合流ポイントへと向かうバルサ。トロガイ師も既に到着していた。兄サグムの死を聞かされ、宮に戻って詳細を知りたいというチャグムを制し、一路トウミ村へと急ぐ一行だ。
村への道のりは獣道宜しくとても厳しい。道すがらサグムの死より重要だという事情を「今聞かせて欲しい」と懇願しても、「後で」と言うばかりのバルサ。心が晴れないことで余計に重い足取り。表情も固く険しい。肉体的にも精神的にも疲労困憊のチャグムであり、山頂からみた美しい景色もまるで目に入らない。
バルサもはぐらかしているようで、いずれは事情を話さなければならない事は理解している。ただあまりにも過酷な事情。チャグムのためにも、少しでも希望の糸を掴んでから話したいという想いがあるようだ。希望の欠片もないのでは、あるのは絶望のみ。けれど絶望に押し潰されてしまわない強さをチャグムに身につけて欲しいという親心(のようなもの)が、バルサにチャグムに厳しくさせているようではある。
何とか無事に村へ到着するご一行。村の入り口には、たくさんのナージの骨が吊るされた”道切り”(魔よけみたいなもの)が設置してある。神社の鳥居のようなものなのだけど、村の少女は真下でピョンと跳んで頭で骨をカラカラとさせた。大人の背丈より少し低い位置にあるから屈んで通らないと額に当たる。当てるのが風習のようだから、子供は跳びつくワケだね。チャグムも負けじとジャンプ!・・・ふふふw
一方シュガと狩人達もチャグム追跡の策を練る。トーヤの持ち込んだ荷物から可能性を探る。それだけの手がかりでポイントを絞る推理力は見事だね。相変わらず奪還が目的のようだが、バルサに対するシュガの意識が変化している。「もしや目的は同じ?」と。ヨシヨシ、やっと視野が戻ってきたね。優秀なシュガにしては前回は失言の数々。あまりに突然のことで焦りが前面に出たシュガだったってことで許そうぞ。
トウミ村でも”語り部”は既に絶え、子供に語られた昔話程度の伝承しか残っていなかった。しかし、事情を何も知らない村の少女から語られた昔話はチャグムに残酷な告知となってしまう。己の行く末を想像しショックで気を失うチャグム。
話に続きはあるのだろうか?少女のおぼろげな記憶では肝心なところが曖昧だろうね。
チャグムの暗さから、終始重苦しい雰囲気のお話だけど、トロガイ師がうまく引き上げていた。なんともお笑い担当の万能キャラにしたものだ(笑)
次回、「逃亡」。逃げ出すのはやはりチャグム?剣をバルサに向けているのもチャグム?