「ツレがうつになりまして。」みた。
宮﨑あおい&堺雅人が再び夫婦役で見られるということで楽しみにしていた一作。
”鬱病”を扱っているため軽いノリというわけにはいかないけれど、あたたかな夫婦愛の物語で、たしかに「この秋、いちばんやさしいラブストーリー」と思う。
「健やかなる時も、病める時も・・」の件は予告編でも聞いていたはずなのだけど、思わず涙がこぼれてしまった。それから、「恐縮ですが・・」の三上さんにも。
鬱病は”心の風邪”と言われているそうで、誰でも罹る可能性があるとのことだ。実際、私の家族にウツを患ったものは1人もいないけれど、友人、知人、会社の先輩後輩には何人かいる。そのほとんどが社会復帰を果たしているけれど、それまでの苦労は聞いているし、見てもいる。
未だに「根性論」でウツを病気として認めない考えを持っている人も少なくないように思うけれど、随分とオープンになってきている印象はある。でももし身内に患者が現れたとしたら・・・どうかなぁと少し考えるところ。
それはともかく、「あ・と・で」の話は本当だなーって思った。特に「と」については第3者の周囲にもいえることで、病気について理解していても、どうしても「腫れもの」に触るように接してしまいがちになってしまうところがあるからね。
原作は読んでいないので、夫婦についてはどのくらい装飾(美化)されているのかわからないけれど、堺さん演じる”ツレ”の症状は(個人差はあれど)概ね鬱病を患っている方の挙動と思えた。また、ほんの些細な切っ掛けや価値を見つけて癒されていくのも本当らしい。
時に苛立を隠せなかったりするけれど、のんびりあせらず病気との付き合いかたを模索していく夫婦の姿に感銘を受けつつ、”鬱病”入門編としてもとてお参考になる作品なのではないかと感じられた。
総評:★★★★ 好き度:★★★★ オススメ度:★★★★
ハシゴにこだわっていた”ツレ”。私もあおいちゃんの”﨑”にこだわってみた。(ちゃんと表示されていると良いが)
| 固定リンク | 0
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「ツレがうつになりまして。」みた。:
» ツレがうつになりまして。 [LOVE Cinemas 調布]
漫画家・細川貂々の同名ベストセラーを『日輪の遺産』の佐々部清監督が実写映画化。ある日突然夫がうつ病になったのをきっかけに、夫婦の絆と成長していく姿を描いたハートフルドラマだ。主演『日輪の遺産』の堺雅人と『神様のカルテ』の宮崎あおい。共演に吹越満、大杉漣、余貴美子らが出演している。細川貂々の直筆漫画を交えたユーモラスなタッチが重いテーマを和らげる。... [続きを読む]
受信: 2011/10/09 01:50
» 『ツレがうつになりまして。』 ('11初鑑賞135・劇場) [みはいる・BのB]
☆☆☆★- (10段階評価で 7)
10月8日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター7にて 16:15の回を鑑賞。 [続きを読む]
受信: 2011/10/09 10:57
» 「ツレがうつになりまして。」レビュー [映画レビュー トラックバックセンター]
映画「ツレがうつになりまして。」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:宮崎あおい、堺雅人、他 *監督:佐々部清 *脚本:青島武 *原作:細川貂々 感想・評価・批評 等、レビューを含む記事・ブログからのトラックバックをお待ちしています。お気…... [続きを読む]
受信: 2011/10/09 12:20
» ツレがうつになりまして。(2011-078) [単館系]
漫画家・細川貂々の同名ベストセラー作品を篤姫の夫婦役を演じた
堺雅人と宮崎あおいで実写映画化。
監督は佐々部清
うつ病って結局のところ本人ですらどういうことなのかわからないんじゃないかと
思う...... [続きを読む]
受信: 2011/10/10 00:48
» 出来ない事よりも出来る事を見つける事。『ツレがうつになりまして。』 [水曜日のシネマ日記]
細川貂々のベストセラーコミックエッセイを実写版映画化した作品です。 [続きを読む]
受信: 2011/10/11 22:42
» ツレがうつになりまして。 [だらだら無気力ブログ!]
