「愛を読むひと」みた。
少年の日の出会いから、一方的な別れ。そして衝撃的な再会とその後。ナチスドイツの戦争の爪痕がこんな形でも残されているのだと、鑑賞中、何度か堪え切れずに身体を震わせながら泣いてしまった。
読書ではなく「朗読」だからこそ意味があるという、哀しくも切ないひとつの愛が確かに存在したことを、心でぐっと受け止めるような、そんな作品だった。
体調を崩してうずくまるマイケルを、通りすがりのハンナが介抱した。それが2人の出会いだった。3か月後、病気から快復したマイケルはお礼の為にハンナを訪問するのだがそれ以来2人は深い関係になっていく。15歳のマイケル少年をハンナは「坊や」と呼び子供扱いし、全てにおいてがハンナの気分次第。時にハンナの仕打ちに不満を露わにするが初めて女性を知ったマイケルなだけに、もう一直線に愛に溺れていくは必定。「”朗読”してから愛し合う」というルールは、一種のお預けにも思うのだけど、マイケルはハンナの為に多彩な本を収集し、読み聞かせもセックスも、どちらも2人の愛を分かち合う楽しい時間になっていった。しかしそんな時間はハンナの失踪で一方的に打ち切られてしまう。打ちひしがれるマイケル。8年後法学生となったマイケルは戦争裁判の傍聴席から被告席に座るハンナを目撃することになる。自分と出会う前の彼女の忌まわしい過去を知るマイケル。
マイケルが何を目指して法曹界へ進んだのか分からないのだが、一個人的な感情に左右されることがあってはならないのがこの世界。法律こそが絶対の世界。人間を裁くために人間が作った法律についてを教授が語り、学生が異議を唱えるシーンがあったが、法律とは何と狭く小さく、不完全なモノであるかを改めて考えさせられるところだった。
ハンナには秘密があった。マイケルと出会う前から現在に至るまでずっとずっと隠してきた、マイケルも知らなかった秘密。しかし法廷でマイケルはハンナの秘密に気が付いてしまう。ハンナは秘密を告白すれば不当な証言を覆すことが可能だったにも関わらず、それをしなかった。マイケルは葛藤しながらもハンナの意志を尊重することに決めた。
私もこの瞬間までハンナの秘密が何なのか全く分かっていなかったのだが、解った瞬間とてつもない衝撃に見舞われ、込み上がってくる涙と震えを抑えるのが大変だった。それこそが突然姿をくらました理由であり、仕事を辞めざる得なかった理由。かつて彼女がそういう人物だったから、ナチは彼女を雇い入れたのかもしれないとまで思えた。
甘んじて刑を受け入れたハンナと、彼女の慰みに再び「朗読者」として関わることを決めたマイケル。そんなマイケルの気持ちに応えたいハンナは一大決心して秘密に挑み始めることになる。
ハンナが初めて「the」を認識した瞬間、彼女の雷に打たれたかのような喜びを私は共感してしまった。(オスカーの決め手はここじゃないかと思うくらいに)
ハンナはただマイケルに感謝の気持ちを伝えたかっただけなのではないかと思うけれど、結果的に、ハンナの秘密を守り続けることを選んだマイケルの愛情を、ハンナは秘密を秘密で無くすることで失ったのかもしれない。とても生きることに不器用だったハンナ。でもハンナの最期は幸せではなかったけれど、決して惨めではなかったと思う。同時に漸く呪縛から解き放たれたマイケルが、肯定も否定も望まないけれど自分を語り始めるラストに愛の終わりと永遠を感じて、ED中余韻に浸る私だった。
重く切ない内容だけど、スリルを味わうような感覚ももたらしてくれる素晴らしい作品だった。
総評:★★★★★ 好き度:★★★★☆+ オススメ度:★★★★☆+
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それにしても… タイタニックのケイト・ウィンスレット、女優魂!です。このままいくと、メリル・ストリープにさえ迫るかも、とさえ感じてしまったりして。
じつは原作は、世界的ベストセラー「朗読者」で(ひとによっては、この映画タイトルより、その方がベターでは、という説も)
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コメント
自転車をこぐケイトのあの後姿を見たとき衝撃でした。
36歳と言えば、あの時代、普通なら結婚して子供がいてなおかつ、マイケルくらいの子供がいてもおかしくない。あの、美しいケイトに、そんな生活臭を感じることができる演技、素晴らしいと思いました。
ほんとうの彼らの恋愛は、刑務所に収監された彼女に朗読テープを送るとこからではないでしょうか?
