『劇場版「空の境界」Blu-ray Disc BOX』にびっくり。
とにかく「え?」ってくらい大きな箱が届いた。
開けて見れば箱の中に箱があって、その箱の中に保護された商品が入っているのだから納得だけど、8枚組のBOXにして100サイズの大きさには唖然。決して値段は安くないと思っていたし、特別仕様は承知していたつもりだけど、これはどう考えても熱心なファンの愛蔵セット。ただ「ブルーレイだし」、「終章もリミックスも入ってるし」、「持っててもいいかな?」なんて安易な気持ちでポチっとした私にはやや敷居が高い品だったかもと初めて気が付いたのだった。
「気軽にいつでも高画質♪」のはずだったのに、どうやら丁重なお取り扱いを余儀なくされちゃった感じ。後悔はしていないけれど保管にはちょっぴりトホホな気分だ
厳重に保護されて漸く出てきた昔懐かしLPレコード大の豪華BOXを開けると、卒業アルバムのようなビロード地のカバー装丁が施されたブックが2冊ぴったりと収まっていた。紺のブックには8枚のディスクが収納され、特典の「Visual Chronicle Book」は赤いブックだ。とりあえず赤のブックを傷めないよう丁寧にひとおおりめくってみる。しかし気が付けばカバー生地に微妙に指先の跡が。。。「ちょっと持っただけでこれかよ!」ってくらいにデリケートな生地には苦笑。売る気はないから自分自身の使用感を気にしたりはしけれど、なんでこんな面倒な素材を選んだのかとは思う。気を取り直し、中ほどに4ページに渡って掲載されていた「奈須きのこ×武内崇×坂本真綾」による鼎談【劇場版『空の境界』を巡って】を読むことにする。ついでに”特典ディスク”もセット。期待の「終章」はおさらいしてからと思っていたが、それでは何日後になるのか分からないため、とりあえず『劇場版「空の境界」Remix -Gate of seventh heaven-』と『劇場版「空の境界」特別番組 -全七章の軌跡-』をおさらい代わりにすることにした。(どちらも劇場とTVで見ているし、特に「Remix」のほうは梶浦音楽を愛でる仕様っぽいので、鼎談を読みながらでも良さそうだとの判断から)。
これが案外当たりだった。
鼎談は4ページとはいえ小さな文字でびっしりとなかなか読み応えのあるもの。テーマが【劇場版『空の境界』を巡って】なので、「Remix」の流れと上手い具合にマッチングするのだね。同時進行するとまず”ルーツ”の話題で始まっている鼎談なので一章二章は映像が先行してしまうのだけど、三章の辺りで見事にシンクロ。(当然読む速度には個人差があるので、あくまでも私の場合だが)。「橋の崩壊」の話題のところでTVから「曲がれ曲がれ…」って聞こえて来たときにはあまりのタイミングの良さにびっくり。しばし映像に見入った後再び鼎談を読み始め、「式の笑顔」の話題から再び映像でその笑顔を確認して「なるほど」と思う。そして四章五章と進んでいき、映像も追っかけで四章五章の名場面が続く。五章では「荒耶と橙子の会話がすごく良い」と触れられており、やや遅れながらもバッチリ映像と音声でそのまんまを確認出来た。さすがに六章にもなると完全に文章が先行してしまうのだが、六章で明かされていた「美沙夜の”よくってよ”」の裏話から、やがて狙ったように「よくってよっ!よくってよっ!・・・」と水樹ボイスが聞こえてきた時には「これですかっ!」って感じで吹き出してしまった。
・・ということで、偶々思い起った同時進行から「オーディオコメンタリー」風な感覚が味わえてとても良かった。
さて、「終章/空の境界」だが、30分ほどのやや小難しい会話劇で出来ていた。登場人物は”両儀式”と幹也の2人だけ。式と幹也が出逢った二章とほぼ同じシチュエーションというニクイ演出だが、幹也は左目を失っており足も引きずったままで、式は、式でも識でもないもう一つの人格の”両儀式”とのことだ。内容はというと、ほとんど原作どおりなのだけど、おそらく「幹也の本質について」、なのかなぁ。式と識と”両儀式”についてであり、”空の境界”についてを話しているようでいて、実は、ってね。まぁ色々な解釈があって良いんじゃないかな?(小説を読んだ時とは印象が違う気がするし)。 私としては、鼎談の中で「幹也が一番変なヤツ」って言われていたこともあって今回はそう感じたのかも。
