「カーズ２（3D吹替版）」みた。

2D字幕をやっているところが無かったので、3D吹替えで鑑賞。
前作は、天狗で高飛車になっていたマックィーンが、いつしか気が付けば独りぼっちになっており、心を入れ替えて仲間たちと和解、親友や恋人との絆を育む・・・といった感じで、マックイーンが主人公だったが、今回はマックィーンの親友でオンボロレッカー車のメーターが主人公。
“大切なもの”を気付かせるといった本線は変わっていないものの、世界を股に掛けたスパイネタやカーレースの世界ツアーなどでスケールアップ。
子供より大人の方が楽しめそうな、デキのよいアニメだったと思う。

冒頭、フィン・マックミサイルのスパイ活動に期待度が跳ね上がった。「カーズ」だから乗り物がすべて擬人化されているわけだけど、まるで「007」みたいな実写のスパイ映画を見ているのと変わらない(もしかしたらそれ以上？）隠密行動に、派手なカーチェイス＆脱出劇を披露。おまけに音楽もそれっぽくって、いやぁーカッコ良かった！

さて、人気も実力もある世界的スターレースカーのマックィーンに対して田舎者でまったく空気が読めないメーター。それが個性とはいえ、マイペースなメーターの天然っぷりは凄まじく、まさに爆弾並みの破壊力。マックィーンがイラっとして思わずキツイ事を言ってしまうのも解る話だ。
今回、さまざまな偶然や勘違いが重なって世界を揺るがしかねない大陰謀の渦中の人？となるメーター。それは巡り巡ってマックィーンの命をも危うくするもので、メーターはフィンらスパイカーたちと共に陰謀と悪の首謀者を暴き、結果として世界を救うことになるわけだが、やっぱりメーターはどこまでもメーターでしかなく、それでもメーターの強さと図太さが際立ったいかにもメーターらしい解決の仕方がなかなか良く、また良き理解者となったマックィーンとの友情がそこに華を添えて綺麗な着地点を見せてくれていたと思う。

映像は美しく、さすがはピクサーといった感じで、日本・フランス・イタリア・英国のそれぞれ一目でそうとわかる風景（美術）がとても良かった。またレース時のカメラアングルなどは緻密に計算されており、撥ねたドロがカメラを直撃するところなんて芸が細かいのなんの。今回はたまたま3Dにしたけれど、きっとこのアニメならば2D・3Dどちらもでもそれぞれに美しさを堪能できるんじゃないかな。
ストーリー自体はほとんどベタといっても良いが、最高のアニメーション技術で見る王道作品にはハズレがないとも言え、この夏のオススメの一作にあげたいと思う。

総評：★★★★+　　好き度：★★★★　　おすすめ度：★★★★+

日本はビル群の中の東京タワーという絵で出迎えてくれたが、この東京タワーはいつかスカイツリーにとって代わられちゃうのかな？なんてしみじみ思ったりも。。。