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2013/01/07

アニメ 『ちはやふる』 (第1期)、一挙放送みたぁ。

Chihayafurukeyvisual

大人気漫画ということで以前から気になっていた末次由紀先生の『ちはやふる』。しかしTVアニメも地元では放送がなく、これまでまったく触れる機会がなかったが、たまたま1月の「スカパー!大開放デー」で一挙放送されているのを見つけてしまい、つい観てしまった。観始めたのは6話目のカナちゃんの百人一首うんちく話の終わり頃。そこから最後までほとんどノンストップ。・・・全25話は流石に疲れた。
でも、面白かったし、なるほど人気がある理由が解る気がした。この作品の面白さはスポコン並みの熱血成長物語と、微妙なバランスで保たれた恋愛三角関係のW構造にあると思う。ただしその割合は8:2くらい?(話が進むと7:3くらいになってくるけれど)、あくまでも「かるた」が中心なところにとても好感を持った。

「競技かるた」については、その激しさは知っていたつもりだけれど、”知力・体力・時の運”の全てを必要とする奥深さを面白く堪能させてもらった感じだ。(千早のメンタルの弱さに時々イラっとさせられたけれど)。そしてそこに邪魔にならない程度に見え隠れする恋模様に時折キュンとなる。

もともとはタイトルと「競技かるた」を扱った作品としか知らなかった私。「小学生編」を丸々すっ飛ばしているので、最初はカナちゃんが“ちはや”だと思ってしまうくらいに何も知らない。
もちろん次の話から正しい登場人物と大まかな相関関係は把握していくものの、人物設定を把握するのにはだいぶ時間が掛かってしまった。それは長いこと“新”が“謎のメガネくん“になってしまったから。(原田先生が「メガネくん」と呼んでいることも知らずに、仮に「メガネくん」とした私にあとで笑っちゃったけど)。
それでも数々の少女漫画を読んできた私だし、千早と太一と新による幼なじみ三角関係は直ぐに分かり、太一⇒ちはや⇒新といった図式はきっと誰が見てもわかるものだ。けれど肝心の新がどんな人間なのかがさっぱりわからないのが痛い。だから1人離れている現状から、新は医者か実業家か何かの跡取り息子で、中学入学が高校入学を機に、本当は「かるた」が大好きなのに、家庭の事情だか親の圧力だかで仲間には冷めた態度をとり、「かるた」から離れてしまう・・(でもやがて戻ってくる)、といったよくあるパターンを想定した私だった。
そんな想定は近からず遠からずであったことを後に知るわけだが、どちらかと言えば太一こそがそうした境遇に近いと分かり、やがて新を取り巻く環境や人となりが分かってからは、すっかり太一に感情移入する私になった。(スポコン中心でも萌えの楽しみは必要ってね)。
ただ、新が純真ですごくイイ奴らしいのが本当にツライ。(まだ「小学生編」は観ていないが)。太一が新に持つ嫉妬心とか羨望とかを差し引いても、「新は大切な友達で大好きだ」という気持ちを強く自覚してしまうくらいの男だというのが良くも悪くも困りどころ。同時に、千早に「かるた」の切っ掛けと目標を与えた新の方に千早のベクトルが向かってしまうのも必然というか、理解できてしまうんだよね、困ったことに。

太一は、そんな千早を陰日向で支えながら、自分自身も家庭の抑圧をはねのけ、「かるた」で上を目指そうとしているわけで、そんな男気に泣けてくるし、もうぎゅう~って抱きしめてあげたくなってしまう。
新も、きっと秘めたる胸の内では千早が大切な初恋の人のままでいるのは間違いなさそう。けれど離れているだけに太一ほどの自覚は無い。自分の気持ちに気が付いた後、どれだけ千早に対して貪欲になれるかが鍵になるのではないかと思われる。
肝心の千早は、現段階では無意識ながら新を追うばかり。それが憧れなのか恋なのかが問題だが、まだ「かるた」と自分のことだけでいっぱいいっぱいなお子様の千早。これが少しばかり性質が悪くて気がかりだ。
鈍感ゆえにイイ男2人を無邪気にも苦しめていることに無自覚な状態を長引かせるようなことにならなければ良いが・・・と思い、漫画的にも心配なところ。そんな色恋沙汰のグダグダで低迷期に入ったり、外野から余計なチャチャが入ってドロドロになったりするのはもっとも願い下げな展開。(そんな作品はごまんと溢れているわけで)。
まぁいつか白黒つけなければならない時が来るのだろうけれど、私としては、せめて高校時代はこのまま上へ上への話であって欲しいと思う。
ちなみに余談になるが、彼らの恋模様にはなんだか庄司陽子先生の『生徒諸君』(学生編)を思い出しちゃうんだよね。彼らのオトシドコロは片方を喪うことで落着するけれど、そういうのも勘弁願いたい。

さて、これからのことだが、さすがにここまで観ると続きが追いたくなるというものだ。
アニメはこの1月から2期が開始らしいが、当然地元では放送されず、現時点ではDVDを待つか2月から放送のCSを契約するかのどちらかしか方法は無い。強いて言うなら原作で追うのが一番の近道と思い、『君に届け』や『会長はメイド様!』もそのパターンで続けてしまっているんだよなぁとふと思う。ただ「我ながら懲りないものだ」と思うが、実はどれも「大人買い」には値しないまま今に至っており、それが妥当の対応かもしれない。
とりあえず、「小学生編」はレンタルDVDで補完し、続きはレンタルコミックスあたりで済ませ、未刊分からは2作と同じように単行本の読み捨てか。

いずれにしても、あまり長編にならないで欲しいかな。なんてね。

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コメント

小学生編を飛ばしてしまいましたか!
実はその小学生編で太一・千早・新がチームを組むくだりがあるのですが、これが三角関係を微妙にしている一因でもあるんですよ。まぁその辺りは高校生になった太一と新の友情を見ても分かっていただけると思いますが。

ちなみに2期に関しては来週あたりから関東で放送が始まるそうなので、ひまわり動画などで火曜日か水曜日あたりに検索してみると、アニヲタさんがアップした映像が見れると思いますよ。

投稿: にゃむばなな | 2013/01/07 20:12

■にゃむばななさん、こんにちは
ああ、やっぱりそうですよね。
時折挟まれる回想とか、太一の敏感な反応で察することは出来ましたが、なにせ気が付くのが遅かったんですよ。
小学生編はなにかしらで補完したいと思います。

2期についてはそのうちに。
ネット動画はほとんどみないんですよね。
バンダイチャンネルで毎話期間限定無料配信してくれれば観るんだけどな。

投稿: たいむ(管理人) | 2013/01/07 23:02

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