DVD「ミスト」みた。
「ホラーは苦手だし・・」と劇場での鑑賞は意図的にスルーしていたこの作品。しかし、年末恒例の映画関連ブロガーさん達による《2008年の映画ベスト10》では、多くの方々がランクインされていたことから、「これは見ておかなくちゃだわ」とばかりに早速DVDを借りた次第。
・・・確かにコイツはスゴイ!。。。だけど、ひとりぼっちで観るのは怖すぎる~~ 突然鳴ったケータイの着信音に、跳び上がらんばかりにビビった私だった。
(以下、ややネタに触れてます)
好評から作品に興味を持ったものの、ホラーという以外には、唯一ミチさんから頂いた「人がコワイ」という言葉だけを胸に視聴に臨んだ感じ。当然原作も未読。・・ということで、実は”ミスト”というのだから”自然現象系”のホラーだとばかり思っていて、突然の怪物の登場には「え?そっち系なの?」と唖然としてしまった。そして巨大な虫の激突に軽く悲鳴をあげる私(自宅で良かった)。虫嫌い故、ウジャウジャになり始めた時には、「虫なんだから電気つけるなよっ!」と(虫かどうかも定かではないのに)本気で怒っていた私(自宅だから)。そして薬局でのクモらしき生物とまさしくクモの子を散らす演出には直視できず、「居ないワケないんだから、取るもの取ったらとっとと撤収してくれよ~」と苛立つ私(自宅だし)。
実際には”そっち系”は余興でしかなく、それは「神がナンタラ~」とわめき散らす胡散臭いオバサンと「人がコワイ」のヒントから”真の魔物”が何なのかを薄々感じていたワケで、(自宅の割には集中しながら)オールハッピー~まるで救われない最悪まで、様々なパターンの結末を考えつつ見続けていた。そして、文字どおり”五里霧中”になった瞬間からの、残された結末予想は2つ。・・結局、私の予想はアタリでありハズレ。いずれにしても、救われないモノと予想していたのだが、まさかあのような”救われなさ”が来るとは予想できなかった。ちょっとした敗北感を持つような、確かに衝撃のラストだった。
・・しかし、ビリーとの約束であり、凄惨な図を回避する為・・な思いは分からないではないが、アレヨアレヨな早すぎる決断と行為には「え?」となった。冷静なようでいてやっぱりヘンになっていたってこと?でもその上での”救われなさ”だなんて、誰が予想できるんだ?(そこが巧さなのだろうけど)
性善説と性悪説、こんな作品を見るとツイツイ後者を思ってしまいそうになる。また、ほぼ無信心・無信仰な自分の目線では、天罰なんてマユツバと思うけれど、ごく当たり前のように宗教や聖書に触れている人々は、”神”(と言われるモノ)には抗い難い気持ちが生まれやすいのかな?とか思うところ。(微妙に理解しにくい部分ではあるよね)。とはいえ、どんどんエスカレートしていく彼女と彼女に傾倒していく人々の狂気は、心底おぞましく思え、身の毛がよだつほど恐ろしかったなぁ。
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『この子と約束した 必ず守ると── 霧<ミスト>の中には“何”が待っていたのか── 映画史上かつてない、震撼のラスト15分』
コチラの「ミスト」は、スティーブン・キングの原作をフランク・ダラボン監督が「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」に続い....... [続きを読む]
受信: 2009/01/08 23:46
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【監督】フランク・ダラボン
【出演】トーマス・ジェーン/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ローリー・ホールデン/アンドレ・ブラウアー/トビー・ジ... [続きを読む]
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受信: 2009/01/09 01:00
» [映画]ミスト [落とし穴には気をつけろ!]
