「攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain」みた。
「border:1 Ghost Pain」は、公安9課の発足直前のはじまりの物語になっており、草薙素子は陸軍特化501機関に所属しており、恩人にあたる上官の殺害事件に絡み、まず公安9課の荒巻部長に出会い、独自の捜査の過程でトグサとパズをそれぞれに見出し、バトーとも再会することになる。そして事件と素子自身の密接な関係性もやがて明らかになっていくというもの。
しかし驚いたのは、今回イシカワ・サイトー・ボーマが登場しなかったこと。(OPには9課全員が揃っているんだけど)。まぁ主役である素子を中心に描かれていることもあり、無理に全員を登場させて散漫になるよりは良かったとは思うんだけど、少し寂しくはあったりして。
これまでにない若き素子の印象はといえば、やはり絶対的なボスとしての”少佐”というにはまだまだ至らない、コトバやシグサの中には若い女性らしさすら感じさせる、せいぜい優秀な女性軍人といったところ。だから一見小娘の彼女が、この先どのように個性的なメンツをスカウトするのか、彼らからどのようにして揺るぎのない信頼を勝ち得、畏敬の念を獲得していくのか、彼女の成熟(開眼)も含めて非常に興味深くて楽しみなところ。
そして、一番高揚したのがロジコマ。めっちゃ可愛いぃ~~
ロジコマは、”ロジスティックコンベイヤーマシン”ということで、その名のまんまAI装備の輸送マシンとのことだ。戦場等での武器・弾薬の補給(輸送)用に開発されたらしく、そのあたりの説明が先着入場特典の小冊子「MSNUAL BOOK」に載っている。
立ち位置はタチコマの前身といったところで、喋るAIロボット好きの私にはたまらない (すでにグッズが欲しいと思っているが、早くもグッズ化の嵐は困るなぁとか思ったり)
プロトタイプのようなので、タチコマ登場時よりもさらに幼ない感じで、生まれたてからそれなりの会話が可能になった程度の従順な”幼児”といったところだろうか。
今回は1機しか登場していないけれど、次回からは複数機揃うようだし、彼らにも成長があるのかないのか、このへんも注目したいところ。
今回の内容はサスペンス調の刑事ドラマ風といった感じで、電脳がトリックになっていたことからも雰囲気的には「S.A.C.」の1話に近い感じだろうか。「S.S.S.」もちょっと彷彿。そして”自走地雷”には「イノセンス」っぽさも感じたり。そんなこんなから展開自体ははなんとなく読めちゃう感じではあったけれど、事件自体は「9課のはじまりの物語」としての集結の切っ掛けに過ぎないわけで、バランスは良かったと思う。
当初の予定だと全4作だったハズで、これから始まるというのにあと3作ってなんだか勿体ない感じもしてきた。
Blu-rayの予約も保留していたけれど、「買う」方向に大きく振れたかなぁ。(でもバンダイビジュアルだし、全話揃ってからのBOX待ちもアリかなぁ~とか思ったり)。
好感度:★★★★
しいて言えば、声優さんはバッチリはまっていたと思うけれど、やっぱりキャラデザインがまだ馴染まないかなぁ。見続けていればそのうち慣れるといいのだけど。
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コメント
良かった!
たいむさんの感想を待って鑑賞…って、たいむさんなら、まず速攻で観る!との確信を持っている、というわけで…。(汗)
自分も今夜、予約して鑑賞予定です。そうそう、BOX待ちでもいいかな、と。>Blu-ray
投稿: あかん隊 | 2013/06/22 19:57
■あかん隊さん、こんにちは
はい!初日の初回に見てきましたよ~~。
これまでならば指加えてDVD等の発売かレンタル開始を待つしかない特別上映なのだけど、さすが都会。コレだけは非常にラッキーだと思ってます(笑)
あかん隊さんも気に入ってくれるといいなぁ。
>BOX待ち
ですよね(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2013/06/23 09:04
言の葉の庭もそうだったんですが、
最近は公開と同時に映画館でDVD売っちゃうんですかね?
・・・逆にその作業後回しにしたら
もっと早く次できるんちゃうんとか(わわわわわ)
久しぶりに「Ghostintheshell」のラストを
YouTubeでみたら声が全然ちゃうのね(^^;
普通気がつくだろ~が~。
エピソード0なんで話が昔にさかのぼり、
でも若干オリジナルストーリーで
今まで設定されていたキャラとも変えていくとなると
今後どんなふうになってくのか興味深々です。
PS:ロジコマ、めっちゃプリティー~~~!!!
