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2011/02/26

『攻殻機動隊SSS 3D』、完成披露試写会に参加。

2/25、『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』オールナイト完成披露試写に参加してきた。
参加人数は約1600人。”新宿バルト9を公安9課がハック!”という謳い文句どおり、深夜12時過ぎには”攻殻ファン”で劇場が埋め尽くされていた。
プログラムは25:15からの神山監督によるトークショー(約40分)と26:15からの試写上映。終了時間は朝4時少し前。なんともハードな一日だった。(チケット引き換え順で、先に試写上映、後からトークショーのチームもあり)。

金曜日の深夜開催であり、仕事明けですぐに新幹線に飛び乗るという強行突破。それでも20時には東京入り出来るのが救いというか、地理的・交通網的には恵まれている部類と思われる。

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とりあえず駅に着くや否や速攻「新宿バルト9」に向かう。でも着いたら拍子抜けするくらい劇場が閑散としていて戸惑ってしまった。全体的に攻殻仕様なんだけど、本当に「今日だよね?」って心配になってキョロキョロしちゃうくらいだった。(まぁ20時からウロウロしている必要なんてないわけで)。
チケットカウンターも並ばずに即手続き。当選通知と身分証の提示から、(選択はできなかったが)中壇後方ほぼ真ん中の思いのほか良い座席のチケットが渡され、意外に肉厚の”特典Tシャツ”を受け取って完了。あとは時間まで待つのみ。

休憩場所は確保していたので一旦退散するばかりだが、夕食をとっていなかったの1日繰り上げでオープンした”攻殻カフェ”を覘いてみる。ユナイテッドシネマ豊洲の”東のエデン カフェ”のようなものを想像していたので、本当にただの”カフェ”に攻殻パネルなどの装飾を施しただけの仕様にしょぼさを感じたが、誘惑半分ご祝儀半分気分で”インターフェースベーグル素子ver.”と”タチコマチャージ天然オイル”を注文。くじ引きで「隊」のコースターを引き当てる。

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”素子ベーグル”は可もなく不可もなく。ソースがゆるくて垂れてくるのがやや難儀なだったかな。地元なら半額程度が妥当なところだが付加価値だからしょうがない。”天然オイル”はジンジャーエールに小さなマシュマロが入っているだけ。なかなか辛口で若干ノドがヒリヒリするジンジャーエールで美味しかったが、マシュマロが4個入っていたのは正しいのかどうか。タチコマの白いセンサーは確かに4つなんだけど、一見3つだし、見本は3個に見えるんだけどな。

一旦退いて仮眠をとり、24:30過ぎに再び来館。未だにチケット交換できていない人の列やトークショーを待つ人たちで9階のホールは既にごった返していた。さすがにここから1時間以上の立ちんぼは辛いものがあり、腰に来たなぁ。
やっとトークショーが始まり、(遠目だけど)いつもと変わらない神山監督のお姿を、ひさしぶりに生で拝み感無量。こうしたイベントの場合、毎度神山監督は最初に「われこそは一番遠くから来ているという人、都内近郊以外から来ている人いますか?」という質問をするのだけど、いつも手を上げられない小心者の私。確かに近くない県外からだけど、新潟って主張できるほど遠くないって思ってるからね。(ちなみに大阪や神戸の方が申告していた)。

