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2009/09/22

アニメギガ(26)~音楽家:大島ミチル

第26回目のゲストは音楽家の大島ミチルさん。実写からアニメまで、TVシリーズから映画まで映像音楽を中心に幅広いジャンルで活動されている大島さん。アニメのデビュー作は1987年『セントエルモ 光の来訪者』とのことだが、代表作には『鋼の錬金術師』があり、2006年「アニメーション・オブ・ザ・イヤー音楽賞」を受賞。国内外で高く評価されている。また、現在放送中の作品では『亡念のザムド』の音楽を担当されている。

大島さんにとって”アニメ”というジャンルは、より自由度の高いモノとして多彩なジャンルから様々な音楽が取り入れられるモノとのことだった。『ハガレン』での水島精二監督からの最初の要望は「クラッシックのイメージで」だったとのこと。事実、オーケストリングによるスケール感のある音楽が多く使用されている。『ハガレン』自体、喜怒哀楽(浮き沈み)の振り幅が大きい作品と思うが、音楽もそこを明確に表現するよう心がけたとのこと。また、レコーディングは重厚感を求めてロシアで行ったのだそうだ。大島さん曰く、演奏する人(国や文化・体格なども含めて)で音がぜんぜん違うらしい。
テーマソングとしても人気(評価)の高い挿入歌『ブラーチヤ』はロシア語の歌。収録がロシアであり、折角ならロシア語の歌も面白いのでは?という軽いノリだったものが結果的に大当たりしたらしい。歌詞の意味の問い合わせが多数寄せられたとのことだが、歌詞は水島監督が書いた歌詞の原案を通訳さんがロシア語に変換してくれたのだという。(内容は、エドが禁忌を犯したことにアルを巻き込んだことを悔やみ、でもアルは自分も同意したことだと言い、自分たちはこの先どうするべきか?というようなモノで、劇中のエドとアルのセリフやモノログにあるモノと同じと思ってよい)。ちなみに『ブラーチヤ』とは”兄弟”。実際、双子の兄弟がメインで歌っているのだそうだ。(エドとアルが覚悟を決めて家を焼くシーンのBGMとして掛っているこの曲は「O.S.T.1」に収録されている)。

小学生でジャズやロックを演奏し、作曲を始めたのも小学3年生という天才少女だった大島さん。電子オルガンの演奏ではグランプリを獲得する実力の持ち主だが、最終的には作曲の道を選んだのは好きというより相性だったとのこと。それでも、どちらかと言えば演奏する方が好きなのだそうだ。(即興で作曲が出来るのも演奏好きの所以らしいとの話も)。作曲の仕事は、当初は考える作曲をしていて苦しんだこともあったが、イメージから湧きあがる作曲が出来るようになってから楽になったのだとアッサリ言われるところがまたすごい。とにかく映像が好きで、映像に音楽を組み合わせることが大好きなのだそうだ。

アニメでは表現しきれない感情や情景を音楽によって捕捉するのも仕事で、白黒的な音楽が多かったアニメだが、実写(『失楽園』など)では「中間色」の微妙な雰囲気を醸し出す音楽を学んだとのことで、アニメでも『亡念のザムド』では「中間色」の音楽が多用され、テーマ重視の音楽が効果をあげているらしい。こちらは”古き良き時代の音楽”(というイメージ)を奏でるフランスで収録。『亡念のザムド』では民族音楽が取り入れられているのも特徴の一つ。

映像と音楽はセットで思い出になるもの。音楽を聞けばその映像が思い浮かび、映像を見れば音楽が流れ出すの経験は誰にでもあると思う。大島さんも音楽の核はメロディラインと言い、心に残るものとしてメロディラインの重要さを強調されていた。
最後の質問の大島さんにとって「音楽とは?」では、「”自分自身”とも違うから”家族”のようなもの。」と言われていた。大好きなもので、一生切っても切り離せないもの、ということのようだ。

残念ながら『亡念のザムド』は見たことがないが、現在『天地人』ではすっかり耳に馴染んでいる大島さんの音楽。少なくとも今年いっぱいは聴き続けることになるが、今後も馴染の作品でお会いできることを楽しみにしたいと思う。

※再放送は、2009/9/25 土曜日(金曜深夜) 午前0:55∼1:34[BShi]

次回は声優:森川智之さん。NHKだけでも現在放送中の『花咲ける青少年』はじめ、近年では『スター・ウォーズ/クローンウォーズ』、『アリソンとリリア』、『彩雲国物語』、『今日からマ王!』などなど多数出演。そうでなくても実写にアニメにと大人気の声優さんのひとり。イベント時での気の利いたトークからも愉快な番組になりそうな予感。非常に楽しみだ!

放送日は、2009/10/25:月曜日(日曜深夜)午前0:20∼0:59[BS2](予定)

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コメント

たいむ様

初めまして。
突然書き込みしてすみません。ぜひ助けて頂きたいことがあります。
この前カノジョとけんかした折に、VHSカセットを全部捨てられてしまいました。その中には最も大事な水島ルーク版のスターウォーズシリーズも入っていました。(エピソード4&5は実家に置いていたため無事でした)
そこでお願いなのですが、過去に、日本テレビの金曜ロードショーで放送された、
   ・STAR WARS エピソード1 ファントム・メナス
   ・STAR WARS エピソード2 クローンの攻撃
   ・STAR WARS エピソード6 ジェダイの復讐(水島ルーク版)
のどれか一つでも録画されていませんか?
もし上記のどのエピソードでも、録画されたビデオ等のメディアをお持ちでしたら、是非ご一報下さい。
なにとぞよろしくお願い致します。
特にSTAR WARSは私が最も好きな映画でして、心が引きちぎられたような思いで、仕事も手につきません。
わずかですがお礼もさせて頂くつもりです。

投稿: Archer | 2009/09/23 04:54

■Archerさん、はじめまして。
このたびは残念なことでしたね。
思い入れのある品々の喪失は、さぞ悲しいことでしょう。
それで、ご希望の件ですが、結果から申し上げますと、残念ながら当方にソースは残っていません。
基本的には字幕視聴になるので、DVDを購入してからは保存をやめました。
でも水島ルークとは懐かしい!DVDは島田ルークで統一されていますし、もはやTV録画でしか聞けないレアものですよね。私も実は吹替えでは水島ルークが一番好きでした。(松崎ハン・ソロは2度と聞かなくてよいけど)。

唯一当方に残っているのは、フジ版での石田ルークのみです。(こちらは完全に声優目当てでして・・^^;)
お役に立てなくてごめんなさいね。

投稿: たいむ(管理人) | 2009/09/23 09:38

たいむさん、お返事ありがとうございましたhappy02
なぜDVDを水島ルーク版ににしなかったのか、最大の謎ですgawk

投稿: Archer | 2009/09/23 15:44

■Archerさん、こんにちはsun
>なぜDVDを水島ルーク版ににしなかったのか
すべては”大人の事情”ってやつ?(爆)

見つかると良いですね。

投稿: たいむ(管理人) | 2009/09/23 16:34

サイト「多言語歌詞」に歌詞と発音表記と英訳と和訳があります。
記事名は「БРАТЬЯ/bothers[鋼の錬金術師]」

投稿: キリユキ | 2009/09/27 03:23

■キリユキさん、こんにちはsun
情報をありがとうございます!

投稿: たいむ(管理人) | 2009/09/27 10:13

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