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2010/01/10

衛星映画劇場「ブラッド・ワーク」みた。

Bloodwork 12月に録りためていたもので、2002年公開のクリント・イーストウッド監督・主演作品。
イーストウッドが演じるのは、FBIの捜査官テリー・マッケーレブ。毎回殺人現場にマッケーレブ宛てのメッセージと謎の数字を残す犯人を追っているが、現場から立ち去る不審人物(犯人)を追跡中、心臓発作を起こして倒れてしまう。心臓移植によって一命を取り留めたマッケーレブだったがFBIは引退。その2ヶ月後、とある女性の依頼によって独自に捜査を始めるマッケーレブ。そして驚愕の真実にいきつく。。。というストーリーだ。

マイクル・コナリーの『わが心臓の痛み』が原作とのことでオリジナルではなく、タイトルやマッケーレブの捜査の方向性から割と早い段階で犯人の予測が付いてしまうところはあったけれど、「なんてこと!」という真相はなかなかのもので、サイコ・サスペンスタッチの面白い作品だった。

FBIを引退し、船で隠居生活を送っていたマッケーレブに捜査を依頼した女性は、マッケーレブに心臓を提供したドナーの女性の姉:グランシエラだった。提供側も提供される側も一般的には秘匿されるものであり、また事故死から脳死に至り臓器提供をすることがほとんどであるため、「妹は殺害され、その心臓があなたに移植された」と言う姉の言葉に動揺しない患者はいないだろう。まるで進展が見られない捜査とロス市警の対応に愛想をつかし、「犯人を捜し欲しい」と訴える姉の願いをむげに断ることが出来ずマッケーレブはかつてのコネを生かし、隣人らの助けを借りながら独自の捜査を開始するのだが、妹の殺人事件の2週間前に起っていた別の殺人事件との関連性を確信するマッケーレブで、それはやがてタイトルのとおり「血液」、すなわち「心臓移植」がキーになっていたことを突き止め、その事実に更なる衝撃をうけるマッケーレブとなる。
ここのところは本当に嘆かわし話で胸が痛くなる。なんとも皮肉な真実。そんなことにそんな風に他人が関与するだなんて...であり、その周到さに絶句してしまうところだった。
映画としては逆にその事実が発覚したことでマッケーレブの安全(?)は確定される感じとなり、ならばその後の展開はひとつだろうとラストに向けてやや惰性的な流れになってしまったところが勿体ない気がしたが、全体としては最初から最後まで引き込まれて見入っていた。(自宅にも関わらず)。

イーストウッド作品にハズレなし、といったところで安心して観られる作品。シリアス一辺倒ではなく、くすりと笑ってしまうところも盛り込まれていて見やすい作品だと思う。

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コメント

最近のイーストウッド作品とは違って、軽めでクスッとしたりして気軽に見られる作品ですね。

投稿: yukarin | 2010/01/12 11:07

■yukarinさん、こんにちは
うんうん、「グラントリノ」にもくすっと笑っちゃう演出が合ったけれど、それがもっともっと引用されているような軽さが楽でした(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2010/01/12 19:10

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