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トークは「SSS 3D」の話から、押井師匠の話、声優陣のコメントなどなど、ファンには興味深くも嬉しい内容ばかりだった。
制作の切っ掛けではないが、神山監督は『アバター』を見て圧倒されながらも「”攻殻”なら勝てる」と当時から言い切っていたとのこと。実際「SSS 3D」の試写を見てみて、本作での勝ち負けはともかく「攻殻」での3Dの可能性はカナリ高いものがあると感じた。『トロン:レガシー 3D』でも思ったが、電脳空間やメカモノとかコンピュターの世界というモノは3Dと相性がとても良いのだね。だから、完全新作OPなど最初から3D用に作った部分は質感からして全然違っていたし、全編コレになったらスゴイ作品になるのでは?とか思ったし。
もちろん、3D用に調整しなおした本作もカナリ良い線を行っていたと感じ、正直予想以上だった。もともと2Dだったものがココまでの奥行きと飛び出す感がつけられるなんてね。特に飛び出す感はカナリのもの。予告編ではペラく感じたキャラクターも肌の丸みや髪の毛の段差などから立体感が生じており感心してしまった。3Dにありがちな全体的な”暗さ”(眼鏡をかけるとどうしても暗くなる)部分も、もともと夜や暗い室内のシーンが多い作品なだけに、頑張ってオリジナルに近づける工夫がされているように感じられ、逆に3Dならではの”光の煌き”がとても効果的に作用しており、3D消極派の私でも「良くぞここまで」と拍手を送りたくなるデキだった。(「攻殻」ってだけで若干評価は最初から底上げ&甘めなんだけど)。
もしも新作の『攻殻機動隊S.A.C.』が作られるとしたら 劇場版3Dになる可能性が高いかも知れない。(その時キャラ造詣はどうなるのかがとても気になるけれど)。神山監督も意欲はあるようだし、このSSSの結果如何では、ってところかもしれないことがほのめかされていた(ように感じた)。

ところで、既に公式ページでも情報公開されているが、 同時上映で神山監督の短編新作『Xi Avant』(クロッシイ・アバン)が決定したとのことだ。イベント時にはほんの少しだけ、タイトルロゴや背景・キャラクターを見せてくれた。でもほんの十数秒程度予告編はあっという間に終わってしまい反芻すらままならないところ。今度もまた羽海野キャラっぽく見えたのは気のせいかなぁ。モニターは高所にあって位置的にも角度が浅く、良く見えなかったから自信ないのだけど。あとは”サクラダファミリア”がやたら印象的。ホントそれだけ。
いったいどんな物語が繰り広げられるのか、短編から長編あるいはシリーズに発展する可能性はあるのか、これは劇場で確かめないとね。
それから、音響もだいぶ手直しされたとのことだったが、聞き違いでなければいくつか「アレ?」って思うところがあり、3/26の本公開までにもう一度オリジナルを見直して、確かめたいと思っている。

3/26公開の劇場版『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』。ファンフィルターがガッチリ掛かっている自覚はあるけれど、それでも、「一見の価値ある作品」として私はオススメしようと思う。

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コメント

お疲れ~! 良かったですねぇ。
強行するバイタリティがあるうちは、「華!」ですわ♪
自分は、忙しさも手伝って、とてもとても「趣味」(?)の領域に深く潜行すること能わず。涙を呑んで、公開を待ちます。

たいむさんの期待、外れなくて良かったです。(^ ^)v

投稿: あかん隊 | 2011/02/27 18:56

■あかん隊さん、こんにちは
いやぁ~、さすがに疲れましたがイベントは楽しいものですね。身体と気持ちが付いていけるうちは努力を惜しまないようにしたいものです。
特に趣味は生きる糧にも成りますから(^^)

公開まであと1カ月ですね。コチラにも上映館がありますし、短編も観たいので私ももう一回観ようと思ってます。

基本的に内容で勝負できる作品だから2Dで十分とも思うけれど、これだけ3Dが似合う作品もそうそうないと思います。
期待は裏切られないデキと思います。

投稿: たいむ(管理人) | 2011/02/28 00:01

昨日見てきましたよ。攻殻3D♪
んで、ちゃっかり光学迷彩ドリンク飲んできました。(笑)

パンフの姑息な違いにも笑う。
なにそれ、新宿バージョンと梅田バージョンどっちにします?って。
どこが違うんて聞いたら
外がね
タチコマ一機に黄色が梅田ブルク版
タチコマ二機に赤が新宿バルト版だそうな。
で、新宿版買った。(なんでやねん)

私はいちばん最初のGhostintheShellがむっちゃ好きで
でもOVAシリーズは全然見てなくて
今WOWOWで復習中。
もっとも間が抜けていても見れる作品だったけど。

いつのまにトグサが電脳化してたん?(遅っ)

投稿: Ageha | 2011/03/31 00:28

■Agehaさん、こちらにもどうも
ご覧になりましたかー。
私は2Dは数え切れないくらい観ているし、運よく試写会をみられたので、同時上映の短編解禁時に観に行く予定にしていますw
だからパンフもまだゲットしてないの。
でも良いですね~
パンフに種類があるのは知っていたけれど、新宿タイプは諦めていました。それとも選べるのは大坂だから?

