「ダ・ヴィンチ」2009年5月号、読んだ。
「ダ・ヴィンチ」は、時折京極夏彦氏のインタ記事等が掲載されるなどのことから存在は知っていたが、実は買ったことも読んだことがなかった。それが今回初めて購入することに!何故ならば、神山健治監督の小説版『東のエデン』が連載開始となり、アニメ放送スタート記念として神山監督×羽海野チカさんの対談が掲載されると知ったから。
対談だけならば立ち読みで何とかなりそうなものと、いつもならば(ゴミになる)雑誌を購入することはないのだが、この5月号には「有川浩徹底特集!」といった私のツボにドンピシャリな話題が満載なことに気が付き、買う価値アリと判断した。
こんな雑誌があったなんて!・・・というのが最初の感想。
お目当ては神山監督絡み及び有川特集だったが、パラパラと巻頭からめくっていたらまず「桜木花道」が現れ、水木しげる・永井豪・楳図かずお・一条ゆかりといったメンツのインタ記事が目に飛び込んできた。更に連載漫画は山岸涼子:『テレプシコーラ』で、『グイン・サーガ』の関連記事も発見。「吉川英治で『三国志』を読み解く」なんて記事があったり、今月発売の各社書籍(コミックス含む)発売一覧やシネマ情報なども見られ、マンガ・アニメ・映画・小説と私の趣味を大きくカバーするような内容で満たされていたのには驚いた。もちろん全部が全部ではないが、これほど読み応えのある雑誌は久しぶり。値段の分だけ堪能したって感じだ。(DVDも特別付録で付いていたが、これはまだ見ていない)
「ダ・ヴィンチ 15周年記念」というから「知らなかった」ってなんだか情けないのだけど、雑誌って読みたい記事だけ読んであとはポイ、ってのが一般的じゃない?目的がないと雑誌を買わない読まない私で、書店でも一番行かないのが雑誌のコーナーだったんだよね。
さて、いきなりの「桜木花道」は、今月号の特集の一つで「殿堂入りプラチナマンガランキング150」によるもの。専門家から書店員・読者に至るまでの広い層にてアンケートを実施し、発行年代別(1960-2000)にそれぞれ各1タイトル(計5タイトル)を挙げてもらって集計したランキングとのこと。その総合第1位が井上雄彦:『スラムダンク』(90年代)だったようだ。僅差で80年代の鳥山明:『ドラゴン・ボール』が続き、70年代の藤子・F・不二雄:『ドラえもん』が第3位となっていた。また、「アトム」や「ベルばら」、「サイボーグ009」が上位にタイトルを連ね、最近(00年代)のTOPだった二ノ宮知子:『のだめカンタービレ』でもやっとこ総合14位。日本のマンガ歴史の深さと重みを感じるランキング結果に思えた。
自分が一番マンガを読んでいた年代別ランキング(20)では、全タイトルを知っていて内12作品を読んだことがある・・ってのはどうなんだろう?と思いつつも、全体でも1/3くらいは読んだことがありそうで、見ているだけで楽しくなる記事だった。
「有川浩徹底特集!」では、ドドーンと12ページに渡って紹介されていた。「胸キュン、7つの秘密」には大きく頷きながら(ベタ甘シーンを思い出して)ゴロゴロ転がりたくなり、好きな作品・キャラ・カップルなどのアンケートにもやっぱり頷く私。ちなみに作品は『図書館戦争』、キャラは『堂上篤』、ベストカップルは『堂上×郁』で「図書館シリーズ」が(アニメ化の影響もあるだろうけれど)一位を総ナメ。でも、最強キャラの中に『阪急電車』の”時江さん”が入っていて嬉しくなった。素敵なおばあ様だったものね(^^)
10000字に及ぶ有川先生インタは既知の内容が半分を占めていたのが残念だったけれど、”あとがき”やインタの中で良く登場する”旦那さま”との出会いがネットだったというお話は初めてだったので興味深々で読んだ(笑)。とにかくラブラブなご夫妻だと思い、きっと旦那さまは「堂上」っぽい方なのだろうと思っていたが、「レインツリー」の伸が一番近い(らしい)というのがちょっと意外な感じ。旦那さまは一番大好きな方ではあるけれど、小説の中のヒーローたちは、どうやら”理想の極み”、なようだ(笑)
先月『3匹のおっさん』が発売されたばかりだが、6月にも新刊『植物図鑑』が発売予定とのこと。こちらは、これまでの中でも「最強のベタ甘」とのことなので、覚悟して待ちたいと思う(爆)。
神山×羽海野対談は、もう互いの褒め合い(笑)。以前からそんな感じのお二人なので、ただただ微笑ましい感じかな?神山監督談はアチコチで語られていることとも被っているので、特筆するようなことはまだない感じ。(放送開始になったばかりだしね)。
小説『東のエデン』は、最初はアニメの1話を見るまで読まないことにしようかと思っていたが、我慢しきれず読んでしまった(^^; 第一話はプロモ映像やスペシャルサイト&ブログ(でのカット画)を見ていることから、小説を読むと自然に画が頭に浮かんできた。「早く動画で見たいんだけどー」と更に強く思うのだが、あと少しの辛抱。活字を頭に焼き付けて、少しでも謎に近づければ良いと思っている。
流石に、これ程までツボにハマった内容にはならないと思うが、『東のエデン』の連載は気になるし、6月号では「ハガレン」特集に「小川洋子氏」特集というのでやはり楽しめそうだ。しばらくの間、定期購読になりそうな「ダ・ヴィンチ」かもしれない。
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