「ニューイヤーズ・イブ」みた。

2011年のニューイヤーズ・イブに、8組の人々に起こる”絆”の物語。
『バレンタインデー』と同じく、16人全員が誰かしらに少しずつクロスしており、絡むともなく絡んだつくり。
豪華キャストをつまみ食いするような贅沢さも変わらず、甘い時期のデートムービーにぴったりだと思う。

去年の大晦日に出逢った名前もしらない女性を忘れられずにいる男と来年の大晦日に再会の約束をメモで残した女、プロポーズしながら逃げ出した男と仕事に没頭することで諦めていた女、死期が迫った男と音信不通になっていた男の娘、カウントダウンでファーストキスしたがってる高校生カップル、引っ込み思案で臆病な自分を変えたいと思っている年増女と報酬のプラチナチケット目当てに女の願い（目標）を次々達成させてしまう青年、偶然アパートのエレベーターに閉じ込められてしまった引きこもり男とロック歌手のバックコーラスの女、カウントダウン前後に出産しそうな2組の夫婦、そして海外赴任中の軍人の夫を持つ病院の看護師。
冒頭はこれら16名が入れ替わり登場し、細切れに話が切り替わっていくため非常に忙しなく感じる。そうした切り替えは最後まで続くのだけど、中盤に入り、イベントが開始されたり、トラブルが発生したり、経緯が明らかになったり、しっとり語りあったり、喧嘩したりと話が進んでくると、一気にそれぞれが面白くなってくる。そしてそれぞれに素敵な終着点が用意されており、ハッピーな気分で締めくくられることになるのはお約束。
けれど、巧いの初めからの鉄板カップル以外は、誰と誰がカップルなのか明確にされていないところがあり、思わぬヤラレタ感を味わえるところと思う。そして、タイムズスクエアのカウントイベント“ポール・ドロップ”を仕切るクレアの記者会見でのスピーチが抜群に良く、不意打ちな感じで涙してしまうものだった。

世の中、これらのように早々上手くいくものじゃないのは重々承知しているけれど、それでも希望が持てるんじゃないかと思えるような作品は好き。時期的にも今は夢見てたって良いんじゃない？って思うし、きっと誰でもほんのりハッピーになれる映画なんじゃないかな？

総評：★★★++　　　好き度：★★★++　　オススメ度：★★★++

EDロールでのNGシーンやおちゃめな番外シーンがとっても愉快で笑いがてんこ盛り。特に出産シーンでのブルーレイ2連発には爆笑しちゃった。
あと、何気に「24」のテイラー大統領が出演していて嬉しくなっちゃった。