DVDでの鑑賞です。
嵐の翌日、買い物客で賑わうスーパーマーケットを取り巻くように発生した濃い霧と、そこに潜む謎の生物。そんな状況下での、スーパーマーケット内の人々の追い詰められた心理を描く映画。
バイオハザードみたいな、化け物と戦うエグい話なんだろうなーと思って見はじめましたけど、いい方に期待が裏切られました。深いそして面白い
化け物の正体も、恐怖を煽るような姿形も、激しい戦いのシーンも、心理劇を演出するための道具にすぎないのです。地元民とよそ者の対立にはじまり、恐怖から次第に判断力を失って... [続きを読む]
受信: 2009/01/09 23:19
» 「ミスト」-DVD観賞- [samuraiの気になる映画]
劇場で観たかったんだけど、スルーになっちゃった一本「ミスト」をやっとこさ観ました。うちの貴重な常連さんの方々は早々に劇場で観賞してエントリーも上げてらっしゃるので、いまさら感がありますが、ちょこっと書きます。
キング通の方々の評判はいま一つの様ですが、けっこう引き込まれて、集中して観ちゃいましたね。映画としては完成度高し、さすがフランク・ダラボン監督とひとまず賞賛を送っておきますぞ。(笑)
CGの昆虫大戦争に関して新鮮味が無く、失笑ものの部分もありました。
しかし、なんと... [続きを読む]
受信: 2009/01/17 11:26
» ミスト [ともやの映画大好きっ!]
(原題:THE MIST)
【2007年・アメリカ】DVDで鑑賞(★★★★★)
スティーヴン・キングの中編小説「霧」を、フランク・ダラボン監督が映像化したパニック・ホラー映画。
スティーブン・キング×フランク・ダラボンは、短編映画「老婆の部屋」(「312号室の女」原作)、「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」に次いで、4度目のタッグを組むことになる。
第34回サターン賞では、ミセス・カーモディを演じたマーシャ・ゲイ・ハーデンが助演女優賞を受賞。
のどかな田舎町を襲った激しい嵐の翌日。デヴィ... [続きを読む]
受信: 2009/01/17 22:17
コメント
たいむさんこんばんわ。
ダークナイトを観る前はこの作品が去年のナンバー1になってましたね。純粋にホラーやモンスターパニックとしても観れますが、群集心理なども巧みに描いていて、やっぱり人間が一番怖いなと改めて感じた気がしましたね~。
でもパパは確かに決断が早過ぎた部分もありましたね。最後の逃避行も、車が動かなくても怪物が出てくるまでは皆一緒に限界まで歩き続けて欲しかったものです・・。
投稿: メビウス | 2009/01/09 00:10
たいむさん、こんにちは~(。・ω・)ノ゙ コンチャ♪
レビューの中にワタクシの名前が出てきてビビリました(照)
あのスーパーのオバサン、すっごく胡散臭かったでしょう?
みんながだんだん彼女の言いなりになっていくのがおぞましかった。
あと、ラストに軍の車に乗ってた女性は、最初に出て行った人で、かなり得意げな顔に見えたのもおぞましかった。
怪物もクモも虫も怖いけどやっぱり一番怖いのは人間よね。
家で鑑賞された時に軽く悲鳴を上げてるたいむさんを想像するとなんだかカワイイ(≧m≦)
投稿: ミチ | 2009/01/09 18:06
■メビウスさん、こんにちは
ネタバレはともかく、ジャンルが何であれ、総合的に評判が良いものはやはり秀作なんですよね。
基本的に予告編以外の知識は入れないスタンスなのだけど、その予告編でハネたのでは見逃して当然ですよね(^^; ハネた作品の事後チェックも今後は欠かせなくなりそうです。
いや~とにかく「人間の脆さ」に打ちのめされた感じです。孤独もダメ、集団もダメ、じゃあ何ならいいの?ファミリー???でもそれじゃいずれ種の保存は難しくなるしねぇ。
疑心暗鬼が過剰な自己防衛本能を生み出し、善悪の判断を他者に委ねて同調し、異質なものへの排除に加担する心理。恐ろしいことです。
頭でっかちな人間って地球上でもっとも脆弱な生物なのだとつくづく思いました。
それにしても、残った大人達の納得した思考は何なのでしょうね?ホントあまりに早計と思うけれど、その境地に立たなければ分からない心理かもしれませんね。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/01/09 22:15
■ミチさん、こんにちは
断りもなく使っちゃってすみません。なのでリンクは自粛したのですけどw(^^;
