「００７/慰めの報酬」みた。

００７史上初という、前作からの完全なる続編。未だ全容が見えない巨大な組織の影を追っている状態で、続編とはいえ、更に次へとつなげる為のステップの一つ、という感じだ。
いやぁ～、前作「カジノ・ロワイヤル」で新たなる”００７”、ダニエル＠ボンドにずぎゅんとなり、今作の公開を非常に楽しみにしていたけど、期待を裏切らない大作に拍手を送りたい！

最初に、初めて観る人には「カジノ・ロワイヤル」で予習しておくことを強くお勧めたい。前作の1時間後から始まる今作であり、”前後篇”といっても差し支えないくらいに”続編”の色が濃い。（いろんな意味で”ジェイソン・ボーン”3部作に近い感じ）。よって、復讐と任務の間にあるボンドの微妙な心のバランスがこの作品の肝であり、”ヴェスパー”がボンドにとってどういう人物だったかを知っていると知らないとでは、ボンドの言動に対する感じ方が大きく異なってしまうように思う。また、特別なカクテルやネックレスの意味、トランクから出てくるMr.ホワイトであり、CIAのフィリックスや元同僚のマティスとの関係性を、知っていれば「ニヤリ」、知らなければ「何だろう？」となるだろう。前作を見た人でも記憶力に自信がなければ、できるだけ復習をオススメしたいと思う。（私も1週間前に無料鑑賞会でおさらい。2年ぶりでは細かなところはすっかり忘れていると実感したから）
さて、本編。いきなりのカーチェイスに始まり、海ではボート、空では飛行機と、”陸海空”で過激なアクションシーンを披露。予告編での追跡→格闘→落下→ガラスまみれシーンは早々に登場。何度となくみた予告編だったが、本編でのロングバージョンは流石に見応えがある。最近の”予告編見せ過ぎ傾向”には閉口することが多かったが、今回はキメをネタバレされていた割には、逆にキメポーズのカッコ良さを期待して、ワクワクしながらその瞬間を待っていた感じ。
それから、スプリンクラーの下でうずくまるカミーユにはヴェスパーを彷彿。デジャヴな演出が効いていた。（そういえば”お仕事用”のベットーシーンしかなかったね。時間が経っていないからだろうけど）。カミーユの火事トラウマとの合わせ技で一本！
それにしても今回もズタボロのダニエル＠ボンド。心も体も・・という、どこか痛々しいのがダニエル＠ボンド。このカラーが定着するのか、今回の件で脱ヴェスパーを果たし、純粋に闇の組織と闘う任務を遂行する今後となるのか、「James Bond will return.」を待ちたいと思う。この次は恒例の”お約束”も入れてくれると嬉しいけれど、それでも、身内にも睨まれる、若さに溢れたイケイケぶりは無くさないで欲しいな（＾＾）

総評：★★★★★　　　好き度：★★★★★　　　オススメ度：★★★★★

贔屓なので大甘アマ採点
ナンダカンダ言いながらも、「私の部下！」という”M”もカッコ良かったなぁ。