「ジャンゴ 繋がれざる者」みた。
マカロニ・ウエスタンに南北戦争前の南部の奴隷制度を絡めたクエンティン・タランティーノ監督の意欲作。
「南部が舞台だからウエスタン(西部劇)なんだけど南部劇」っていうタラちゃん談を今さらながら納得するところで、オリジナル脚本賞でオスカーを受賞したのも頷ける。とにかくなんちゅうバランス感覚の持ち主なのだろうかと改めて感心してしまうものだった。
内容は一見復讐劇なのだけど、どちらかと言えば純愛劇に近いように思う。例えるなら、悪魔(キャンディ)に連れ去られたお姫様(ブルームヒルダ)を勇者(ジャンゴ)が命懸けで助け出すといったもので、ジャンゴに力を授ける魔法使いが、ドクター・キング・シュルツといったところだろうか。当然最後はハッピーエンド。でもこの作品の残酷さと過激さはハンパなく、とくにダルタニアンのところはまともに見ていられないくらい。
これをおとぎ話で例えるななんてといった感じでもあるのだけど、黒歴史を純愛仕立てで真っ向勝負しているんだから、そんなイメージも決して間違いではないと思う。
そして意表の付けどころ、緩急の付け方は相変わらず抜群。上げて落して倍返しって展開は大好きだ。あの爽快感がたまらない。
それにしても、あの手配書があんな伏線になっていたとはね。まさに”幸運のアイテム”になったわけで、一世一代の大芝居が可笑しくておかしくて。大ウソに真実を混ぜた効果は絶大だね。そして誰よりもスゴイ散り方をしたタラちゃん。やってくれるなぁ。
長尺がまったく気にならない大作に拍手!!
爽快度:★★★★
例え1万人に1人の確率でも、確かにその1人は存在する。目にもとまらぬ早撃ちでの瞬殺はスカッとした。
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コメント
いやぁ~~、観ることができましたよ。
こちらの最終日でした。
タラちゃんらしいっちゃぁ、らしいんですけど
今回のドンパチはあまり嫌じゃなかった。
なんて言うか、悲壮感みたいなのが少なかったせいでしょうか?そう、純愛でしたね。
タラちゃんの出演も良かったです。
投稿: mariyon | 2013/04/14 17:39
長時間が苦にならない作品になっていましたね♪
台詞が多いシーンとアクションメインのシーンを上手く織り交ぜて構成してあったと思います。
最後もスカッとして終わったのも良かったです。
投稿: BROOK | 2013/04/14 20:48
こんばんは。
タラちゃん節炸裂って感じでしたね(笑)
特にレオくん登場するまでの前半、シニカルな笑いが何とも言えない面白さで。
もうね、KKKの頭きんの件は爆笑もんでしたよ。
しかもジョナ・ヒルはあれだけのために出たんですね(笑)
確かに、グロイシーンのオンパレードだけど、スカッと爽快になっちゃう。
サミュエルがまた良かったですよねぇ~。
投稿: オリーブリー | 2013/04/14 23:39
■mariyonさん、こんにちは
まにあって良かったですね~
私も時間長いしどうしようかと思ったのだけど、そんなんで見逃したら後悔しそうだったので、時間作りましたよ。
凄い過激なんだけど、あまりにもあっけないから唖然とするだけで、気持ち悪くなってる暇がないのよね。
ヒーローを捕まえるとどうして悪役は雄弁になるのか。いつも無駄に講釈してるから逆にやられちゃうんだよ~って思っているだけに、このサッパリ感が心地良くもあります(爆)
爆破シーンは大音響がベスト。見逃さなくて良かったですw
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/15 09:21
■BROOKさん、こんにちは
ドラマパートとアクションパートがパキッとしてましたね~
けど、冒頭など、話している途中でズドン!は度肝を抜かれました(笑)
爽快感抜群の映画でした!
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/15 09:23
■オリーブリーさん、こんにちは
計算された笑いから天然の笑い、笑うしかない笑いと何でこんなに上手いのか。
頭きんもだけど、屋根の上の歯がビヨンビヨンと揺れるなど、決してコメディではないのにコメディ並みに笑えるのよね。
人間ですらモノのような、ひとことで言えばヒドイシーンが満載なのに、苦笑い程度で済むのはタラちゃんマジックだと思いますよ~
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/15 09:29
随所に映画愛を散りばめるQT監督。
今回は見事な銃撃戦、回りくどい会話劇、おいしいところ取りの爆死とQT節三昧といった感じでしたね。
やっぱりこの監督の作品は大好きですわ。
投稿: にゃむばなな | 2013/04/15 21:16
楽しめたのネ!!
私はもうタラファンなので大満足アタリマエなんだけど 笑
そうじゃない人も面白いって人多くて嬉しいナ。
サミュエルがまたあくどくて笑えました☆
投稿: mig | 2013/04/16 00:29
■にゃむばななさん、こんにちは
これぞクエンティン・タランティーノ監督!といった120%愛の籠った映画だったと思います。
自ら吹っ飛ぶシーンは最高でした(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/16 15:54
■migさん、こんにちは
タラちゃんの作品って、うまく言えないけれど出血大サービスな時代劇みたいな感じで安定感があるというか・・・。
作り手も受け手も楽しめる作品はどんなもんであれ面白くなりますよね。
>サミュエル
スッゲー怪演でしたねぇ(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/16 15:59
たいむさん☆
ほんと、タラちゃんやってくれるなぁ~でしたね。
純愛物と過激な血しぶきと、有り得ないほどのぶっ飛んだおとぎ話と黒人差別の黒歴史を見事にバランスよく配合した腕に、舌を巻きました。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2013/04/20 14:58
■ノルウェーまだ~むさん、こんにちは
そうそう、いろんな意味でドロドロなのに、この爽快感は何なんだろうっていつも思います。
タラちゃんって、例えるならば人類で初めてナマコを食べてみようとか思った人というか、子孫かも?(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2013/04/21 16:37