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2015/05/28

「チャッピー」みた。

Chappie

『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督作品。
AIロボットが大好物であり、その造形が『アップルシード』のブリアレオスに似たチャッピーを予告編で見た時から楽しみにしていた映画なのだけど、やはりブロムカンプ作品は想像の斜め上を行くなぁ~という印象。
ツッコミどころ満載はだけど、それこそが真骨頂ということで、生まれたてのチャッピーの成長を愉しく見させてもらった。

AIロボット”スカウト”が警察官として実践配備されているくらい飛躍的に技術が進歩しているものの、近未来とも言えない、来年再来年というすぐそこの未来の南アフリカが舞台となっているってところが凄く良いと思った。
実際、あと1-2年でこれは無いだろうとは思うのけれど、AI(人工知能)の発展に対する懸念であり危機感が議論され始めている昨今でもあり、まんざら空想の世界というわけでもないと思わせてくれるだけの何かがあったように思う。

ボディは”スカウト”のジャンク品であるものの、中身は新開発の自我を持ったAIを搭載したのがチャッピー。初起動直後はとにかくまっさらで無垢な赤ちゃんそのもの。AIだけにさすがに学習機能は優秀で、成長の速度はズバ抜けているものの、まずは子供のようにあやて恐怖心を払しょくし、好奇心を煽って彼自身の学習意欲を引き出して育てる、という体験型の教育が必要というところがなんともアナログで面白い。
とにかく何でもかんでもすぐに吸収し会得してしまうチャッピー。善悪の基本こそ最初の最初に開発者であるディオンから教え込まれたものの、ディオンの意に反し、トラブルからその後は悪党3人組によって好き勝手に育てらてしまうので、若干間違ったというかズレた成長を遂げてしまうことになる。
けれど、チャッピーは自分がジャンク品でテスト的に起動させられ寿命がわずかでしかないことを知り、人間さながらに感情を暴走させ、AIとしてさらなる進化を見せ、最終的にまさかの領域に手を伸ばすことになり、「えー?! そこ行っちゃう?」といったラストに少しばかり唖然。

チャッピーの造形は『アップルシード』のブリアレオス、好奇心旺盛な言動にはピクサーアニメの”ウオーリー”を彷彿し、最終的には『攻殻機動隊』の”ゴーストダビング”かと、いろんな似てるアレコレが浮かんできたし、どこか投げっぱなしなのは相変わらずだけど、オリジナル作品として楽しませてもらった。

好感度:★★★★

また、物語として大いに貢献していたのがヒュー様だった。終盤の見せ場の立役者。
ヒュー様の役どころは”スカウト”の開発で大成功を収めているディオンを嫉妬し、彼を失脚させて自分が開発している軍事兵器レベルの警察ロボの採用を目論んでいる、元軍人エンジニア:ヴィンセント。これがまぁ悪い悪い。超卑劣な極悪野郎なんだなぁ。しかもヘンな髪型。
やりたい放題の悪人役をすっかり愉しんじゃってるヒュー様で、良かった!たまにはいいね、こういうもの。

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コメント

さすがブロムカンプ監督作品だけあって、
ストーリーが捻ってあるような感じですね。
一筋縄ではいきません♪

ヒューの悪役はホント珍しいですよね。
かなり小者感を出していると思っていたら、
チャッピーに…(略)
思わず笑ってしまいました。

投稿: BROOK | 2015/05/28 22:38

こんばんは。

そうそう、ヒュー様の髪型はヘンだった(爆)
窓際な扱いの僻み妬みな人が、チャッピーと出会い変るのかと期待してみたところ、最後まで悪でしたね(苦笑)

AIロボが遠くない今、それに関して様々な疑問問題を投げかけながら、まさかの子育て原点を考える映画だったとは、、、って、ちょっとビックリでした。

投稿: オリーブリー | 2015/05/28 22:42

■BROOKさん、こんにちはsun
チャッピーは人間ではないけれど、人間の写し鏡な部分もあり、チャッピーを通して人間のエゴをまざまざ見せつけられた感じでした。

まさかのヒュー様の憐れなお姿・・・笑えましたね(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2015/05/29 17:26

■オリーブリーさん、こんにちはsun
この映画、感情もったAIロボの別の可能性を見い出しているというのか、今更ながら”教育”の大切さとかしみじみ感じちゃいました。
これからだけど、「アベンジャーズ」でのトニー・スタークはそこを間違っちゃったんじゃないかしらとか思ったり(笑)

ヒュー様、ほんと最後まで改心しませんでしたねぇ。反って小悪党の方が家族愛を発揮してしまうあたりが凄いというのか、現実っぽく感じちゃいましたよ。

投稿: たいむ(管理人) | 2015/05/29 17:34

ここにもブリアレオスや~言うてるひとがおった~(≧∇≦*)
いや、ムースだってどっかしらドロイドに似てたな~って。
ロボット造形まんまもってってない?(;´∀`)
外見だけじゃなくって攻殻の草薙さながらに復活って。(;´∀`)
さぞかし日本のアニメがお好きなんでしょうね~。

・・・シリアスなシーンに「テンション」のパンツだけが
今でもいちばんくっきり鮮明に頭に残っちまった。(爆)

ヒュー様がディズニー映画に出てきそうな絵に書いたような悪役で笑っちゃいました。
シガニーウィーバーが銃やらロボットやらで出て行っちゃうと一人でやっつけそうなので
結局デスクであーたらこーたら言うシーンしかなかったですが(爆)
あのひとがアクションに参加してたら話全部持ってかれちゃったでしょうね。(;´∀`)
ということで、二人の大物を相手に
俳優としてはドシロウトのニンジャとヨーランディ役の二人が随分頑張ってたと思います。
すんごい自然体の演技でした。(*^_^*)