「GhostintheShell」がお好みですかw
押井監督の王道ですもんねw
なら、ver2(人形遣いが女性声)とどっちが?

基本、弟子:神山の「S.A.C.」と師匠:押井の「攻殻機動隊」は別物ですから、この間での予習復習はほとんど意味なしですね。
「S.A.C」も一度みただけで理解できるものじゃないから、どっからでもOKみたいなところ、ありますしね。

>いつのまにトグサが電脳化してたん?(遅っ)
イヤ、そもそも間違ってますよ、Agehaさん!
トグサくんは身体が生身なだけで、最初から電脳化はしてますよ。それが「SSS」で役付きになったことで、義体化率を増やした、と言うことです。

投稿: たいむ(管理人) | 2011/03/31 17:40


あちゃ、トグサは電脳化率が上がっただけだったんですか。アハハハハハ・・・・ごまかせなかった無知度(笑)

映画見た後でってことで大丈夫な話とはおもうんですが
間がすっぽぬけてるもんとして質問。
電脳化が進んだ時代で設定上でも
ほとんどみな電脳化してるんでしたっけ?
貧富に関係なく誰もが。
単純に義体化のあるなしや度合いだけで。

トグサの子供はまだみたいだったけど
生身率(なんじゃそれ)が高くても
みんなジャックつないだりできるんだっけ?首から…。
(アホさが露呈しまくり~~

投稿: Ageha | 2011/04/01 16:18

■Agehaさん、こんにちは
んー、Agehaさんは義体化と電脳化をいっしょくたにしてる?
大きな意味では電脳化は義体化の一部には違いないんだけど、脳と身体、別べつに考えた方が解りやすいかもなー。

んで、世界的に電脳化はほとんどというくらいに常識化している世界観だけれど、貧富の差はあるし、なんらかの理由(宗教とか含む)で禁止しているから、完全に生身なままの人間も少なくはない。

義体化は原因が病気だったり、事故だったりの病むない場合と、過酷な環境に対応するためや、単に身体能力をあげるものだったり、美しくなるためだったりいろいろ。こちらはモロに貧富の差が反映するから性能に差が出る。
さらに、義体化することでいらなくなった臓器が裏で売買いされていたりなんてエピもあるし、電脳化していないから(貧しい浮浪者)笑い男に目を盗まれなかった、なんてこともあって、この辺はみんなどこかの話で描かれてます。特に2nd.GIGに多いかなぁ。

首(頭蓋)からコードでつなげられるのは、当然電脳化している人だけ。生身は輸血なら出来るけど、そういうもんじゃないから(笑)
パソコンとLANケーブルと思えば解るっしょ。つまりはファイルの「共有」。でも、直接繋がるのはあまりにも無防備な行為。互いの頭ん中をのぞきまくりできちゃうし、ウイルス注入だって可能。だから大抵は間にワンクッション嚙ませて繋げる。
SSSで素子が傀儡廻に電脳ハックされたトグサに繋がってエージェントタチコマを送ったのはそんな感じ。
トグサくんはいっつもこんな役回りで不憫だわw

色々便利ですよね、電脳化は。ワザワザ脳味噌を機械化?なんて思うけれど、例えば記憶を外付けHDDに保管しておく(外部記憶装置)みたいなこともできるようになるし、当たり前のようになるのもわかるかも。

いやぁ~、この作品のち密な内容を説明するのは文章じゃちょっと無理!

投稿: たいむ(管理人) | 2011/04/02 00:27

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