手を入れ、人が住めるように整えた秘密の隠れ家。かつて、バルサとジグロも利用していた隠れ家だ。自然豊かな地。当然自給自足で冬になれば雪で閉ざされる地。冬篭り用に早速保存食の準備で川で魚を漁り、山では獣を狩る。燻製にするようだ。チャグムを連れて猟をし、肉を裁くバルサ、干し柿を括るタンダ。。。相変わらずの役割分担(笑)
口数が少なく笑顔の消えたチャグムを心配しながらも、払拭するもしないもそれができるのはチャグム本人だけ。誰もが見守ることだけに徹する。そんな彼らの思いやりをチャグムも分ってるはず。いずれ、時が来れば・・・だね。

話は戻って、チャグムを連れてトウミ村へ帰還したときの、引きのカメラ目線でBGMのみ、セリフが全くない長いやり取りが抜群だった。遠目でありながらほんの少しの動きで今、何を話して何をしているのかが手に取るようにわかる。上手い!村を旅立つ時も同じく村人は行動で気持ちを語る。なまじセリフがないだけに、そのまま心に響いてくるかのよう。見事だ。
紅葉でにぎわう山並み、高い秋の空と雲。季節の移ろいがひと目で分る。霜柱なんか芸が細かい!(最近、霜柱が立つことも、場所もないし、もう何十年も踏んでないや)

チャグムのあかぎれた手に薬を塗ってあげるバルサ。「私もジグロに塗ってもらったのだよ」と言うバルサ。バルサの育ての親で命の恩人、それがジグロ。ジグロの話を聴きたがるチャグム。
次回、「ジグロ・ムサ」。バルサの過去、生い立ちが明かされる。

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2007/08/11

「精霊の守り人」~第19話:逃亡

『卵喰い』(ラルンガ)は見えないし、触れない。鋭い爪が何本もあるらしい。
絶望に打ちひしがれるチャグム。知らぬこととは言え、チャグムに死の宣告を突きつけた少女は罪悪感でいっぱいとなり、「帰りたい」というチャグムが村を抜け出す手助けを申し出る。
”精霊の守り人”は『卵喰い』に引き裂かれることで、卵をサグに(産み?)おとすことになるようだ。それもまた自然の摂理か。では、卵はその後どうなるのか?昔話に続きはないが、昔から歌い継がれている「田植え唄」にそれらしき歌詞があるらしい。今は歌われなくなった3番。謎を解く鍵は”ナージ”。しかし、野生のナージもまたその姿がほとんど見られなくなったようだ。なんであれ前途多難だ。文化文明の進歩により、この100年間に得たもの失なったもの。(裏テーマのひとつだね)
抜け出したチャグムに気が付き、後を追い、追いつくバルサ。
グラグラになってしまった今のチャグムの心は脆い。どんなにしっかりした子でも子供は子供。死ぬとわかれば母親が恋しくもなる。弱音も吐きたかろう。「闘え、強くなれ」と言うばかりのバルサから逃げ出したくもなるだろう。それをそのままぶつけるチャグムを、逃げることなく真正面から全てを受け止めようとするバルサ。2人の親子に近い絆が固く結ばれた瞬間は涙モノだ。
シュガ及び狩人らも遂に村へと到着し、チャグムの引渡しを要求する。トロガイ師が名乗り出て話をする事になりそうだがどうなることか。しかし、狩人の言い分は物騒でならない。果たして、説得して引き下がらせることができるだろうか。(制しないシュガだし、どうも立ち位置がハッキリしないんだよね。)
たまたまとはいえ2人は不在。次なる「隠れ家」を打ち合わせていたこともあり、難を逃れて直行かな?

次回、「狩穴へ」。卵の成長によって体調はもとより、幻影を見るなど表面上にも変化がハッキリしてきたチャグム。冬の間にどれだけの準備が出来るのか、時間はあまりない。

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2007/08/04

「精霊の守り人」~第18話:いにしえの村

合流ポイントへと向かうバルサ。トロガイ師も既に到着していた。兄サグムの死を聞かされ、宮に戻って詳細を知りたいというチャグムを制し、一路トウミ村へと急ぐ一行だ。
村への道のりは獣道宜しくとても厳しい。道すがらサグムの死より重要だという事情を「今聞かせて欲しい」と懇願しても、「後で」と言うばかりのバルサ。心が晴れないことで余計に重い足取り。表情も固く険しい。肉体的にも精神的にも疲労困憊のチャグムであり、山頂からみた美しい景色もまるで目に入らない。
バルサもはぐらかしているようで、いずれは事情を話さなければならない事は理解している。ただあまりにも過酷な事情。チャグムのためにも、少しでも希望の糸を掴んでから話したいという想いがあるようだ。希望の欠片もないのでは、あるのは絶望のみ。けれど絶望に押し潰されてしまわない強さをチャグムに身につけて欲しいという親心(のようなもの)が、バルサにチャグムに厳しくさせているようではある。
何とか無事に村へ到着するご一行。村の入り口には、たくさんのナージの骨が吊るされた”道切り”(魔よけみたいなもの)が設置してある。神社の鳥居のようなものなのだけど、村の少女は真下でピョンと跳んで頭で骨をカラカラとさせた。大人の背丈より少し低い位置にあるから屈んで通らないと額に当たる。当てるのが風習のようだから、子供は跳びつくワケだね。チャグムも負けじとジャンプ!・・・ふふふw

一方シュガと狩人達もチャグム追跡の策を練る。トーヤの持ち込んだ荷物から可能性を探る。それだけの手がかりでポイントを絞る推理力は見事だね。相変わらず奪還が目的のようだが、バルサに対するシュガの意識が変化している。「もしや目的は同じ?」と。ヨシヨシ、やっと視野が戻ってきたね。優秀なシュガにしては前回は失言の数々。あまりに突然のことで焦りが前面に出たシュガだったってことで許そうぞ。

トウミ村でも”語り部”は既に絶え、子供に語られた昔話程度の伝承しか残っていなかった。しかし、事情を何も知らない村の少女から語られた昔話はチャグムに残酷な告知となってしまう。己の行く末を想像しショックで気を失うチャグム。
話に続きはあるのだろうか?少女のおぼろげな記憶では肝心なところが曖昧だろうね。

チャグムの暗さから、終始重苦しい雰囲気のお話だけど、トロガイ師がうまく引き上げていた。なんともお笑い担当の万能キャラにしたものだ(笑)
次回、「逃亡」。逃げ出すのはやはりチャグム?剣をバルサに向けているのもチャグム?

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