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2016/07/05

「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」みた。

G

太田垣康男氏が描いた漫画『機動戦士ガンダムサンダーボルト』をアニメ化したもので、2015年12月から全4話でネット配信されたものに新作カットを加えたデレクターズカット版を劇場イベント上映したもの。
憎悪と狂気が渦巻く救いようのない”大人のガンダム”。生々しさとジャズの音楽とが余韻として強く残る、70分程度でしかないのに疲労すら感じるひとつの戦争映画になっており、とてもよかった。

宇宙世紀0079年、一年戦争末期の”サンダーボルト宙域”での地球連邦軍部隊「ムーア同胞団」と、ジオン軍の「リビング・デッド師団」との戦いが描かれており、最終的にはムーア側のイオ・フレミングとシオン軍のダリル・ローレンツの一騎打ちが最大の見せ場になっている。

原作は未読だけれど、これは漫画でもW主人公なのかな?
イオとダリル、それぞれにそれぞれの人生があり、どちらも戦争によって多くのモノを失い、狂わされ、戦いの中でしか生きられなくなった男たちで、ただ敵というだけで本気で殺し合う者たちだった。

どちらも感情移入しがたいキャラクターなのだけど、両方の立ち位置から見える戦争の実状やら内情が描かれているから彼らが哀れで、逆にどちらにも感情移入してしまうような奇妙な感覚に陥ってしまう。とにかく、本当に生々しく戦争の狂気をこれでもかって見せつけられて疲労感を覚えた。

まぁ”ガンダム”なのでね、爽快とはいえないが単純にMS戦は見どころで楽しめるところではある。とにかくFAガンダムとサイコザクの一騎打ちは本当にスピード感溢れる圧倒的な迫力で魅せてくれた。(それでも同時に男どものドロドロな感情を食らって痛々しく思うのだが)。

ニュータイプではない凡人が主人公の物語。ガンダムもザクも単なる兵器として出てくるだけの戦争の物語。ネット配信をスルーしていたこともあり、劇場で見られて良かった。

好感度:★★★★

で、これは続きがあるのかな?

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