あれが団体でしゃべりだすと別の物語が作れそう。(爆)
投稿: Ageha | 2013/06/23 13:23
■Agehaさん、こんにちは
そうそう、公開時のDVD先行販売が最近の流行りですよね。
「ガンダムUC」での成功から調子乗った販売戦略で、そもそもソフトを売るための短期特別上映で商売第一なんでしょう。
まぁ特典目当てで劇場で買うのはオタクで、作品(制作)を支えているのもオタクと思えばサービスの一環とも言えなくもなく。
押井・神山作品が同じでないように、今回も必ずしも同じでなくても良いとは思っていますから、いい感じにオリジナルのところで楽しませて欲しいですね。
ロジコマ、可愛かったですね~~
赤が良いです♪
より子供っぽいけど、沢城さんは上手だし、結構好きな声優さんでもあるので、タチコマに負けないキャラに育って欲しいですw
投稿: たいむ(管理人) | 2013/06/23 13:52
こんにちは
あの微妙に変わってしまったキャラクターの画像には
最初戸惑ってしまいましたが…
映画を観ているうちに
これは「S.A.C」の過去の話なのだから…と思って
声優陣の声の変化も受け入れられるようになりました
「攻殻機動隊」の世界観も損なわれていなかったので
まずは一安心です
投稿: テクテク | 2013/06/23 20:29
■テクテクさん、こんにちは
あのキャラデザはやっぱり違和感ありますよね。
でも、見てたらあまり気にならなくなったし、そのうち慣れるかと。
地続き感は意識的につくられたようですし、内容はすんなり受け入れられて、本当に、私も「ひと安心」が第一印象でした。
投稿: たいむ(管理人) | 2013/06/24 20:18
たいむさんこんばんわ♪
スタッフもキャストも一新された本当に新しい攻殻機動隊のようでもありましたから自分も不安が無かったと言えば嘘になりますけど、それでも観た感じとしましては従来のシリーズにリスペクトしてる感じはありましたし、『始まり』の物語でもある分初めて観る人にもとっつき易いとは思うので、ファンにも初心者にも楽しめる内容だったんじゃないかな~とも思いましたねぇ。
個人的には素子と9課メンバーとの一悶着ありな出会いだけでも結構お腹いっぱいにさせてくれましたし、素子も独立したことで今後どういう経緯で残りのメンバーとも出会い公安9課を発足させていくのか気になりますね♪
・・ただまあキャラデザインとかに関してましては自分ももうちょっと時間が必要ですが、慣れていけば素子もロジコマ同様カワイイと思えてくるのかも?
でもライゾーにチョークスリーパーかけてた時はちょっとブサイクでした^^;
投稿: メビウス | 2013/06/25 00:51
■メビウスさん、こんにちは
そうですね~。この作品で攻殻デビューでも問題ないように出来ていたし、そうした若い世代が「S.A.C.」、さらに深い押井作品へと進んで行ってくれたらいいなって思いました。
今回は、素子の”副業”がこうして認められたのか~って段取りが面白かったです。
そしてこれから一味違った9課がどんな風に育っていくのか楽しみです。
キャラデザはね~(^^;
いずれ慣れますよ、たぶん(^^;;;;
投稿: たいむ(管理人) | 2013/06/26 13:54
たいむさん、こんにちは。
私もつい気になってみてしまいました。ビジュアル的にはそれほど気にならずに思ったほど別世界感はなくすんなり入っていけた感じで良かったです。
ただ、オチも最初はわかりづらくて少し考えてから「あーなるほど。SSSみたいな感じか。」とちょっと拍子抜け感は否めない。そのあたりは神山監督の難民や老人問題まで絡めた社会派な脚本が好みだったり。
と言いつつ、ロジコマの存在には「かっかわいい!ここで少佐にゴーストを与えられたのか。ロキやコナンもここから成長していったのね」などと感慨深いものがあったり、素子VSバトーの肉体&電脳バトルで視界をハックする写し方はカッコよかったので、脚本に深みが加わってくることを期待したい。
投稿: GAKU | 2013/07/19 06:05
■GAKUさん、こんにちは
概ね世間の反応は悪くないようですが、神山S.A.C.に思い入れが強いと若干アレレな部分は感じてしまうかもしれないですよね。
キャラ的には同一人物であって同一人物ではないというパラレルな受け取り方は出来るものの、中身はやっぱり好みになりますし。
今回は士郎さんのプロットを元に脚本を起こしたようですし、「S.S.S.」は神山色がやたら強い気がしますし、きっとその辺の違いなんでしょう。
ロジコマ、可愛いですよね。
どちらかと言えば、タチコマの前身というよりフチコマの前身って感じ。赤いし。
その辺も士郎さんのこだわりかもしれませんねぇ。
ウチコマが無味無臭になったのもその辺にあるような気がしますし・・・。
投稿: たいむ(管理人) | 2013/07/19 17:08