オバサン、最初からうわ~って思っていたけど、あの豹変っぷりはめちゃ気持ち悪かったです。虫にも避けられるヘンなオーラがでていた感じですね(笑)
そんな彼女に傾倒していく人の気持ちが解らないですが、でも必ず居そうで益々怖くなりました。
>ラストに軍の車に乗ってた女性
ニヤリとしないだけマシだったけれど、勝ち誇った顔に私も見えました。思い出すと寒気がします。彼女の呪いの言葉も酷かったですよね。
>軽く悲鳴を上げてるたいむさんを想像するとなんだかカワイイ
うひゃ
クッションを抱えて度々ちらみする姿はともかく、間違っても「きゃっ」とか可愛い悲鳴ではないですからねぇ。千秋様ばりに「ひぃ~」とか(爆)
投稿: たいむ(管理人) | 2009/01/09 22:51
ガソリンスタンド経由にするとか、他の満タンな車に乗り換えるとか、冷静に見ている側としては、もうちょっと粘ってもいいんじゃないの?と思ったんですが、外の絶望的な風景や妻の遺骸を見た事なんかでポッキリ折れちゃったということなんでしょうね。
教祖おばさんも怖かったけど、ラストのポッキリ加減が一番身近にあることのような感じがして、怖かったです。
投稿: アビ | 2009/01/09 23:51
確かにコレは印象に残る映画ですからね~。
あたしも年末の満点作品を並べたところに
ありましたもの( ´艸`)
投稿: miyu | 2009/01/10 01:11
たいむさんこんにちは。
田舎のお店で起こるので恐かったですね。人づきあいというか、普段から、いやだなぁと思ってる人は、やっぱり相容れなかったりして、恐い感じでした。なんだかんだいっても、神を説くおばさんのもと一丸となってきて、人殺しも平気になってくるところは、ぞっとしますね。
虫がどんどん集まってくきてるのに
灯りを消さないところのには、私もハラハラしました。
投稿: kino | 2009/01/10 03:09
■アビさん、こんにちは
>ガソリンスタンド経由にするとか、他の満タンな車に乗り換えるとか
スタンドは私も考えたけれど、数分外に出るのも恐い霧の中ですしねぇ(^^;
変なヒトの登場も、精神的に逝っちゃうのも、本当にありそうで怖いですよね。
人間がいかに脆弱な生き物か痛感するところです。
■miyuさん、こんにちは
インパクトがありますね。怪物も人間の心理も。
皆さんが高評価な理由は納得でした!
怖かったけど見て良かったです(^^)
■kinoさん、こんにちは
>人殺しも平気
そうなんですよね。
神の声を聞くというイカレおばさんの言葉を真に受けて、軍人さんを刺しちゃうなんてソレは良いのか?罪を贖わなくていいのか?って思っちゃいました。
でもオバサンを撃った彼は駐車場で真っ先でしたし、天罰というか、やっぱりダメってことなのかな?って思ったりもしましたが(^^;
>灯りを消さないところのには、私もハラハラ
わ(^^)嬉しいですね。
大きさに関わらず、走光性の本能を考えちゃいますよね、虫ですから(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2009/01/10 21:59
こんにちわ。
トラックバックさせて頂きました。
狂信的なおばちゃんは怖かったですね。お知り合いになりたくないです。先日ファミレスで店員にクレームを言っていた女性がそっくりで笑ってしまいました。
投稿: samurai-kyousuke | 2009/01/17 11:29
■samurai-kyousukeさん、こんにちは
狂信的なおばさんに、従ってしまうそのた大勢のほうが私は怖いですねー。
クレームを付けること自体は悪いことではないけれど、内容であり態度はどちらも誠実で合ってほしいですよね。
投稿: たいむ(管理人) | 2009/01/17 14:43
こんばんは、たいむさん!
大きいのはまだいいんですけど、薬局で出て来た小さいクモがワラワラは嫌ですね〜。
複数のワラワラが苦手です(笑)。
何だか分からないモノへの恐怖と人間の怖さが描かれた、面白い映画でした〜♪
投稿: ともや | 2009/01/17 22:21
■ともやさん、こんにちは
わらわら~~はダメですよね(><)
内容が怖いうえにこれをやられたらすくんじゃいます。
劇場で観ていたらさぞかし・・と思い、DVDでよかったよーな(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2009/01/18 14:41