「アンコール!!」みた。

最近、やけにジジババ作品で素敵なものが多いのだけど、この映画はさらに音楽が掛けあわされているから間違いないと思って鑑賞。
強いて言うなら、ジジババ版「天使にラブ・ソングを...２」って感じ？（”２”ってところがミソね）
少々作り込み過ぎな感もあるけれど、笑いもあって、ホロリとさせられる素敵な映画だった。

内容は、最愛の妻の前でしか素直になれない頑固で不器用な男が、病死した妻が最後まで拘っていた合唱団に参加することで妻に代わってコンクールに出場するというもので、そこで自分の壁を突き破り、妻の死を乗り越え、確執のあった息子と和解する・・というそこそこ有り勝ちなストーリーになっている。

アーサーという男は、妻のマリオンをむちゃくちゃ愛しており、常に病弱な彼女の身を案じ、先立たれることを何よりも恐れているような男だった。でも対外的には無愛想で、ストレートすぎる物言いからもいつも不機嫌に見られがちで、それはひとり息子に対しても同じだったことから父子間にも溝を生んでしまっていた。
そんなアーサーが最大の理解者で最愛の妻をなくしたらどうなるのか。

実は、老人クラブの合唱団とそのパフォーマンスこそがメインの映画だと勘違いしていたから、思いのほか濃厚なヒューマン路線に最初は戸惑いもあったのだけど、”家族”がメインでコメディ要素と音楽とでしっかり脇を固めるような感じが良かったし、アーサーのツンデレっプリが可愛かったし、わかってしまえば万事OKといった感じ。

まぁあの段階に来て「出場停止」だなんてハードルはいらなかったような気もするけれど、予選でも本選でも”年金ズ”のノリノリな合唱は良かったし、アーサー渾身のソロは聴いて損なし。つまりは1粒で2度美味しいような作品としてオススメ。

好感度：★★★++