ヤバい!宮崎あおいが最高にイイ。 [続きを読む]
受信: 2011/10/12 00:37
» 映画『ツレがうつになりまして』 [健康への長い道]
細川貂々さんの同名エッセー漫画が原作の映画化を梅田ブルク7にて。 Story 連載打ち切りの決まった売れない漫画家・高崎晴子(宮崎あおい)は、夫・幹男(堺雅人)、イグアナのイグと“3人”暮らし。サラリーマンの幹男は全てに几帳面で、毎朝お弁当も自分で作る。そん…... [続きを読む]
受信: 2011/10/12 19:59
» 『ツレがうつになりまして。』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「ツレがうつになりまして。」□監督 佐々部清 □脚本 青島 武□原作 細川貂々 □キャスト 宮崎あおい、堺 雅人、吹越 満、津田寛治、犬塚 弘、梅沢富美男、大杉 漣、余貴美子■鑑賞日 10月10日(日)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★...... [続きを読む]
受信: 2011/10/13 12:06
» ツレがうつになりまして。 [みすずりんりん放送局]
『ツレがうつになりまして。』を観た。
【あらすじ】
売れない漫画家のハルこと高崎晴子(宮崎あおい)とそのツレこと高崎幹男(堺雅人)。
生真面目すぎるツレはある日「死にたい」と漏らした...... [続きを読む]
受信: 2011/10/14 14:26
» 「ツレがうつになりまして。」感想♪ [★ Shaberiba ]
「がんばらないぞ!」に 「ジンっ」 とした---(涙) [続きを読む]
受信: 2011/10/14 23:27
» 「ツレがうつになりまして。」 病気になってわかること [はらやんの映画徒然草]
宮﨑あおいちゃんファンなので、さっそく観に行ってきました。 「神様のカルテ」でも [続きを読む]
受信: 2011/10/15 08:29
» 映画「ツレがうつになりまして」を観ました!!(2011-13) [馬球1964]
映画「ツレがうつになりまして」を観ました!! [続きを読む]
受信: 2011/10/17 14:59
» ツレがうつになりまして。 [映画的・絵画的・音楽的]
『ツレがうつになりまして。』を渋谷TOEIで見てきました。
(1)現代病と言われるうつ病を巡る映画にもかかわらず、宮崎あおいと堺雅人とのコンビが絶妙で、実に清々しい気分で映画館を後にすることができました。
映画では、外資系ソフト会社のサポートセンターで懸...... [続きを読む]
受信: 2011/10/19 05:13
» 鬱になっても、残る証 〜映画『ツレがうつになりまして』感想〜 [早乙女乱子とSPIRITのありふれた日常]
見てきました、映画『ツレがうつになりまして』。
堺雅人と宮崎あおい、二回目の夫婦役だけど、相変わらず息があってるね。
ともすれば鬱展開になりかねないストーリーを、ユーモラスたっぷりなかけあいで...... [続きを読む]
受信: 2011/10/28 22:03
» 妻の立場「ツレがうつになりまして」 [茅kaya日記]
nbsp;ちょっと遅くなったけど堺さん目当てで観てきた。
うつ病って病名も、かなり市民権を得た感ありの病気で、知人にもいるし、話も聞く。心の病気だから、それは突然やってくるという。
だが、気持ちのどこかで、関係ないと思っている自分がいる。... [続きを読む]
受信: 2011/11/06 09:15
コメント
良い話でした。
私は正直に言えばうつ病の方の気持ちは解りません。
身近にもいないので、周囲の方がされる苦労も本質的には解らないです。
ただ、この作品てうつ病はただの一例なんだなと。長い人生を夫婦で歩んでゆく間には、うつ病だけでなく様々な困難が降りかかるでしょうけども、それをお互いに助け合って進んでゆくことに気付く夫婦の物語なのだと思いました。
投稿: KLY | 2011/10/09 01:57
■KLYさん、こんにちは
観終わったときに近くの熟年夫婦が「良い映画だったね」と話していましたが、本当にそうでしたね。
まぁ、夫婦のカタチは様々で、そういうところでも一例にすぎませんが、こうあれたらいいなって夫婦のカタチでした。
どんな病気であれ(時に障害や精神的なもの)は偏見が付きまといますが、間違った解釈ならば改めていきたいものですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/10/09 08:38
こんにちは!
