「心が叫びたがってるんだ。」みた。
口は災いの元、言葉は時として刃物以上に人の心を傷つける。
けれど、大切な言葉、本当の気持ちは口に出さなければ他の誰にも通じない。
親から「口から生まれてきた」と言われるほどにおしゃべり好きで夢見がちな女の子が主人公。けれどその無邪気な”おしゃべり”が切っ掛けとなって家庭は崩壊。でも少女には意味が分からない。ただ「お前のせいだ」と父親に言われたことから原因が自分の”おしゃべり”にあったことは察し、以後”おしゃべり”はすべてにおいて封印されることになる。
少女は成長し、いつしかあの時の本当の意味を知り、言葉の重さを悟る。そしてそのまま殻に閉じこもることを選択。
けれど、出会いは人を変える。少女にもそんな出会いが訪れる。
少女はそもそも夢見がちな女の子。自分の封印を解いてくれるのは”白馬の王子さま”だってどこかで信じているような現実逃避型の幼稚な女の子でもあるので、少女は優しい少年に王子さまの役を重ねるようになり、自分の望むハッピーエンドを思い描いて頑張り始める。
けれど、悪気のない少年は、ただ少女の努力に刺激されて自分自身の弱さを見出し、少女を応援しつつも自分自身の道を進もうとしていた。
やがて自分だけの空回りを知った少女の心は木っ端みじんに砕け散る。
それでも、言いたいことを言いまくってスッキリ。
現実的に気持ちはそう簡単には割り切れるものではないのだけれど、少女は本当は自分の中にすべてを理解している自分と、楽で心地よい方を演じている(信じ込んでいる)自分の両方が居ることを知っていたんじゃないかと思うし、だからこそのあの終盤からラストになったのではないかと思った。少しばかりバタバタっと綺麗にまとめ過ぎな気はするけどね。
(そりゃあ~アンハッピーエンドより、ALLハッピーエンドが好きだけどね。もう少し絡みがあれば尚良かったかなと。果たして”、”が付いてちょっとお得な”玉子さま”の想いは通じるのかな?)
リアルとデフォルメとファンタジーが上手く融合した、「アニメ」はジブリだけ(最近は「細田作品もアリ」か)という方々にも受け入れられる作品ではないかと。
好感度:★★★★
「ミュージカルには奇跡がつきもの」 名言だね。
音楽モノにもなっている分、「あの花」よりこっちが好きかなー。
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コメント
たしかに音楽の使い方が絶妙でしたね♪
ミュージカルシーンの違う曲同士をミックスさせるのも良かったと思います。
言葉に出すということ…の意味を、
高校生の青春と上手く合わせて、上手に纏めていました。
投稿: BROOK | 2015/09/23 13:17
■BROOKさん、こんにちは
音楽モノが大好きなだけにツボにはまりました。
これも1クールでいいから個々にもスポットを当てた形でみられたらよかったかな~
もはや思春期の恋バナにキュンとすることはないだろうと思っていたけれど、このチームの作品にはやられそう~
投稿: たいむ(管理人) | 2015/09/29 08:43