『陰陽師~醍醐ノ巻 : 夢枕獏(著)』 よんだ。
いつもながらに妖物の話ばかりだが、今回は特に優しくて穏やかな話がそろったように思う。もちろん、困ったことばかり起きるから清明に白羽の矢が立つわけだけど、人ならずモノが人の世にある美しさに魅入られて、ついつい出てきてしまったが故のトラブルが多い今回なので、理由が判って在るべき世界に帰ってもらえばそれでおしまいとなる。
物の怪の類のすべてが人間や動物の怨念が作り出した魔物というわけじゃなく、必ずしも人に害をなすものでもなく、八百万の神様だって物の怪の一種と思えば、こうした話がそろうのもありというもの。
ワンパターンでやや盛り上がりに欠けているともいえるけれど、蘆屋道満や賀茂保憲などお馴染みの陰陽師たちもチラチラと登場するし、清明&博雅コンビが好きならば、ずっと変わらない2人を感じるだけで十分に思う一冊じゃないかなと。
というか、変わらないのが心地よい作品、かな?
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