「プリンス・オブ・ペルシャ／時間の砂」みた。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジェリー・ブラッカイマーだろうが、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』マイク・ニューウェルだろうが、結局のところ”ディズニー映画”だから最初からそんなものだろうとタカをくくっていたけれど、まったくそのとおりで”やっぱりディズニー映画”だったかなーと。悪くないけどそれだけってね。
（以下、若干内容に触れているのでご注意を）。

冒頭にて、偉大なる王に補佐役の実弟がいること、王には2人の息子がいること、更に王がどこの馬の骨とも分からぬ男の子を心意気で養子に迎えたことが説明された時点でおおよその見当がつくという物語。そして副題の”時間の砂”の効果が判明してしまえば、すっかりオチまでみえてしまう分かりやすい物語。
だから、明らかに迂闊な行為でわざわざトラブルに巻き込まれてみたり、余計な手出しでかえって足を引っ張ってみたり、「知ってるのだったら最初から使えよ」ということを最後まで温存して遠回りしてみたり、「そんなことしている場合じゃないだろ」って時に足踏みして追いつかれたりして、フェイクも展開もバレバレなのにやたらとそういう演出で勿体つけているところがなんとももどかしく感じられた。それでいて逃げた王女をあっさり見つけたり、厳重な警備をいとも簡単にくぐり抜けたり、都合よくスキップしまくるんだもんなぁ。
そして極めつけが「うわっ、全部なかったことにしやがった」ってね。それって禁じ手だと思うんだけど。しかも戻り具合がダルタンにおいし過ぎ。こういうところが如何にもディズニーっぽいハッピーエンドの作り方で興醒めしちゃうところなんだな。

ダスタンは主役らしく勇敢で筋の通った良き男だったけれど、じゃじゃ馬王女の言動は一貫性があるんだかないんだかだったし、暗殺集団も強いんだか弱いんだか。唯一、軽業師（忍者）っぽさを兼ね備えたアクションシーンが面白くもカッコ良かったくらいかな？
観ているときは何も考えてなかったのでそれなりに面白く見ていたのだけど、感想を書いていたらアレコレ思い出しちゃって、どんどん辛口になっちゃったなぁ

総評：★★★+　　　好き度：★★★+　　　オススメ度：★★★+

ひとつ気になったのが「汚名をそそぐ」って訳。流れから言えば「汚名をすすぐ」なんじゃないかな？