辛い恋愛ですよね。
たいむさんのおっしゃるとおりです。
この朗読テープを送るくだりは、ほんとうに辛くて泣きました。
そして、あんなふうに成長するしかなかったマイケルに・・母親の気持ちで涙しました。
投稿: mariyon | 2009/06/21 16:49
ん~確かにあの「the」のシーンでのケイトの表情、
あれはもう演技の枠を超えてましたね。
あの演技が出来る女優ってそういないよね~。
本当見事でした。
投稿: miyu | 2009/06/21 16:53
■mariyonさん、こんにちは
そっか、ケイトの演技に感心したmariyonさんですね。私は若造りにも見える衣装だなーとか、すごくお尻が痛くなりそうな自転車だなーなんて思ってました(笑)
一つの出会いがこれほどまでに人生を変えてしまうだなんてね。
とても重々しいけどとてもドラマちっくな作品だと思いました。
■miyuさん、こんにちは
「the」のシーンは凄かったです!
何かを悟った時の感動ってあんな感じですよね。けど、なんかケイトって恐いというか薄気味悪い役どころが凄くうまいって気がします。秘密をちっとも感じさせない演技も見事でしたし。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/21 18:25
もう年上女性好きの男からすれば、このマイケルの気持ちは凄くよく分かります。
年上女性の魅力ってのは同年代や年下女性には決してないものばかりですからね。
だからこそより忘れられない恋にもなるんですよ。
投稿: にゃむばなな | 2009/06/21 20:58
マイケルを誘うハンナ、背徳的なエロティックさは魅力的でした。というか「おいおい、普通の映画だぞこれ^^;」ってちょっと思いましたが。(笑)
残念ながらケイトに関しては私の評価は低いのですが、デヴィッドとレイフの2人の男優陣の演技には魅せられました。判決を聞くマイケルの表情はなんとも切なく忘れられないです…。
投稿: KLY | 2009/06/21 23:20
■にゃむばななさん、こんにちは
あらら?にゃむばななさんは年上のヒト好みですか(^^)
>だからこそより忘れられない恋にもなるんですよ。
なにやら体験もありそうな??
ならばさぞかしマイケルに共感しながら御覧になったのでしょうね(^^)
■KLYさん、こんにちは
「Rいくつだっけ?」ってくらいリアルな描写でしたね(笑)
>デヴィッドとレイフの2人の男優陣の演技
そうですねー。特にヤングマイケルの純真さが心にビンビン伝わってくる感じだったように思います。
しかし、15歳の少年とは私は考えられないなぁ(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/22 20:25
最初は、「この彼、微妙~」と思った若き日のマイケルだったけれど、
途中から、彼の演技にすっかり引き込まれていました。
「先に小説を読んで驚きたかった」と思う作品が続いたので、
これこそ、映画での楽しみを敢えて棄てて、小説で驚くほうを取ったのだけれど、
内容をよく知っていても、丁寧な作りや主人公たちの演技に満足できる作品になっていて嬉しかったです。
20歳も年下の彼氏…30代なら10代の初々しい少年なんだけど、
今のわたしなら…30かぃ…
投稿: 悠雅 | 2009/06/22 22:04
こんばんは!
彼女の人生がこの「秘密」のためにどれだけ厳しいもの
だったのか・それを思うと本当にせつない作品でしたね~。
とはいえ同年代の女として、この作品に挑んだケイトに
私はなんだか感動しちゃいました~。
投稿: くろねこ | 2009/06/23 00:38
たいむさん、こんにちは。
“the”を探して○を付けるだけ…
ただそれだけの事なんだけど、何とも感動的な場面でしたね!!
