「UN-GO episode:0 因果論」みた。
「世の中には知るべきでない、知らない方が良いこともあるのですよ」
なんてスタンスによる邪道な正義と正論をもって、意図的に世の中の安寧を調整している大黒幕:海勝麟六に対して、あくまでも真実を追求し続ける探偵:結城新十郎の対決とも言えない対決が描かれていたノイタミナのTVシリーズ『UN-GO』。
『UN-GO』は坂口安吾の娯楽小説『明治開化 安吾捕物帳』『復員殺人事件』等を原案に作られた作品だが、その舞台は近未来の“戦後”というオリジナルな世界観で描かれており、“因果”や“別天王”といった非科学的なバケモノや神の類が存在する世界である一方、“AI”など現代より優れた技術が確立されている世界だったりする。とにかくSFでありファンタジーであり推理モノであり、さまざまなジャンルが混在している作品といえ、それをきちんと成立させている會川脚本の巧さはもちろん、水嶋監督っぽい哲学までがしっかり反映されているような、非常に面白い作品だった。
そんなTV放送は昨年12月に全11話で終了したが、その前日譚にあたるのが『UN-GO episode:0 因果論』となる。なぜ劇場版だったのか、なぜ放送の途中での公開だったのかといった疑問はあるものの、何であれ極小規模な公開であったためDVD化を心待ちにしているファンもきっと多いハズ。そんな中でちゃんとスクリーンで鑑賞できたことを本当に嬉しく思っている。
結城新十郎とは何者か?因果とはナニモノか?2人の出会いは?何故行動を共にするようになった?御魂(ミダマ)とは?別天王との関係は?海勝麟六との関わり合いはどこから?「敗戦探偵」を甘んじて受けいているワケは?
『UN-GO episode:0 因果論』にはすべての答えが用意されていた。新十郎の少しばかり哀しい過去に触れることで、今の新十郎が真実を追い求める理由(運命)に納得する、そんなストーリーになっている。よって、いま再びシリーズを見直すと、特に”歌”や”映画”がキーになっているストーリーに深い感慨を覚えるかもしれない。
4月20日にはBlu-ray&DVDがリリース。5月にはレンタルも開始されるとのことなので、TVシリーズの『UN-GO』が好きだった方には是非にとオススメしたいと思う。
好感度:★★★★+
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コメント
たしか因果は新十郎が好きだった人の身体に入ってるとかだったような。。
そのあたりも明らかにされてるんでしょうね。
因果論、気になりますがDVD待ちです(;^_^A
投稿: GAKU | 2012/03/08 22:59
■GAKUさん、こんにちは
>新十郎が好きだった人
簡単に言えばそうなんだけど、恋人だとかまだそこまではって感じで、気になっていてこれからってところで・・・なのですわ(^^)
そして、彼女の覚悟こそが新十郎に刻まれたっていうのかな?
その辺はDVDをお楽しみにw
ほんとリピートしたくなりますよw
投稿: たいむ(管理人) | 2012/03/09 14:48