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2009/12/29

『後(うしろ)はマのつく石の壁!』 喬林 知(著)

Photo 本編として第17弾、シリーズでは22作目の『後(うしろ)はマのつく石の壁!』 。『前はマのつく鉄格子!』 から一年ぶりの新刊であり、 年末の、しかも昨年と同じ日に記事をアップすることになろうとは・・・。(こんなので恒例化したくないのになぁ・・^^;)
さて、監獄の国「ダルコ」にて、無実を晴らすために裁判の順番を待つことになった有利・村田・グウェンダル&シュバリエ。無事に眞魔国に到着したギュンター・ヴォルフラム・ギーゼラ&眞王陛下。そしてキーナンを追ってダルコへと向かうコンラッド。「ダルコ」編は一応この巻で決着。”箱”絡みの話も一気に加速してきた『後マ』だ。
(以下、ネタバレしているのでご注意を)

冒頭は眞魔国での話。まず臨時的に国を預かっているアニシナの暴走(?)にニコラとヒューブが巻き込まれるところから始まる。そこに仮死状態のヨザックを連れてようやく帰国したギュンター・ヴォルフラム・ギーゼラ&眞王陛下(+ウルリーケ)が合流。
・・アニシナは眞王陛下とは初対面となるが、さすがはアニシナでさして驚くこともなく、逆に眞王が語りはじめた”箱”についての話に興味深々と言った風。現在、コンラッドが”鍵”である『風の終わり』は眞王廟に保管してあり、ヴォルフが”鍵”である『凍土の業火』を国に持ちかえらずに海に沈めたことには賛同するものの、今後”箱”が齎すであろう災禍であり、眞王についてはアニシナなりに思うところがありそうだ。

同じ頃、裁判を待つしかない有利たちは「ダルコ」で起きている異変と謎の宗教組織が無関係ではないと推察し、「カミクロ」と教団についての情報収集活動に励んでいた。そしてなんとか教祖様への面会を取り付けることに成功。シュバリエに面会に来たファンファンとツェリ様とも接触でき、あとは時が満ちるのを待つばかりとなっていた。・・が、運悪く、またしても有利の人助けが逆に災いしてしまい、有利は独房行き、グウェンダルはケガで治療室行きと、皆がバラバラになってしまうことに。しかし、独房行きから有利は独房先客の魔族:「鷹目(仮の名)」に出逢ってそのツテから教祖の正体にたどり着き、予定通り教祖に会いに行った村田とシュバリエは教祖の思わぬ正体と”箱”の存在を知ることになるなど、離れ離れもそう長くは続かないので「聖砂国」編ほどのフラストレーションは溜まらない。

実はダルコの異変も教団もすべてが『鏡の水底』に繋がっていた。地球の太平洋に沈めたハズの『鏡の水底』は突然この国のこの場所に現れたのだという。「カミクロ」の信仰も不可思議な”箱”に黒い髪が挟まっていたことから神聖視されたのが発端で、教祖は”箱”の影響をもろに受けて操られてしまったラナタン所長だった。
そんな時、監獄内で火災が発生。このままでは投獄されている全員が焼死してしまうと焦る有利。そこで全ての鍵を解放させるか鎮火をさせるため、有利は独房仲間たちに鉄格子を曲げて貰って脱出し、鍵を求めてラナタン所長を探し始める。でも既に正体を知っているから、教祖へと繋がる場所へとまっしぐら。ところが近づけば近づくほど今度は有利の内から声がし始め、またしても身体を乗っ取られるかの状態に陥ってしまうことに。”箱”を目前にして『鏡の水底』を激しく欲する有利の内の声。有利が”鍵”であることを懸念していた村田は当然制止を促すが、結局『鏡の水底』に触れてしまう有利だった。
・・結果として、生き物のように飛び出た水によって火災は鎮火。(実際はちゃんと消火の仕掛けが施されていたとのことだが)。でもそれ以上に暴走しそうになったところで、コンラッドが登場。自らの”異なる鍵”でより暴走を誘発することを覚悟しながら、捨て身タックルによって有利を箱から引き離した。もしそのまま暴走を続けていたら、「ダルコ」は水没していたかもしれない危険な状態だったようだ。(同じく『地の果て』の”鍵”であるグウェンも危ういところであり、触れることで自身や村田・シュバリエを感電させていたらしい)。
有利(声の主)は自分こそが”真の鍵”であり、『鏡の水底』を制御出来ると信じていたようだったけれど、(一応有利の願いは叶ったものの)決して制御出来ていたわけではなく、そもそも「声の主」は誰か?という謎が残ることになった。(・・・というか、もはや声の主は彼意外考えられないのだけど)。

