「デュー・デート ～出産まであと5日！史上最悪のアメリカ横断～」みた。

ロバート・ダウニー・Jr.を愛でつつ、今年の初笑いにしようと観てきたけれど、どうやら私のツボとはズレていたようで全然笑えなかった。この手の作品はどれだけボケ役を愛せるかが決め手と思うのだけど、残念ながらザック演じるイーサンを私は小指の爪の先ほども好きになれなかったのが痛い。基本的に嘘とか騙しが大っきらいだし、反省する気のないバカも大きらいだから。エログロ下品でも腹の底から笑える作品は好きなんだけどね。初笑いは別の作品でやり直しだなl。

空港で偶然であった男：イーサンは史上最悪の疫病神。建築家のピーターは妻の出産に間に合うよう一刻も早くアトランタからロサンゼルスに戻りたいのに、馴れ馴れしく近づいてきたイーサンの不用意な発言からテロリストと勘違いされて飛行機をおろされ、その余波でブラックリスト入りして次の便も搭乗拒否。荷物も財布もIDも最初の飛行機に残したままで途方に暮れるピーターだが、そこに再びザックが現れ、自分はハリウッドに向かうところだがピーターも一緒に来るかと誘ったのだった。ピーターは諸悪の根源との同乗に躊躇するものの、結局は背に腹は代えられないと同乗することにしたものの、薬はやるわ（緑内障治療らしいが）、呆れるほどの性癖があるわ、居眠り運転で事故るわ、他人を疑心暗鬼に陥れる悪魔の囁きするわetc.etc......とにかく、他人の迷惑はどこ吹く風で次から次へと災難を持ち込んでくるような、まったく何も考えていない疫病神だった。それでもピーターは帰りたい一心で頑張った。イーサンに散々な目に合わされっぱなしのピーターで、文字通りボロボロになって行くのだが、ピーターは根本的に善人なのでイーサンを見限ることが出来ないのだ。

結局最後の最後までイーサンと行動を共にするピーターとなるのだけど、彼らの和解？（というかピーターが心変わりする切っ掛け）は原因を思うとちょっと信じがたいところ。互に隠していたことを口にするところは「やっぱりそうでしょ」ってもので展開的にはアリと思うのだけど、その後のトドメのバカさ加減が信じられずウンザリしてしまった。まるで笑えない。
せめてイーサンに「しょうがないなぁ」って思える可愛いところがあれば多少違ったかもしれないけれど、やっぱダメみたい。対して長くない作品だけど、長く感じた。

総評：★★★+　　　好き度：★★★+　　オススメ度：★★★+

ロバートの体当たりのお仕事っぷりを堪能させてもらえたところが救いだ。