『コードギアス 反逆のルルーシュR2 Sound Episode』を聴いてみた。

休会と再開を繰り返しながら都合よく利用しているDVD/CDレンタル通販。入会した当時は、新作でも何でも固定料金にて無制限に借りられるシステムだったが、現在ではほぼ同料金で8枚迄と割高にはなってしまった。しかし新作なら単価は同等だし、店頭で品揃えの無いモノが借りられる利点を思えば、「運用次第」だと割り切れる私だ。
この度の再開は約10か月ぶり。漸く地元で（知る限り）取扱いのないこのシリーズ（全6作）が揃ったことから踏み切った。レンタル通販では「予約リスト」に100作ほど登録できるが、10作程度に絞っておけば、どんな人気作品でも1ヶ月以内にほぼ全てが確実に借りられると踏んでのことでもある。
ぶっちゃけ、このシリーズはターゲットが明らかなる”クダラナイモノ”だと百も承知しているが、『SEED』のスーツCDにハマって以来、気に入った作品でのこうしたアイテムはどうも気になってしまうのだ。(キャラソンには一切興味がないのだが）

「R2」シリーズは、前シリーズでの（公式）「幕間の裏話」や「エピソード：０」とは異なり、更に過激にはっちゃけさせた番外編（ほとんど馬鹿馬鹿しい創作劇）が主流。内容的に私は本編を逸脱していない正等派？前シリーズ（の笑い）が断然好みで、遊びが過ぎる「R2」シリーズにはもう一つノリキレないのだが、さすがに登場キャラ（声優さん）の多さには脱帽してしまう「R2」シリーズではある。
まず、何と言ってもほぼ毎回のように登場するシャルル・若本（規夫さん）に驚かされた。すっかり遊んじゃっていて「いつもより余計に巻いてます♪」って位の”巻き舌”とねちこい喋りが天下一品だ。そして、中田譲治さん・井上倫宏さんといった方々までが大真面目におバカやってくれている事に感動を覚えた。（同時に「ふげ、もうやめてぇ～」と私の方が照れてしまうのだけど）。そういう意味では「一回くらい聴いてみても損は無いかも」って思う人が居るのでは？？とか思ってしまうトコロだ。

”ドラマ”は、キャラの個性を極限まで誇張しつつ、妄想モノ、学園モノ、お化けモノ、お茶の間劇場モノetc.・・・と様々なジャンルで繰り広げられており、どれもププっと吹き出すツボが含まれた愉快なドラマだ。けれど、全部で13あるドラマの中で私が気に入ったのはたった3つでしかないように、「ノレる」か「ノレない」かは完全に個人的趣味と嗜好の問題と思う。ちなみに私のお気に入りは《Episode 6》：「単車マン ジェレミア 全力大作戦」、同じく《Episode 6》：「皇神楽耶 鬼に 会う」、《Episode 5》：「おでん屋 ナナちゃん」だ。
「単車マン ジェレミア 全力大作戦」は【特撮ヒーローモノ】ネタで、連続ドラマの最終回前話だけを取り上げたストーリー。悪の軍団（ブリタニア）にシャーリーが誘拐され、救出の為に敵陣に乗り込んだはずのルルーシュ＆単車マンジェレミアは逆に窮地に立たされてしまう。シャルルの高笑いが響き渡る中、「・・シャルルの前に世界は屈してしまうのか？果たしてルルーシュに勝利のチャンスはあるのか！・・・（中田ボイス）」という”天の声”で≪続く≫（ブチっ）。。と終わってしまうドラマだったりする。単純明快なお子様番組の定石演出と小っ恥ずかしい小芝居からなるドラマなのだけど、思わず「えー、ここで切るなんて無体なっ。続きもお願い！」と叫びたくなる巧いつくりだった。
替わって次点の「皇神楽耶 鬼に 会う」はほんのりシリアス系。主には幼少期の神楽耶とスザク、ルルーシュが登場し、神楽耶のほろ苦い思い出話でしみじみとさせてくれる”神楽耶版：エピソード０”という感じ。スザクと神楽耶が元許婚だったサプライズもあるが、何気に本編にリンクするようなルルーシュ（ゼロ）とのニアミス感が良くて好みだ。
「おでんやナナちゃん」は、ナナリーがおでん屋の女将で、黒の騎士団の面々やスザクなどが常連客という”日曜お笑い劇場”（古っ）的なノリで、小ずるいオチと伊達にルルーシュの妹じゃない！と思わせてくれる狡猾なナナリーが実にGOODだった。

・・ということで、とにかく「R2」シリーズはバラエティに富んでいるので、どれか一つくらいはツボに嵌るのではないだろうか？殆ど本編とは無関係だから特別聴く必要もないし、オススメもしないけれど、聴けば聴いたできっと楽しめる、そんなドラマCDが『コードギアス　反逆のルルーシュR2 Sound Episode』シリーズだと思う。
興味はあるが買うほどのモノじゃない（高いし）と思っている方には、レンタルが有効かと。