良かったですねー^^
映画に出てくる言葉のひとつひとつが、たとえうつ病でなくても「そうかー^^」って思わせてくれて^^
あおいさんと堺さんの演技もとっても良かったです♪
ほんわかした気分で見れました。
投稿: みすず | 2011/10/14 14:26
■みすずさん、こんにちは
「ウツ」は知っていても、身近でなければわからないことだらけですもんね。
ウツでもそうでなくても、人間としていろいろ勉強になる映画でしたね。
夫婦コンビはぴったんこでしたねw
投稿: たいむ(管理人) | 2011/10/15 15:35
こんばんは--!
重いテーマですが漫画やイグちゃんが和らげてくれてましたね。
あおい&堺夫婦の自然な夫婦っぷりもとっても良かったと思いました♪
うつ病の症状は多分いろいろなんでしょうけど・・
当人より周りの方がつらそう--なんて思うのはやはり
私の目線が妻よりのせいなんでしょうかね。
長くいても心が通じてるかは疑問な我がツレですが
心身共に健康でいることに感謝しなきゃなーと強く思いましたです。
投稿: くろねこ | 2011/10/17 23:53
■くろねこさん、こんにちは
私もどちらかというと妻目線でしたよ。
たぶん一番つらいのはやっぱり当人だとは思うのだけど、家族もストレスが溜るだろうし、違った種類のツラさとして同じくらいキツイんじゃないかなと。
ウチのツレはいろいろ鈍感すぎだからウツにはならないと思うんだけど、逆にある日突然ポックリじゃないかっていつも話してます。
心身共にいつまでも健康でいられたら良いんですけどね~。努力だけはしたいところですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/10/18 17:37
やっと観れました!
知人にもご主人が鬱になって…という方がいますが
奥さんの立場って、すごいことだと思う。
もちろん本人は大変だし、それを映画のように
申し訳ないと思ってさらに落ち込んだりするんだろうけど
支えがあるのとないのとでは全然違う。
友人の一人暮らしの鬱のいとこは、
週に一度、友人に電話をかけてくれるそうですが
それが唯一の支えなんだそうです。
ほかの人には電話もかけれないらしい。
重いテーマをさらっと見せてくれた映画でほっとできました。
投稿: mariyon | 2011/11/06 09:22
■mariyonさん、こんにちは
風邪がピークで今週末は自宅に引きこもり。今週来週は見たい作品が目白押しなのに、どんどん溜ってしまって困ってます。
こころの病気って難しいですよね。
もし相棒がそんなことになったら、理屈では分かっていても、実際にはどうしたら良いのかわからずオロオロすると思います。
これは成功例?なのかもしれないけれど、身近になりつつある敬遠したいようなテーマをうまく見せてくれた映画として良い作品だったと私も思います。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/11/06 15:32
家庭の医学でも紹介されていた話。
映画より大変な感じでした。
映画は多少美化されていたんでしょうか?
欝に関しては大分理解されているようですけどね。
主人公の女性の実家で、欝の青年が自らの命
絶ってしまった場面は切なくて・・・
妻目線の方だから重くつらい内容でもサラッとした
内容になったんでしょうけど。
投稿: カモミール | 2011/11/18 12:05
■カモミールさん、こんにちは
美化というよりは、映画として重くなり過ぎないような配慮でしょうか?原作を読んでいないのでわかりませんが、原作自体がマンガで軽く受け取れる感じに描かれているのかもしれませんし。
そして、ウツも軽度から重度まで様々です。
ウツは障害とも違うところが難しいというか、「さっきまで笑っていたのに・・」なことになり兼ねない気がしています。
とにかく、何事も決めつけてはいけないってことなんじゃないでしょうか。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/11/18 14:23