「阪急電車 片道15分の奇跡」みた。
映像化が頻繁化している有川浩作品から『阪急電車』の映画化。
有川作品の中でもベスト3に入る好きな本なだけに楽しみである反面、映像化が心配していたのだけど、巷の評判は概ね良好そうであり、ようやく地元でも公開ということで意気揚々と観に行った次第。そして、なかなか良かったと思う。
片道15分の電車の車内で同時に起こった出来事を、小説のように章で区切るのならばともかく、一本の映画としてニアミスを混ぜながら見せるのは至難の業と思っていたが、回想を交えつつ上手く絡ませてあって良く出来ていたと思う。
まぁ小説ファンとしては「小説はもっといいよ」といった感じだけど、中谷さんはじめキャスト全員がうまくはまっており、最後には小説と同じように「こんな出会いがあったらどんなに素敵だろうと」思わせてくれる映画に仕上がっていてとても良かった。
特に、宮本さんが素晴らしかったなぁ。
品があって凛としていて、言うことは自分にも他人にも厳しい正論で、見ず知らずのオバちゃん軍団だろうが怯むことなく、子供にだって容赦のない話っぷりが実にカッコいい。
まぁ現実にこのおばあちゃまが姑だったらキツイなぁと思わなくはないけれど、通りすがりの者同士で人生の機微を語り合えたとしたらちょっと嬉しいかも。
小説では「生」エピが好きだったのだけど、映画では省かれたのがちょっと残念。EDでチラと登場してたけれどあれは読者だって見逃しかねない。そういえば、川の増水か何かがきっかけで「生」が消えてしまったとか。また復活するのかな?
総評:★★★★ 好き度:★★★★+ おすすめ度:★★★★
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原作 有川浩『阪急電車』(幻冬舎刊)
脚本 岡田惠和
監督 三宅喜重
音楽 吉俣良
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その出会いは
偶然なんかじゃ
……ない
「終着駅は、きっと笑顔。」
上映時間 119分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(東宝)
初公開年月 2011/04/29
ジャンル ドラマ/ロマンス
映倫 G
【解説】
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コメント
こんばんは!
宮本さんホント良かったです。仰るとおりで凛として気品があって、でもってあの正論ぶり。実は観た後「徹子の部屋」に出演している宮本さんを見たのですが、映画の中のまんまで、背筋がシャキッとした素敵な方でした。
「生」のエピはリスモの携帯動画でだけ観られたらしいですよ。私は生憎ドコモだったんで観たくても観られなかったんですけども…。
投稿: KLY | 2011/06/15 23:08
こちらにも~♪
たいむさんは、やはり原作既読だったんですね。
比較すれば、小説のほうがいいのは当然ですよね。
ですが、原作読まれたたいむさんが、映画として
認めているってことは、映画も良くできていたってことですね^^
めったに邦画は観ない私ですが(笑)この作品は
観て良かったと思えた作品でした。
>まぁ現実にこのおばあちゃまが姑だったらキツイなぁと思わなくはないけれど
あはは~、同感!(笑)
たいむさんがお好きなエピが省かれている
とのことなので、これは是非、原作を読んでみたいと
思いました♪
投稿: ひろちゃん | 2011/06/16 00:38
■KLYさん、こんにちは
原作でも”老婦人”が際立って素敵だったけれど、まったくそのまんまカッコイイおばあちゃまで凄く良かったです。
宮本さんは若いころから男らしくって(笑)、パキパキっとした方でしたもんね。「マルサの女」とか懐かしいです。
>「生」のエピはリスモの携帯動画
そうでしたか。
私もケータイはdocomoなので、どのみちだめですね~(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2011/06/16 12:59
■ひろちゃん、こんにちは
原作はさくさく読めちゃう感じでおすすめです。
有川作品はラブコメアクション系のライトノベル風の作品から入りましたが、実際のところ、この作品のような作風が好みでどっぷり嵌ったみたいなものなのですよ。(今は全部好きなのだけど)
読書があとだと映画のキャストのイメージで読むことになると思いますが、ぴったりな配役でしたし、私としては違和感はまったくなかったです。
「素敵」とか「カッコイイ」というのが一番ぴったりくる作品と思いませんか?
ちょっとうらやましいですよね。
「生」のエピはいろいろ考えると楽しくなるんです。是非に。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/06/16 13:09
たいむさん、こんにちは!
原作の雰囲気をうまく残してましたよね。
うん、宮本信子さんはいい感じでした。
おばちゃん軍団への機関銃のごときお説教、スカッとしました。
「生」は増水で流されたのを、この映画のためにもともと作った人が作り直したそうですよ。
投稿: はらやん | 2011/06/19 17:07
■はらやんさん、こんにちは
「生」は元祖制作者が復旧させましたかw
なんだか嬉しいですね。
行く機会・・はそうそう無いのだけれど、機会があれば見て見たい光景で乗りたい電車です!
映画も良くできていて良かったです。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/06/19 18:48
こんばんはーー。
わたしは、どうしても、宮本さんのおばあちゃんが違う気がして・・・。友達の言ってた、あの沿線にあんな老けた格好の60代(たぶん)はいないっての、納得できます。80代のファッションだって。。。
でも、それだけでなく、あそこまで説教するのは違う気がしましたが・・・。
あと、中谷さんのドレスのイメージも。。。
投稿: mariyon | 2011/06/30 23:27
■mariyonさん、こんにちは
それは、原作と比べてってことかしら?
それともあの手のおばあちゃんがってことかな?
そもそもファッションまでは全然気に何なかったし、さすがお洋服大好きのmariyonさんの視点かな?
説教も、唐突に堰を切ったような感じだったけれど、原作がそんな印象だし、そっちも特別気になりませんでした。
ただ、「涙を止める・・・」云々といった原作にない台詞には違和感。台詞はカッコイイけれど、小学1年生の女児に言うコトバじゃないかなーって。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/07/02 01:18