投稿: Ageha | 2015/06/02 10:07

こんにちは。

最後、創造者が創造神になってる~(宿ってる~)と、
この締め括りで納得するようなしないような
不思議な気持ちになりました。
これなら続けられるよね☆とも。

ヒュー様の「見えない~~」に笑ってしまいました。
イントゥザウッズといい、
人間らしい(人間なんですけど何となく不死身に見える)
ヒュー様を最近拝めて新鮮です。

投稿: みぃみ | 2015/06/03 16:55

こんばんは。
すみません。
イントゥザウッズではなく、ナイトミュージアムです。
森の中もとい、夢の中に入ってたらしい、私。。。

投稿: みぃみ | 2015/06/04 01:59

■Agehaさん、こんにちはsun
いやぁ~あの黄昏ている後ろからのショットはブリアレオスでしょう~~~
第9の時も思ったけれど、監督さん、間違いなく日本のサブカルの影響受けてますよね。

ヒュー様の分かりやすい悪役っぷりも愉快でした。
まぁ悪ぶってて爪が出る人が一番なんですけどw

パパとママは俳優としてはほぼ素人さんですか。
こちらも楽しんでる感じでしたね。
英語だと棒読みでも良く分からなかったりしますけど(^^;

投稿: たいむ(管理人) | 2015/06/05 13:48

■みぃみさん、こんにちはsun
そそ、神になっちゃいましたが、その後どう生活するのか疑問も。。。
この監督さんの作品は、スカッと爽快でも前途多難なその後が不安なものばかりなんですよねぇ。

森にいたのはジョニーなんだけどなぁと思っていたら・・・ワハハ。
私も良くやっちまいます。
そうそう夢の中にいたんですよねぇ(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2015/06/05 13:51

たいむさん☆
ヒュー様が見事に憎々しげな人物を演じていたね。
演じると言えば、チャッピーをやったコプリーさんも素晴らしかったわ☆
永遠の命を得た彼らは、「第9地区」の宇宙人のように、スラムの片隅にひっそり暮らしていくのかしらね・・・

投稿: ノルウェーまだ~む | 2015/06/07 15:40

■ノルウェーまだ~むさん、こんにちはsun
チャッピーはモーションキャプチャーってことでしたが、着ぐるの仮面ライダーみたいに自然でしたね。

そうそう、永遠の命、なのかな?
またバッテリーは劣化するだろうし、メンテだって必要なハズ。どこで調達するのやら。ハッキングだって立派な犯罪なのにね。
ひっそりどころかネットで商売でもはじめないと犯罪者だよなぁって思うラストでもありました(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2015/06/09 16:19

大物が珍しい悪役やると
結局最後はいい人で、悪役じゃないじゃん。ってことが多いけど
今回徹底的に悪役に徹してたおヒュー様良かったですね☆

投稿: mig | 2015/06/13 10:59

■migさん、こんにちはsun
そうそう、最後は改心するのかしらって思っていたのに、どんどん悪くなる一方。
明後日の方向に向いてしまった膝とか肘とかビックリでした(爆)

たまには良いですよねw

投稿: たいむ(管理人) | 2015/06/17 17:53

こんにちは。
本当に突っ込みどころありますが見ごたえある映画でしたね。

ヒューさま確かにへんな髪形だった(笑)

投稿: Nakaji | 2015/07/17 15:00

■Nakajiさん、こんにちはsun
AIとかロボットとか、だんだん身近に感じられるようになってきてますし、ぶっ飛んでいるけれど勉強にもなるそんな感じでした。

ヒュー様、愉快でしたねw

投稿: たいむ(管理人) | 2015/07/18 09:51

たいむさん、お久しぶりです!
「チャッピー」、本国のティーザー公開の時からすごく楽しみにしてたんですが、日本公開寸前のまさかのレイト入りで、見るのをボイコットしてました(^-^;
やっとアンレイテッドのセル版が発売になったので見ましたよ~(でも、これ編集する必要あったのかな?と思いました。PG12なら普通に全編流しても問題ない程度の内容だと思ったんですが)
ヨーランディとニンジャが本人役で出たのは良かったですね。自然体で。
特にヨーランディがだんだんと本格的なママ化していくのがなんとも。
チャッピーのデザインにはアンテナのせいでしょうか、若干イングラムを感じる部分がありましたね。元々警察用だし、そこも意識したのかな?

今回首尾一貫して極悪だったヒュー様の髪型は、ご自分でも最高にダサいと思っていたそうですね。早朝の撮影でも鏡を見た途端に爆笑だったとか(◎´∀`)ノ

投稿: 五郎太 | 2015/09/20 18:54

■五郎太さん、こんにちはsun
いろいろ大人の事情があったとは知りませんでしたが、見ないで終わってしまうのはちょっともったいない映画かと思うので良かったです(^^)

強いサイボーグなのに可愛くも見えるブリアレオスのウサギ耳ぽいアンテナは士郎さんの抜群のセンスと思い、イングラムも少なからず影響を受けたものと思っていました。
特に警察は民間人との接触も少なくないですし、ロボットとはいえ見た目の柔らかさって大事なのかもですね。
なんであれ彼らの影響、ジャパニメーションの影響をバリバリ感じさせる作品ですよね。

極悪一色のめずらしいヒュー様も見られたし、いつまでも記憶に残る一作です(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2015/09/21 09:16

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