私はサイクリングの時、彼女の秘密に気付いたのですが、
そこまでしても隠したい事なのか、と衝撃を受けました。
コンプレックスって誰にでもありますが、
他人からは「そんなことぐらい?!」でも、本人にしか解らないものなんですよね。
投稿: オリーブリー | 2009/06/23 09:37
■悠雅さん、こんにちは
悠雅さんは基本読書がお好きみたいですね(^^)
原作を読んでなお素晴らしいと思える作品ってそんなに多くないのだけど、この映画もそうだと聞いてなんか嬉しいです。
私はきっとこのまま原作を読まずに終わると思うから尚更ですね。
重めの作品だけど見せ方も上手く、本当に素晴らしい映画だったと思います。
私は・・・犯罪でもない、けどピチピチな男の子かな?(笑)イヤイヤそれでも考えられないっっ
なにより自分が恥ずかしいし。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/23 17:40
■くろねこさん、こんにちは
潔い脱ぎっぷりには感動しちゃいましたね(笑)
海外で不安な思いをしたことを思うと、読み書きができないことの辛さはなんとなく分る気がしますが、学べなかった時代の辛さは察することもできないくらいのものかもしれません。
ハンナの一生はもろに時代に翻弄されたのかもしれませんね。
■オリーブリーさん、こんにちは
「the」の瞬間は鳥肌がたちましたよ。
とにかく収監されることより非識者であることを暴露する方がツライというのは、なかなか理解しがたいことなのだけど、そういうものなのかもしれませんね。
マイケルは、彼女の秘密を守ったというよりは、秘密を隠そうとしている彼女を守ったわけで、愛だなーって思うとことでした。
メニューで気が付いたのかな?素晴らしい洞察力ですね!!
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/23 18:00
こんばんは。
「字が読めない人をナチスが起用するなんてありえない」という意見を聞いたとき、
なるほどと思ったのですが、
こちらを拝読して、
だからこそ「利用された」という考え方に傾いてきました。
自分の中で、消化しきれない映画。
おそらく二度観ると、
感慨がさらに深いんだろうなと思います。
投稿: えい | 2009/06/23 23:01
他の看守がハンナを利用したように,
ナチスも彼女を・・・。
悲しいですね。
演技と演出が素晴らしくて,
映画という名の本を読んでいる感覚でした。
これを観たら主演女優賞に納得!
投稿: AKIRA | 2009/06/24 18:08
■えいさん、こんにちは
私もナチの起用には「ん?」と思ったのだけど、そういえば「チェ」でと思い出し、そんな考えに至りました。
どんなに隠していてもずっと一緒に仕事していれば非識者ってわかりそうな気がするし、隠していると知っていれば、彼女たちの強引さも頷ける気がしました。
何度も見るにはちと重いのですが、私も法科教室での話だったり、缶だけ引き取った彼女のことであり、いろいろ考えてみたい要素がたくさんありそうです。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/24 23:00
■AKIRAさん、こんにちは
ナチがハンナを利用するつもりだったのかはわからないけれど、可能性としてはアリかなーなんて思うのです。
>映画という名の本を読んでいる感覚
奥深くって、スリルもあって、ミステリー的な衝撃もある。素晴らしいストーリー展開でしたね。
ケイトのオスカーは納得ですね(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/24 23:31
こんにちは♪
いつものことながらレスが遅れてすみません。
たいむさんも★5つだー!
私もここまで満足できる作品になってるとは思わなかったの。
ただひとつドイツ語じゃない点だけが残念~。
ハンナが「the」を認識してそのページのtheに丸を付けていくシーンはハンナの震えが伝わってくるようでした。
ホント、先週末は秀作ばっかりでしたね~。
投稿: ミチ | 2009/06/25 11:07
プライドが高くて、鎧をまとって、とても生きることに不器用だったハンナでした。でも、マイケルにずっと想われていて...ね。
カセットテープのくだりは、思わず泣いてしまいましたよ。
翻訳小説、苦手だけど...これは読むかも知れません。
投稿: あん | 2009/06/25 11:48
■ミチさん、こんにちは
観終わってアレコレ考えちゃうけど、後味が悪くなくってサプライズもある作品はやっぱ★5つかなーって。(私は、好きと満足が微妙に違う感覚だし)
>ドイツ語
うんうん、こだわりたい感じだけど、「ワルキューレ」の時ほど違和感はなかったです。
ケイトだからってことも踏まえると、ベターなのかもしれませんね。
今週はペネロピとスカちゃんに期待!
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/25 20:24
■あんさん、こんにちは
読みますか~~えらい!!