ほとんど血迷ったと言っても良さそうな購入だったけれど、やっぱブルーレイ画質は文句ないし、追々おさらいを進めて行こうと思う。
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コメント
たいむさんこんばんわ♪
この空の境界のBOX、自分もアマゾンの方でちょっと見てみたのですが、あまりの高さに購入してなくてもびっくりゃこいてしまいました
まあこういった愛蔵版ともなりますと特典も豪華になるでしょうから値段の跳ね上がりも必至ですけど、ファンから見ればそれでも値段に見合う価値があるんだとは思えますよねぇ。00もこんな感じの豪華BOX出てますけど、自分の場合はお財布の中身と要相談してしまうファンですからまだまだですねw
空の境界の方ではありませんけど、去年公開された『劇場版Fate』で、自分もようやく奈須きのこ×武内崇作品に潜り込む事が出来たわけなのですが、この2人の作品って色んなメディアに展開されてるようでもありますから、どこから入れば・・?というのも正直なとこであったりで・・^^;
やっぱり初期作だという『月姫』から見た方がいいんでしょうかね~?(たいむさんが見てなかったらジ・エンドですけどw)
投稿: メビウス | 2011/02/03 00:18
■メビウスさん、こんにちは
この作品って知る人ぞ知る作品って思いますが、どうでしょう?
残念ながら結論からいうと、Fateも月姫もぜんぜん知らないんですよ。
特に私はゲームをしないし、同人系はまったくの門外漢なので本当にこの作品だけなのね。
なのに興味を持ったのはひとえに鈴村くんのおかげ。彼が幹也役をやっていて、番組でアツく語らなかったら多分触れることのない作品だったと思います。(鈴村ファンでもないのだけど・・^^;)
ついでにSEED仲間にこれら原作者のファンがいたことが大きく左右し、現在BOXを買うまでに至ったという感じかな、多分。
おそらく私はファンのうちには入らず、作品が好きというのとも違うと思うけれど、何かにつけてリピートするのも確かで、内容・映像・音楽・声優4拍子がそろった作品ゆえに購入を決意した、そういうことなのですわ。
参考にならなくてごめんなさいね。
詳しくは知りませんが、世界観がクロスオーバーしているとも聞いているので、興味があるなら突き進むのも悪くないと思いますよ。
それから、ほんとにね、結構なお値段だと今更ながらに思いますが、ディスクも特典もそれだけの仕様なのは間違いないと思います。
私とは言えば、個別のアニメDVDの値段を思うと「8枚組ならこんなものかな?」程度にしか考えておらず、逆に余計なものが付いてこの値段だったのかと思うと「ソレいらないからもう1万円安くして」っていうのが本音だったりしますが、熱狂的なファンは既に個別に販売されたやっぱり豪華仕様で高額の愛蔵版DVDをお持ちでしょうから、余計にそう思うのかどうか・・・。
ガンダム系も考えちゃいますよね。好きな作品は旬のタイミングで手に入れたいと思うけれど、なんであんなに高いのか。過去作品の「Gセレクション」を思うと馬鹿馬鹿しいくらいに高額。声優人気からイベント開催が拍車をかけているのかなぁ。
さすがの私もSEED系を追加購入したりはしないけれど、もしも劇場版が実現して、ブルーレイ化でもされたら・・・・・ううう。
私の金銭感覚はオタク化してから崩壊する一方です(><)。一般の方から見たら信じられないのだろうなぁって自覚もあります。
でも、心とからだの健康のため、そんな言い訳はアリですよね?(笑)
にしても、お金の使いどころは間違えたくないものですねー。
長レスをご勘弁ください。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/02/03 11:21
初コメさせてもらいます^^
私はこのページについ最近傾物語からのリンクで来たのですが非常に興味深いレビューで思わずコメさせてもらいました^^
私は実際にこの空の境界DVDBOXを買ったわけでなく友人に買ったのを見せてもらったのですが凄まじい内容ですねw当時金を他のものにつぎ込んでいたため手が出せなかったのですが奈須きのこファンなら安いと思える品だと思いますw
