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2015/04/18

劇場版「名探偵コナン 業火の向日葵」 みた。

Conan19

今年もとりあえず先に「第20弾、制作決定おめでとう!」と言っておく。記念すべき劇場版20作目となり、告知映像&音声では「バーボン…キール…」と黒の組織との対決を予告しているし、10作目のようなお祭りというよりは、今後の展開にも関わってくるようなモノになるのではないかと期待。
さて、第19弾「業火の向日葵」。久しぶりに副題がルビなし(英語読みではない)で、何気に新鮮に感じられてしまうのだけど、3、8、10、14作目に続く5回目の”怪盗キッド”編でもあってなかなか面白かった。
脚本が再び『相棒』の櫻井武晴氏に戻ったこともあってか、”コナン”でなくても十分面白い映画になる内容だったと思う。逆を言えば、新一と蘭ちゃんの絆という胸キュン要素という劇場版コナンっぽさが薄くなってしまているんだけれど。(以下、若干内容に触れているのでご注意を)。

今回は、ニューヨークのオークションでかの鈴木次郎吉氏が、新たに見つかったゴッホの「ひまわり」を史上最高額で落札。そこで落札を記念し世界に散らばる7枚の「ひまわり」を集め、私設のレイロック美術館で展示会をすることになる。しかしなぜか宝石しか狙わないはずの怪盗キッドが「ひまわり」奪取を宣言、次郎吉氏の用意した護衛隊(7人のサムライ)とキッドキラーであるコナンが「ひまわり」の警護を開始することになる、というもの。

今回の最大の謎は、黒幕の真犯人が誰かというよりも、キッドが何故”絵画”を狙うのか、そして人命にも関わるような強引かつ危険な手段を用いているのか、という点だった。
真犯人候補はそうそうに2人ばかり目星をつけちゃったしね。(1人目は序盤のニュース内での新聞記事の映像で、2人目は「カードが~」と大げさに周囲に見せ、絵を「預からせてくれ」という発言から)。

ということで、終始キッドに注目し、アレコレ考えていた。
キッドらしからぬ行動の数々はどう考えても別人にしか思えない。けれど正々堂々新一になりすまして表に出てくるなど、キッド本人以外には考えられないのも確か。
しかし、なんだかんだ危機的状況はあっても最終的に絵は無傷のまま無事に戻るわけで、それこそがキッド本来の意志にも感じられ、「何か理由があるはず・・」と必死にヒントを探すものの、なかなか出てこないのでコナンくん同様に長いこと考えあぐねてしまった。

事件的には案の定。やっぱり他にはいないよなって感じ。絵画を扱った事件の場合、贋作とか模写とかにこだわるマニアックな人間による犯罪を描いた作品は山ほどあるわけで、そういう意味ではひねりなし。ただ、1人目(フェイク要員)の役割がなかなか良かった。新事実は明かされるまでは分かりっこないけれど、何かしら「ひまわり」に思い入れのある老婦人が関わっていることは察せられたし、そこにノーマークだったあの人物が関係していたのには驚いた。老婦人を見てこっそり涙していたところまでまったく分からなかったし。(冒頭、”知っている”人たちの内に入っていたんだね、と思っていたのにな~というのは負け惜しみか)。
とにかく、それこそがキッドの参戦の切っ掛けであり、不可解な行動の理由でもあったということですべてがスッキリ解決。
そして何より、コナンとキッドの共闘は良いね。きっとそうなるとは思っていたけれど、ご両名カッコ良すぎ(&キザ)。

そうそう、今回はコナンくんの大掛かりなアクションは控えめかな?ここのところコナンくん自ら率先して暴走迷惑行為をやらかしていただけに心配していたんだよね。まぁ、キッドと分け合ったとも言えるというか、飛行機は不時着するわ、鍾乳洞は崩落するわ、大変は大変なんだけど。それでも内輪だけに収めてくれたので好印象。

子供だましは満載のままだけど、マンネリ化からは多少脱却できたかと思えた19作目。原作には(アニメも)早く決着をつければいいのに・・・ともう何年も思ってはいるけれど、最後まで付き合う覚悟は変わっていないし、やるならやるで質の高さを維持して続けて欲しいと思う。

コナン&キッド好きには満足の19作目だと思う。

好感度:★★★★

蘭ちゃん、ここのところすっかりギャグ要員になってないか?ちょっと不憫。

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五つ星評価で【★★★つまんなくないけど、これを面白いと断言するのは大人として「羞恥プレイ」っぽい味わいがあるから、ちょっと避ける】   コナンは「コナン界」を舞台にし ... [続きを読む]

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