「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」みた。

第１作目の「ヘルボーイ」は観ていないのだけど、職場の上役が勧めまくって喧しいのでオトクなレディスデイで鑑賞。（なんとなく面白そうだと思ってはいたけど）
なかなかユニークな作品。前作を見ていなくても、あまり複雑では無いようだし、今作はまた別の話とのことなので、世界観に余計な疑問を持たず、細かいことを気にしなければ、溶け込んで楽しめる作品だと思った。

一応”ヘルボーイ”とは何なのか、冒頭にさらりと説明がある。真っ赤な少年には「うわっ、かわいくねぇガキっ！」とやや不安に思うが、実際に活躍するのは大人になった彼で、カッコイイ・・とは言い難いが性格がお茶目っぽくて好感が持てた。水中でクラッシックを聴いていた青い彼も見た目は宇宙人っぽいが、どことなく親しみの沸く顔つき。さらに炎を操る女性が加わり、どうやら”怪物くん”な彼らは政府の特別組織で極秘隊員として”ヒーロー”もどきなお仕事をしているのだと判り、ちょっと楽しくなる。元がアメコミなだけに「X-men」と「ファンタスティック・フォー」を足して割ったような怪物っぷりではあるけれど、”レッド”のヘルボーイと”ブルー”のエイブ、２人の絡みは（見た目も）なんだか”モモタロス”（短気でツンデレ）と”ウラタロス”（フェミニストで頭脳派）を彷彿し、妙な親近感が湧いてきちゃうからどんどん楽しくなってくる。・・となれば、ソレだけで満足できてしまうお手軽な性分で、おかげで細かいことがどうでも良くなっていったのは幸いだったかもしれない。
基本はパワー系で肉弾戦タイプだが、デカイ身体の割には軽い身のこなしを見せてくれるレッド。アクションシーンが見せ場の一つだ。また、おねだりしたり、愚痴ったり、悪びれないレッドの軽快でユーモアのある会話劇が愉しい。それに、『パンズ・ラビリンス』のスタッフなだけあって、個性溢れるクリーチャーたちの動きに違和感がまったくないのが素晴らしく、歯車の演出は「ルパン３世-カリオストロの城」を実写版にした感じで面白かった。（”歯の妖精”達はまたしても虫っぽく、虫嫌いな私はうぇ～なのだけど）。
・・・ということで、物語はこれといって特筆するようなものは何もないのだけど、安心して見られる娯楽作品としてOKという感じ。私としては、雰囲気的に”平成の仮面ライダー”を観ている気分だった。

総評：★★★☆☆++　　　好き度：★★★☆☆++　　オススメ度：★★★☆☆++