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2014/11/13

「マダム・マロリーと魔法のスパイス」みた。

The_hundredfoot_journey

原題は「The Hundred-Foot Journey」。直訳で「100フィートの旅」であり、実際、「遠回りしちゃったけど・・・」な感じで最後は”雨降って地固まる”ようなお話でそのものズバリに近いタイトル。なのにどうしてこんな邦題になってしまったのだろう?まぁ見ればまったくの的外れでもなく、そうした理由は分からなくはないのだけれど。
ただ予告編を見る機会がなかっただけに、ヘレン・ミレン中心のキービジュアルから全然異なるイメージを持っていて冒頭からしばらく目を白黒させてしまったよ。
とにかく、タイトルからイメージしてしまうような、美味しそうな料理がドラマを牽引し同じものが食べたくなってくるようなものではなく(美味しそうではあるけれど)、概ねヒューマンドラマだということを言っておく。そしてとっても素敵な映画には違いないとも。

お話は、南仏でマダム・マロリーが経営するミシュラン1つ星の老舗レストラン「ル・ソール・プリョルール」の真向いに、インド人一家が引っ越してきてインド料理レストラン「メゾン・ムンバイ」を開店。それぞれの文化や慣習の違いから互いを否定し、双方のオーナーの頑固な性格も災いし、バチバチと火花を散らして対立することになる。けれど、料理人として優れたセンスを持つ「メゾン・ムンバイ」のメインコックであり次男坊のハッサンが架け橋となり、またとある事件を切っ掛けに、人としての行いや互いの誤解を正し、やがて双方の溝が埋まる…どころか友好関係へと発展していく。そしてハッサンも天性の才能を発揮しシェフとして出世。けれど、自分の望む本当の気持ちに気が付いて・・・といった感じ。

双方の店(家)の玄関から玄関までの距離が100フィート(約30m)なんだね。物理的にはそれだけの距離なのだけど、人の心次第で遠くも近くもなる。逆に物理的に遠ざかってみて初めて気が付くこともある。
それはそれとしても、美味しいご飯は人を笑顔にするものだし、仲良くさせる絶対的なツールだなって思うところ。

対立から和解、成功(進化)から原点回帰。ストーリーはありきたりだけど、対立時のマダムとパパのバトルは笑えるし、それだけに雪解け時が微笑ましい。若い2人の恋愛模様も自然で程よくスパイスが効いていたし、全体的に見ていて心地のよい映画だった。

好感度:★★★★+

パパ(オム・プリ)の低ーいお声が素敵だったなぁ。

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コメント

こんにちはー。
雪景色ですか?
ご自愛下さいねー。

私も予告を全く観ていなかったから、同じく、冒頭からしばらくは、何だこれ?って感じでしたよ(笑)
食文化の違いはあるけれど、お腹を満たすだけではなく、心の距離が縮まっていく感覚が心地良かったです。

そうそう、パパはステキな低音でしたね。
私はここの長男の一言一言がツボでした(笑)
綺麗なお姉さんのナマステ勧誘(爆)も面白かったわ!!

投稿: オリーブリー | 2014/11/14 16:25

■オリーブリーさん、こんにちは
インド人のお話とか全然思っていなかったし、空港の入国審査のシーン、ほんと意味不明で???
そして意外にお金持ちだったのにもびっくり。
「全部パパとママのお金だ~」はちょっと爽快だったりも。

長男くん、後半はモブになってしまったけれど、なかなかいい味出してましたね。
妹もほんとかなりの美人さん。
フランス料理が口に合わなくて「うえ」ってやったり、ジャガイモをむくチビちゃん達も愉快だったし、インド人一家が素敵でした♪

投稿: たいむ(管理人) | 2014/11/14 22:28

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