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2009/07/26

『図書館内乱』と『レインツリーの国』のカバー

Raintree 6月末に文庫本が発売となった『レインツリーの国 World of delight』(有川浩:著)
単行本は既に読書済であり、今回は書き下ろしの追加もなかったので購入は控えたが、発売当初から「あとがき」は読みたいと思っていて、(褒められることじゃないけど)書店で立ち読みをしてきた。(いつも忘れてて今頃になっちゃったけど)。

あとがきでは、この小説が『図書館内乱』に登場する物語であること、有川先生の旦那様が突発性難聴に罹られたことが小説を書く切っ掛けの一つだったこと、これはあくまでも恋物語で主人公に障がいがあるだけの話であること、そして新潮社とメディアワークス社の両方の協力なしでは有り得なかった仕事だったことなどついてが書かれており、基本的には単行本のあとがきとほぼ同じだったけれど、文庫本ではさらに両作品のカバー絵についての話が補足されていた。
それには「えー、そうだったんだぁ」とまったく気が付いていなかった自分で、小説もアニメもあれこれ感想を書いていただけにちょっと恥ずかしくなった。(言い訳をするようだけど、買った本はすぐにカバーをかけてしまう性質なので、じっくりカバー絵を眺めることってあまりないのよね)。もしかしたらファンには周知の事実かもしれないけれど、きっと私のようなうっかり者もいると思うので、その内容を分かりやすく紹介しようと思う。

Libraly_wer21『図書館戦争』シリーズ(別冊も含めて)のカバー絵はすべて徒花スクモさんの絵で統一されており、実は内容をダイジェスト的に絵の中に盛り込んであるという代物。
Libraly_wer22 そこで『図書館内乱』なのだが、この本のおもて表紙には、しっかりと『レインツリーの国』が描きこまれていたというワケ。しかも、本物と同じ絵が。(一番上の画像を参照)
そもそも両作品は、別の出版社で同時進行に連載していたことから、単行本もほぼ時期を同じくして発売する予定ではあったのだが、有川先生が『内乱』の表紙には、内容に関係深い『レインツリー』のホンモノの絵を組み込みたいと言い出したことが発端となり、両社が話にのっちゃったことで実現化、時間的にもギリギリな作業に追われまくることになり、関係者にも多大なる苦労させてしまったということが今回のあとがきで明かされ、感謝の意が述べられることになったのだった。(今だから言えるって話だねw)
自宅へ帰って即効カバーをひっぺ返した私 しかし、こんなにデカデカ描きこまれているのに気がついてなかったとは不覚にもほどがあるってものだ。『別冊』の頃には、漫画(『おおきく振りかぶって』や『鋼の錬金術師』など)の影響からカバーは一度ははずして見るようし、イラストの細かな部分にも注意を払うようになっていたので、「Ⅰ」での堂上の肩の”歯形”に大笑いしたけれど、過去にも遡って見るべきだったなぁ。

文庫『レインツリーの国 World of delight』は、書店の平台でもほかの小説に比べて断然在庫数が少なく(私がいった書店は2冊しか残っていなかった)、「売れてるな~」って印象がした。
べた甘はいつものどおりだけど、読んでみると奥深さが良く分かると思う。とにかく泣ける。文庫化されて買いやすい値段にもなったことだし、気になっていた方がいたとしたら、是非にとお勧めしたいと思う。

ところで、解説ではアニメでこの話がOA出来なかったことについてにも触れられていた。これを読むと「なんだかな~」という気分にさせられるが(解説にではなく、現実に)、それはこの本を読むとなおさら強く感じることと思うので、「あとがき」と「解説」は単行本を読んだ人にもちょっと目を通してほしいなと思うところ。

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