こんだけいい映画だと、小説も映画のイメージでよめて楽しいかもしれませんが、相変わらず山のように本が積まれているから、手が出せません。
なんで一日は24時間なんだろう?・・・時々思いませんか?(^^;)
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/25 20:27
たいむさん、こんばんは~☆彡
おお!たいむさんも★5つだ~~
と思ったら、好き度は、4つだった(笑)
私は10は出せなかったのですが(^^;
9なので、たいむさんと同じような思いかも~~
想像していたよりずっと良かったですし
ベタなラブストーリー(苦手)ではなかったので
かなり引き込まれた作品でした^^
>ハンナの最期は幸せではなかったけれど、
決して惨めではなかったと思う
私もそう思います^^いえ、そう思いたいです。。。
で、質問なのですが、マイケルが返事を
書かなかったのはなぜなんでしょうか???
もし、よろしければ、たいむさんの考えを
お聞きしたいです(^_-)-☆
投稿: ひろちゃん | 2009/06/26 22:32
■ひろちゃん、こんにちは
そそ、私の場合はツライ作品ではまずALL★5つにならないかなー。やっぱり幸せな気分になれる映画が好きだから(^^)
でも、作品としてはサプライズもあって、考えるとこもいっぱいで、スゴク良かったです♪
マイケルが返事を書かなかった理由ですか?私が思うに、マイケルとハンナをつなぐものはあくまでも「朗読」。そして秘密の共有という意味でも、無実(署名に関しては)と言う意味でも、ハンナが読み書きしちゃダメなんです。
ハンナの読み書きから、マイケルは役割をなしくてしまったことにもなり、一抹の寂しさとか、ずっと背負ってきた重荷とか、いろいろ想いがあって返事を書きたくなかったんじゃないかな?って思いました。なんていうか「終わらせたくなかった」んじゃないかな?ってね。
原作は読んでいないので、ホントのトコは分りませんよ(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2009/06/27 18:19
この映画がよくわかりません。教えてください。
裁判ではみんな冤罪だって知ってるのに、終盤では本を読んだ人は彼女が重ーい罪を犯したと思い込んでしまっている。
生き残った娘も、責任者の顔は覚えていなくて、本を読ませる変な人は覚えているのだから、その変な人が責任者でないことを知っているはずなのに・・・。
「彼女を許すようでお金は受け取れません」といいました。
そんなに怒りが強いのなら、なぜ裁判のときに他の被告人を許したのでしょう?
主人公も面会のときに「たっぷり反省したか?」というような意味の問いかけをしていますが、冤罪のひとには普通は「大変だったね、お疲れ様」ではないでしょうか?
なんだか変な物語です。
投稿: 不思議君 | 2009/07/09 08:20
■不思議君さん、こんにちは
そうですねー、まず、ハンナは冤罪でもない、ってことです。
確かにハンナは看守のリーダーではなく、判決のポイントとなった署名も彼女のものではなかったけれど、「看守」であったことには違いなく、ユダヤ人を選別して収容所に送り続け、教会の火事では大勢の人を見殺しにした事実がありますから、それだけで十分大罪人だと思います。
生き残った母娘にとっては、責任者だろうが下っぱだろうが、自分たちを苦しめた「すべての看守」を許せないのではないでしょうか。やり玉に挙がるのは誰でも良かった、でも誰かに罪を償ってもらわないと気が済まない、そんな感じと思います。それがハンナになっただけで、他の被告人についても、課された刑に納得していたかは定かではありませんが、決して許してはいないのではないでしょうか。
自分が生きる為の「仕事」としてとはいえ、間違いなく虐殺に加担していたハンナです。マイケルが葛藤したのは「署名」についてのことだけで、ハンナの犯した罪については正しく裁かれるべきと思っていたと思います。過去のおこないについて考えたこともないと言うハンナでしたし、「反省」を確認するのはヘンではないと私は思いますが・・・。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/07/09 18:24
たいむさん、ご無沙汰です☆
二人の演技は素晴らしかったです。
作品としてもずっと記憶に残るに違いないものでした。
たいむさんは、体を震わせて涙しちゃったのですね。
私はそこまで泣けなかったですが、とっても切ない愛に、感銘を受けました。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2009/07/10 17:27
■ノルウェーまだ~むさん、こんにちは
ええ、震えるほど込み上がってくるものがありました。それは決してハンナにもマイケルにも同情してってことじゃないのだけど。
ハンナの非織字が見抜けなかったからかもしれません。あの瞬間は衝撃的でしたし。
感銘を受ける作品、ほんとそうでした。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/07/10 22:07