「LUCY ルーシー」みた。

スカーレット・ヨハンソン×リュック・ベッソン監督作品。
脳の覚醒が強調されているだけの予告編しか見ていなかったので、スカちゃんのルーシーも、アンジーが演じた”ソルト”みたいな女スパイで、そうした作品かと勝手に勘違いしていたのだけど、開けてビックリ玉手箱な内容には思いのほか楽しんでしまった映画だった。

予告でやたら凄い能力に目覚めていった印象しか残っていないルーシーは、実際は女スパイなんてものじゃなくて単なる一般人で、突発事故に巻き込まれてしまった系のお話だった。
ボーイフレンドに騙されて、成り行きからヤバイ薬の運び屋にされて、その途中にまたしても偶発的な事故で薬を投与されたのと同じような状況に陥り、その結果超常的な能力を開花（脳を覚醒）させていってしまい、最終的には凄いことになってしまうという、あまりにぶっ飛んだ結末がとても愉快だった。

『ルーシー』というタイトルも、ただ主人公の名前という事ではなく、”ミトコンドリア・イブ”のひとりとも言われている太古の女性の名前でもあって、”最初の人”という部分を何気にリンクさせているところにセンスを感じる。

尺も短めでテンポよく（というか有無を言わせず）ガンガン進んでいくのであっという間。まぁ脳を100％覚醒させたところでたかが”人間”という脆弱な生き物には違いないと思うわけで、人間を過大評価し過ぎっぽくはあるけれど、「1+1」が「2」とは限らない・・どころか無限大かもしれない可能性であり、型にはめる事、道具を作って使いこなす事こそが人間自らの限界を作ってしまっているっぽい話はなかなか興味深かくて面白かった。

ちょっと異色な素人の超人化という物語。軽さが好きかも。

好感度：★★★++