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2010/10/20

「ヤギと男と男と壁と」みた。

Yagi

いやはや、これがほとんどノンフィクションだというのだから笑い倍増なのだけど、更にオスカークラスの豪華キャストが大真面目に演じているのが可笑しくって可笑しくって
とってもアホっぽくて呆れちゃう話なのだけど、当時の関係者の真剣さを思うと、ちょっぴり生温かくも、優しいまなざしで遠くから彼らを見てあげたくなるような、そんな気分になったのだった。

見つめるだけでヤギを殺し、壁をすり抜けちゃうような超能力軍団”新地球軍”の養成に尽力していたというアメリカ軍。本来の理念は”ラブ&ピース”で見た目もほとんどヒッピー。エスパー兵士は”ジェダイ・ウォーリアー”とされ、日々念動力や透視・予知能力を鍛えるべく瞑想からダンスまで、厳しい修行に明け暮れていたという。しかし、とある人物の反乱から指導者が失脚させられて以来、ダークサイドに落ちて行ったとのことだ。(ヤギを見つめ殺す行いはダークサイドのパワーだそうだ)。

編集長に最愛の妻を寝とられてしまい傷心のジャーナリスト:ボブがヤケになってイラク戦争を取材すべくクウェートで待機中に出逢ったのが元”ジェダイ・ウォーリアー”のリン。ボブは以前にも”ジェダイ・ウォーリアー”を取材をしたことがあり、これは面白ネタになりそうだとイラクまで行くというリンに同行して取材を申し出る。
リンの回想から描かれている”新地球軍”にまつわる話も笑えるが、ボブ&リンのイラクまでの道中に起こるトラブルや騒動が可笑しいのなんの。荒唐無稽な話なのに淡々と大真面目に語られるとコチラも何時の間にやら真剣に聞き入って(見入って)しまうもの。そんなところで不意にしかも絶妙の間で笑いのツボを突いてくるのだから思いっきり吹き出だしてしまうのだ。(一度ドツボにハマって笑いが止まらなくなり、止めるのに必死になったくらい。こうして書いていてもまた思い出して笑いが込みあがってくるし、顔が緩みっぱなしだ)。

とにかくキャストもイイ!ユアンのキャスティングは狙ってのことだろうが、ユアンも承知の上で楽しげにドタバタを演じているから尚愉快。ケヴィンの安定感は言うまでもないだろうが、ジョジクルもジェフもシリアス物とのギャップが手伝って笑い倍増だ。

オトシどころこそ若干弱い気がしたが、まぁ納得出来る範疇だったし、何より未だに思い出し笑いしているくらいだから余韻は抜群じゃないかと。面白かったぁ!

総評:★★★★+   好き度:★★★★+   オススメ度:★★★★

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コメント

ドタバタ道中は傑作でしたねぇ。インチキ商品つかまされたり、いなくなったと思ったら屋根にいたり。コントかよ!と。(笑)個人的にはスティーヴン・ラングが壁ぬけに挑戦するところが、良い意味で役と俳優のイメージにギャップがあって良かったです。
っと、ただパートパートでは大笑いさせてもらったし実際劇場も爆笑だったんですが、観終わって全体のお話としてみるとなーんか今ひとつでした。結局何してたんん?みたいな。

投稿: KLY | 2010/10/21 00:16

■KLYさん、こんにちは
ええ、まさしく「コント」でしたねぇ(^^;
あの壁に突進した時は何だろう?って思いましたしw
とにかく、豪華キャストありきですね、この映画は。それだけを楽しむ映画。荒唐無稽が笑えるのも彼らのおかげ。

けれど結局「で、何なの?それで?」ってことで、オチが弱いと感じるのも当然かもしれません。

投稿: たいむ(管理人) | 2010/10/21 19:50

たいむさん、こんにちは!

僕はちょっとビミョーな感じで。
ところどころは笑えたんですけれどね。
もっとブラックな笑いかなーって勝手に思っていたので、ちょっと?って感じがしました。

投稿: はらやん | 2010/11/03 13:23

■はらやんさん、こんにちは
ビミョーという気分は分かる気がします。
面白いと思えるのはあの俳優陣ありきかなって思いますし。
感想を書くのが難しいです、これは(^^;

投稿: たいむ(管理人) | 2010/11/04 20:06

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