「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」みた。
発端は一台の古いカメラの発見。エベレスト登山史上最大の謎を紐解く可能性を秘めたカメラだと直感したカメラマンの深町は、そのカメラを縁に曰く付きの登山家:羽生丈二との邂逅を果たすことになる。
最初は”世紀の大発見”をモノにするために奔走していた深町だったが、やがて羽生丈二その人に魅入られていく、と原作ではまぁとにかく泥臭くて奥深い話だったと思うのだが、映画では尺の関係か全体的に広く浅く纏められただけになってしまったように思う。
大作の原作モノの映画化ではよくあることで、原作未読者はそんなものかと思いつつも知らぬが故に制作側の思惑どおりに作品を受け止め、既読者は開き直って脳内補完しつつ映像を楽しむ、そんな感じの映画。
そして後者寄りの自分なので、「凍りついた阿部ちゃんスゲ~」ってのが一番印象深かったりする。
大規模な宣伝に踊らされて過度な期待を持たなければそれなりには楽しめるのではないかな?
好感度:★★★++
実際、撮影が過酷で大変な作品。俳優陣やスタッフの頑張りは認めたい。
ただ、登山は詳しくないけれど、TVでイモトアヤコさんらの登山部の奮闘を見ているだけに、現実的な問題をそっくりスルーしてしまったのは如何なものかと思った。
| 固定リンク | 0
コメント
たしかに期待のハードルを下げて観れば、邦画にしてはかなり頑張っていたと思います。
あの氷漬けのシーンは本物?人形?…気になりました。
投稿: BROOK | 2016/03/15 16:56
■BROOKさん、こんにちは
頑張ってはいたと思うのですけどね~
氷漬けはどうなんでしょうね。半分半分?
顔の恐さは「犬神家の一族」を思い出しましたが(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2016/03/15 18:12
原作、夢枕獏なんだぁ~~。
知らなかったです。彼の作品は好きだけど、これは読んでないです。
とにかく、山への執念みたいなものがすごすぎて
ちょっと引いてしまったんです。
そうかぁ、そのあたりの気持ちの部分が小説では描かれていたんでしょうか?
たしかに、阿部ちゃんすごすぎ!っていう、あの映像ばかりが残る映画でした。
投稿: mariyon | 2016/04/03 16:18
■mariyonさん、こんにちは
ええ、獏さんですよ~
獏さんでなければ読んでいなかったかもしれません(笑)
羽生の山への執念は原作の方がもっと感じられるかもしれません。まさにドンビキするくらいに。
けれどとにかく想いが濃いんでなんか納得できるんです。
ただ深町が野心家って印象はなかったんで、予告編に?ってなりました。
阿部ちゃんの形相、夢に出そうなくらいでしたね(爆)
投稿: たいむ(管理人) | 2016/04/05 13:25