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2010/06/16

『踊る大捜査線』をおさらいちゅう。

『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』を控え、緊急おさらい月間に突入した。
すでに関東方面ではTVシリーズ何度目かの再放送が終了したようだが、地元では18日からとのこと。でもそれでは公開までに最終回を迎えられないことから、大切にしまっていた「COMPLETE DVD-BOX」を久しぶりに解放することにした。(年末一挙放送だの何だとと、定期的といっても良いほど度々再放送されるTVシリーズや劇場版だから、そうそう開ける必要がなかったんだよね)。

とりあえず、TVシリーズ全11話と「歳末特別警戒スペシャル 完全版」まで終了。
ポケベルだったり(室井さんは携帯電話を使用している。でもアンテナ付き)、パソコンのブラウン管モニターだったり、ダイヤルアップの接続音だったり、いつでもどこでもタバコが吸いたい放題だったり、今となっては20世紀最後の年代を感じさせてくれる懐かしさに溢れているものの、オマージュ満載な演出やスタッフの悪乗りにも近い小技・小道具の数々、俳優陣の息の合った掛け合いなどは何度観ても最高!って思う。

さすがに”解説付き”で見るほどの余裕はないので普通再生で観たけれど、一度しか開いていないブックレット(各話の裏話が亀P・本広監督・君島氏によって語られているものをと照らし合わせて読んでみると、色々と思い出してきて楽しめた。例えば、サブタイトルはどう見ても『ルパン3世』だし、エヴァンゲリオンのBGMから「The Longest Day」をまんま使っちゃった『踊る大捜査線』。アニメだのオタクだのを取り込んだ作品は今となっては珍しくないけれど、この時代に堂々とやるつもりでやってのけてしまうスタッフの気概がこの作品をとんどん強化(エスカレート)させていったのではないかと思えてくる。
でも(今となっては有名な話だが)開始当初はあまり視聴率が振るわなかったという。そうした事実を踏まえて1話から見ると、確かに冒頭の面接時に神田署長が居ないなど、しばらくはまったくといって”型”が出来ていないのが良く分かる。すみれさんの話を前倒しせざる得なくなっただの、青島と雪乃のラブストーリー路線に変更だの、いつどこへでも転べるように無難に作られている部分が垣間見られるなど、本当に手さぐりだったことが分かる。
しかし、未だに現在進行形で生き続けている作品になった『踊る大捜査線』。『ガンダム』といい、コレといい、世の中って何時何がどう転ぶかわからないものだよね。

ところで、一般的にDVD化の際には連ドラで間に合わなかった悔いの残る部分を修正したり、音やBGMを入れ直すことが時々行われる。この『踊る・・』TVシリーズでもちょこちょこいじられているようだが、きっと誰もが違いを感じられるところが10話のEDと11話の冒頭だと思う。
10話は真下が撃たれ、一斉検問のあたりから流れ始めた「Love Somebody(ジーザスver.)」の後、そのまま通常のED曲へ切り替わるのがOA版だが、あの重苦しい雰囲気から明るくポップな通常の「Love Somebody」への切り替わりは毎回違和感を持っていた。裏話によれば10話は色々と冒険し過ぎている事もあって亀Pがあえて通常どおりの指示を出したとのことだったが、DVDでは希望どおり「Love Somebody(オルゴールver.)」に変更されており、不穏な空気にドップリと浸れるようになって嬉しく思っている。逆に、11話のOA版冒頭は「レイジング・ブル」をBGMにした雪乃さんの語りがとても好きだったのだが、DVDではオペラの曲に変更されてしまったのが私はとても残念だ。(「オペラ曲のほうが死の匂いがする」と君島氏は言っているが)。
そんなこんなでDVDとは異なるOA版。一足先におさらいはしたけれど再放送は無修正のオリジナル音源が楽しめる唯一の方法だし、録画保存しておかなくちゃだ。(ちなみに11話の冒頭は確信的に”エヴァ”の演出をパクったとのことだった)。

「歳末特別警戒スペシャル」を見るのは本当に久しぶり。SMAPの吾郎ちゃんが犯人役で出演していたのは覚えているが、まだ幼さの残る仲間由紀恵やデヴューしたての伊藤英明の登場には「出てたんだ」といったところで、なかなか貴重な映像なんじゃないかな?ドラマの最終回で一度バラバラにしたものをどう元通りに修復するかがこのスペシャルの肝で、なかなか湾岸署の刑事課に戻れない青島を見ているのがちょっと切なくなる物語。その為に複数の事件をリンクさせた見事な脚本。このスペシャルで初めて青島とすみれさんの親密度がちょっぴりアップしたのだと確認するところでもあり(といっても、あくまでも同僚の域を超えるような具体的な話はその後にもどこにもないんだけど)、劇場版と違ってそうそう放送されることのない”スペシャル”をたまに見るのもいいかも?と思った。

次は一度登場したっきりの新米婦警:篠原夏美(内田有紀)が登場する「初夏の交通安全スペシャル」。OD3では青島の部下で篠原が登場。ドラマはパッとしなかった印象だけど、すっかり忘れているキャラだし、チャチャっとおさらいしてしまおう。
「COMPLETE DVD-BOX」に真下と室井のスピンオフ作品とまだまだ先は長い。が、公開は7月3日。当然初回に挑む予定。それまでにおさらいを終了させておきたいが・・・。果たして間に合うか?

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