今回一番共感したのが空の境界の終章についての感想です。私も終章をみたけどこれは少し小説から来たイメージと違うぞ!!という感じがきました。あのシーンは小説だともっとクールというか式の正体を確かめながら幹也と式の本質に迫る気持ちのいいところだと私は思ってました(意味不明ですいません(^-^;)
おそらくは監督なりの解釈なのが決定的な理由だとふんでいますが、もっと演出のやりようがあったのじゃないかと私個人は思ってます。
月姫やFateは私個人としては空の境界を楽しめたのならぜひオススメします。月姫は同人が良くないなら漫画はわりかしいい出来ですのでよければどぞ^^(Fateは明らかにゲームのほうがいいですがw)
私もガンダムが好きですし京極夏彦や西尾維新なども好きなのでこれからも応援してます^^
長文失礼しました
投稿: 瞬光 | 2011/02/17 12:04
■瞬光さん、こんにちは
はじめまして(^^)
初めての方からのコメントがこの記事だったので、「素人が解ったようなこと言ってんじゃないよ」みたいなお怒りのモノだったらやだなぁーと少しドキドキしましたが、好感触な内容に安堵いたしました。ありがとうございます。やはりこうした作品はコアファンの方が多いですから、滅多なことは書けないというか(書いてはいないつもりでしたが)、気に障ってもスルーしてほしいなぁって思っていましたので(^^;
身近に共通の話題で盛り上がれるお友達がいると良いですよね。私は県外にしか共有できる友達がいないので、貸し借りとかほとんど無理で買うしかないんですよ~。羨ましいですw
終章についてのご意見、瞬光さんのおっしゃる小説でのイメージはなんとなくわかる気がします。私はなんというかもっと解った気がして、納得するようなスッキリした感じだったんですよ。「殺人考察(後)」のラストはラブラブだし、小説ではその勢いのままに「終章」を読んだからかもしれません。だからアニメでの2人の会話には「こんなんだっけ?」っぽい印象を受けました。私はこれはこれでアリと思うけれど、もやっとする余韻は「んー」って。
月姫やFateをオススメありがとうございます。今のところ他に気になるものが山積みになっているので触れることはないように思いますが、切っ掛けがあったら逃さないように心にとめておきますね。(ちなみにFateはアニメじゃだめですか?ゲームは苦手なんで・・^^;)
ほかにも好きなモノがいろいろ被っているようですね。また気が向いた時にでものぞいてやってください(^^)
長文、問題なしですw
投稿: たいむ(管理人) | 2011/02/17 19:30
たしかに月型ファンには安易なこというとお叱りを受けるので気持ちはわかります^^;
Fateに関してはアニメは非難するような出来ではないのですが余りオススメ出来る代物ではないです^^;
正直空の境界と同じようなモヤモヤ感をゲームからやった人は受けるくらいですw
しかしどんなシナリオかぐらいを掴もうと思うのならオススメしますwFateは絵はもちろんですがそのキャラや話の作りが評価されて文学と言われてるくらいですから^^
本を読むだけならDDDもかなり名作の類に入りますが如何せんまだ執筆中^^;興味があればどぞ^^
私はエロゲーや競馬(競馬ゲーム)やアニメを基本的に軸としてるのでブログに管理人が欲しい情報があまり載ることはないですが気が向いたらどぞ^^
投稿: 瞬光 | 2011/02/17 22:04
■瞬光さん、こんにちは
そうですか、アニメでは表面をさらう程度でしかなさそうですね。
やはり、なにか余程の切っ掛けでもない限りずっと後回しになりそうです。絵は好きな感じなのでアニメなら見やすいかと思ったのだけど。
今度はリンク先を入れてくださったのですね(^^)ブログと言えどもどこの誰ともわからない方のコメントよりは信頼度アップですw
エロゲーや競馬ゲームはまったくの無縁ですし、情報収集の為にブログを渡り歩くこともほとんどありませんが、ありがとうございました。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/02/17 23:00