「キツツキと雨」みた。
親子ほど離れた2人が出逢い、やがて交流がはじまり、互いに見えなくなっていたモノを見つけだす、という良くある話なのだけど、きこりと映画監督という設定が斬新だし、また”ゾンビ映画”だからこその効果にはニンマリしてしまうわけで、よくよく計算された作品だと後になって分かってくるものだった。
克彦さんは、3年前に妻に先立たれたヤモメ男で、仕事を辞めて家でゴロゴロしている不甲斐ない息子が心配の種。どう接して良いのか分からずにイライラの元にもなっている。
浩一くんは、”監督”とはいうもののスタッフには支持ひとつ満足に伝えられないグズグズの監督で、現場はバラバラ、当然自分の思い描く撮影など出来るはずもなく、現場を逃げ出すくらいに精神的に追い込まれてしまっている迷える青年だった。
最初はハッキリせず煮え切らない浩一くんに、自分の息子を重ねるように苛立つ克彦さんだった。けれど思いがけずに関わることになってしまった”ゾンビ映画”の台本を浩一から譲られ、一気読みして感動すら覚えた克彦さんは、浩一くんの於かれた状況を専門的にはわからないなりに理解し、自分の世界観で浩一くんを励ましはじめる。
冷静さを取り戻し態度も顔つきも意欲的に変わる浩一くん。地元エキストラの招集など克彦さんの援護射撃によって活気がでてくる撮影現場。浩一くんの変化からスタッフもアイディアを出し始めて雰囲気は一変、撮影は順調に進み始める。
そして、ついに撮影は最終日を迎えることになるのだが・・・。
撮影に備えた”村中ゾンビ”には爆笑。素人の大真面目なボケだったり、”味付けノリ”のペタペタ加減など日常にアルアルな笑いだったり、特に後半はシリアスに潜むナチュラルな可笑しさにクスクス笑いっぱなしだった。
畑が違う2人の交流から図らずも浩一くんは父親というものの想い、克彦さんは息子なりの想いを知ることになり、それぞれに持っていた殻をひとつ破る事となった。他人同士だからこそなせた業。
押しつけがましくない自然なながれによる成功とか達成感が心地よい作品だった。
好感度:★★★★
味付けのりを指にくっつけて食べる父息子の食卓、いいなぁ~
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コメント
ぴあの満足度一位だそうですね。何だかホッとして、ちょっと可笑しくて、ちょっと嬉しくてみたいなところが良かったのかな。
2人の掛け合いの絶妙さ、特に軽トラのなかでストーリーを聞く所とかもう可笑しくて。ええおっちゃんやなぁって…。役所さんさえないおっちゃんがはまり過ぎです^^;
投稿: KLY | 2012/02/14 17:51
■KLYさん、こんにちは
最近こういう感じの邦画が無かったし、気に入ってます。
ご飯を食べる映画にハズレはないですね(笑)
B級以下っぽいゾンビ映画なのにピュアな克彦さんの反応が面白かったですね。それに対する浩一くんの戸惑いも面白かったですw
投稿: たいむ(管理人) | 2012/02/14 17:58
ちょっとブログをお休みしていました。ご無沙汰してましたが、やっと映画復帰です。
よくある笑ってほろっとして…ってのでなく、とにかくおかしくって、それでいて、最後にほのぼのする映画でした。
>シリアスに潜むナチュラルな可笑しさ
そうなんです、わざとらしさが少ないし、泣かせようともしていない。
息子がお母さんの三回忌の用意をしているところもよかったですね。
海苔のべたべた。。あるあるです。
投稿: mariyon | 2012/03/05 07:21
■mariyonさん、こんにちは
ミクからの自動配信メールで、うっすら状況は存じておりましたが、何もアクションせずにごめんなさいね。
昨年はたびたび里帰りされていましたものね。お悔み申し上げます。
さて、すっかり安定感のある役所さんの天然っぷりがとても良かったです。
小栗くんも、シリアスでかっこよい役よりも2枚目半~3枚目が好き。
実際にあの若さで映画監督されているし、思うともなくあれこれ思いながら見ていた感じでした。
>お母さんの三回忌
すっかり映画に没頭していたお父さんに文句ひとつ言うことなく、淡々と・・・・。
当たり前になっていたものを再確認するような、小さな幸せがいっぱい詰まっていて素敵でしたね。
投稿: たいむ(管理人) | 2012/03/05 12:57