「アメリカン・ハッスル」みた。
第86回アカデミー賞では作品賞等10部門でノミネートされている話題作。
1970年代アメリカで起こった収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を映画化したもので、詐欺師とFBIがタッグを組んだ”おとり捜査”で真相を暴いた実話をもとにした作品。
何より俳優陣が豪華だし、騙し騙されであれば『アルゴ』のような高揚感も得られようかと楽しみにしていた作品だったのだが・・・あれ?
なんだか思い描いていたものとは全然違っていた。勧善懲悪とまではいかないものの、額面どおりに腐った政治家をギャフンと言わせるストーリーであれば愉しく観られただろうし、そういうものだと思っていたのだけれど、なんだか見ている間中、居心地が良くないというか、嫌悪感すら湧いてくるというか、あのまま後味まで悪いまま終わってしまったらどうしようって本気で心配になってくるものだった。
まぁ最終的には、なんとか後味の悪さをもたらした大元だけは覆してくれたのだけれど、どんでん返しが決まったような爽快感までは得られないものだった。
個々の役者さんは誰もかれもが素晴らしいんだけどね。
特にクリスチャン・ベールの役作りの徹底っぷりは凄いの一言。『ザ・ファイター』の時もヤク中加減を醸し出すために髪の毛を抜いたり歯並びを弄ったりという話だったが、今回のバーコードハゲっぷりも本物だろうか?ブヨブヨポンポコリンのお腹には「これがあの”ブルース・ウエイン”だった人?」と幻滅感すら覚えたりして。
エイミーも大胆ファッションに気合いを感じたし、ブラッドリーもジェニファーも渾身の芝居で魅せてくれた。微妙な髪型のジェレミーも良かった。
けれど、やっぱり気持ちの良い映画が好きだなと思う。
普段あまり映画を見ない方には、アカデミー賞10部門ノミネートの肩書だけで見ないようにと忠告したいかも。
好感度:★★★++
結局オチが分からないまま話を終えてしまった氷上の釣りの話。どんな教訓だったのか、すっごくオチが知りたいんですけど。
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クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、
エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンス、
ジェレミー・レナー、ロバート・デ・ニーロ出演
デヴィッド・O・ラッセル 監督
138分、2014年1月31日公開
2013,アメリカ,ファントム・フィルム
(原題/原作:AMERICAN HUSTLE)
>
<リンク:[続きを読む]
受信: 2014/02/22 09:38
» [映画][☆☆☆★★]「アメリカン・ハッスル」感想 [流浪の狂人ブログ〜旅路より〜]
「世界にひとつのプレイブック」のデヴィッド・O・ラッセル監督、「ダークナイト」シリーズのクリスチャン・ベール主演。1970年代後半に起こった汚職スキャンダル「アブスキャム事件」を基にした、クライムストーリー。 ちなみにタイトルに使われている「ハッスル(H... [続きを読む]
受信: 2014/02/23 21:58
コメント
「アルゴ」のような作品を期待していると、肩透かしとなりますよね。
キャスト陣が魅力でしたが、ストーリー展開は小難しく…。
一応、痛快なラストではあったけれど…。
そうそう、氷上の釣りの話のオチ…同じく気になりましたね。
投稿: BROOK | 2014/01/31 19:52
■BROOKさん、こんにちは
詐欺師とFBIの一致団結した共闘ものと思っていたが間違いでした。
ついていけない話ではないものの、「何かが違う」「気持ち悪い」って展開でした。
それだけにラストには救われたけれど。
それにしても「オチ」は知りたいですよね。
投稿: たいむ(管理人) | 2014/01/31 20:42
『ヒューゴの不思議な発明』と同じく宣伝に問題ありかも知れませんね。
まぁこの手の作品は宣伝が難しいものですが、そこを何とかするのがプロのはず。
ともあれ、これは見る人を選ぶ作品でしょうね。
投稿: にゃむばなな | 2014/02/01 17:30
■にゃむばななさん、こんにちは
予告編、あんまり見ていなかったのだけど、ミスリードの仕方がずれていると、鑑賞中の感触が全然違ってしまうから困ります。
最初からヒューマン系とあれば心構えも違っていたのに・・・。
スッキリしない後味はひとえに勘違いからだと思うと悔しいかも。
投稿: たいむ(管理人) | 2014/02/02 09:48
こんにちは♪
>騙し騙されであれば高揚感も得られようかと
楽しみにしていた
ですね~、全く持って右に同じです。
どの計画も緻密なようで緻密ではなかったしコ
レといった伏線もなしでしたよね。
「スティング」のような展開を期待したんすけ
ど愛憎劇中心だったことで肩透かしってぇとこ
ろだし、その愛憎劇にも巧くのれずでした…。
r(^^;)
投稿: 風情♪ | 2014/02/02 10:37
たいむさん☆
私も同感です。
ちょっとアカデミーノミネート作品という目で観たのが失敗だったのかもしれませんが。
豪華俳優を揃えすぎたのも敗因かも。
髪の毛は抜いたのだそうですが、驚きの変貌ぶりに目を奪われすぎちゃって、その分お話が驚けませんでした。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2014/02/02 22:39
■風情♪さん、こんにちは
うまい具合に予想をはずしてくれるのは気持ちが良いけれど、私も逆効果だったです。
「世界に・・・」と同じく、人間臭いドラマでヤヤ癖があるって思ってみれば違っていたのかも?とか。
投稿: たいむ(管理人) | 2014/02/03 09:16
■ノルウェーまだ~むさん、こんにちは
アカデミーノミネート作品の肩書は絶大ですからねぇ。
概ねハズレはないのだけれど、好みという点ではやっぱりね。しかも予告編がアレで、去年の「アルゴ」効果が残っていることもあって、気持ち的に失敗でした。
ベイルのアレは本物ですか!!役者魂に頭が下がりますね。
投稿: たいむ(管理人) | 2014/02/03 09:18
GG賞はコメディ部門だったし、いくら時代と言ってもあの男性陣たちのヘアースタイルはギャグじゃんと思っていたから、逆に「アルゴ」のような騙しは頭になく、単純な笑いを期待してた(爆)
それが良かったのかなー。
私はとっても楽しめました。
キャラが多いから、多少の散らばりはあったけど、善であるはずのFBIが一番イカレてる皮肉が面白かったです。
投稿: オリーブリー | 2014/02/03 17:51
■オリーブリーさん、こんにちは
うんうん、日本で言えば昭和の香りがするファッションはそれだけで笑えます。
ジェレミーなんか、失礼ながら、なだぎ武のディラン(消臭力のCM)とか思い出しちゃった。
勘違いがあったんで、ヤバイ展開に良心がうずく感じで居心地が悪かったのだけど、途中からでもブラック系のコメディと捉えることが出来たら違っていたかも。
>善であるはずのFBIが一番イカレてる
全くです。
その先の逆襲がオチだと見抜けなかったのが敗因かなぁ。
投稿: たいむ(管理人) | 2014/02/04 09:59