無実の罪は”箱”に操られていたラナタン所長の仕掛けであり、正気に戻ったところで無罪放免・釈放となったマ王御一行様。火事を起こした張本人はキーナンであり、かつてキーナンの裏切りを赦した有利を再び悩ませまいと隠密裏に処分を進めるグウェンとコンラッド。そのコンラッドも、グウェンダルの前で有利が赦免の勅を出したことでいよいよ眞魔国への帰国、有利の元に戻ることになりそうだ。立場的にも性格的にも”情”でどうこうなるグウェンじゃない分、コンラッドが戻るには最大の難関だったグウェンであり、こうして納得させるための「ダルコ」編だったようだね。(もちろん”箱”もだけど)。王(有利)の救出という”大義名分”も出来たことで許しやすい状況にしてあげたところは上手い演出だった。(あの場でのコンラッドの登場はバレバレだけど)。それにしても、やっとだよ。コンラッドの旅は長かったなぁ~。有利(&読者)の苦しみや悲しみを思うとあっけない帰還って感じがしないでもないけど、とりあえず元鞘は嬉しいし、良かった良かった。

”箱”については、拒絶するラナタン所長を説き伏せて『鏡の水底』を持ちかえることに。しかし、キーナンによってファンファンのキナ臭い動きが発覚。今後どう豹変するのかがポイントだろうか。(ツェリ様が不憫だなぁ)。ようやく実体化が完成した眞王陛下の動きも思いきり怪しく、実は持ちかえっていた『凍土の業火』であり、ヴォルフとのやりとりからもどうやらアニメでの展開がフィードバックされた形で進行していきそうな雰囲気。原作でも有利VS眞王が見られるのか楽しみになってきたね。
箱もひとおおり姿を見せ、いよいよ佳境か?クライマックス間近か?と思いたいが、地球にそのまま置き去りになっている人々や様々な伏線がきちんと回収できるのかなどの心配も山積みな「まるマ」シリーズ。次回は新章突入で『闇にマのつく灯(ひ)がともる!』とのこと。
まだまだ続くんだろうなぁ・・・。覚悟を決めて最後まで付き合うつもりだけどー。

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コメント

やっぱマニメどおりに話しが進んでしまうんだろうか?ウチはマニメの流れにのせないで小説は小説でかいてくれたほうが嬉しいんだけどなぁ…
喬林知先生には体調を1番に考えてもらって頑張ってほしいです!!でもやっぱコンラッドが帰ってきてくれて凄く嬉しいな♪

投稿: まり | 2010/08/25 01:32

■まりさん、こんにちはsun
原作者はアニメをフィードバックさせていると言ってましたしね。ひっくル返すだけのアイディアが出なければ準ずる感じになってしまう気がしています。
結局のところ、広げた風呂敷を自力で畳めなくなってしまったのが今の状態。ファンブックで認めているところに潔さを感じたので、これからも応援したいと思っていますが、私も、オリジナル路線で完結させて欲しいと思っています。

なんであれ、やっとコンラッドが戻ってこられたことにホッとしているし、ファンブックでヨザックが回復してくれたことを何より喜んでいます。今はそれだけでいいや(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2010/08/25 19:27

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