DVD『図書館戦争(5)』
ちなみにポストカードはこんな感じ→。使わずに永遠にケースに入りっぱなしになるのは必至だけどね。
10-12話の感想は、放送時にアップしているので割愛するが、図書特殊部隊最大のピンチを描いた連続モノ。テンポを崩さす続けて見られるDVDは実に嬉しい。纏まった時間が持てたらなら、また最初から見直してみようと思っている。
映像特典の「関東図書基地広報課出張版」は、数時間のイベントのダイジェスト版として20分程度に纏められており、声優さんたちがステージ上でハシャグといった定番的なイベントだったと分る。DJラジオでもそうだったが、前野さんは不器用というか真面目というかあまりアドリブが得意ではないタイプ。一生懸命に頑張って盛り上げようとしている姿がちょっと痛々しい。逆にイベント大好きっぽいのが鈴木さん。前野さんを差し置いて、常に主導権を握る形で進行していったであろうことが鮮明にわかるのも哀しいことだ。まぁ人には得手不得手があるから仕方がないのかもしれないけれど。
イベントの目玉は間違いなく生アフレコと思う。特典映像ではほんの一部でしかなかったが、台本が『ドッグ・ラン』というからイベント参加者を非常に羨ましく思う。『ドッグ・ラン』はDVD1巻の初回版特典:有川先生の書き下ろし短編であり、映像は無くとも効果音やBGM入りでの生アフレコは、未公開話にも匹敵する価値があるだろう。不在の石田さん(小牧)パートをどうしたのか気になるところでもあり、出来ることならば最初から最後までを収録して欲しかった。
さて、こちらも最後となる『図書館戦争』番外編、書き下ろし短編は「ウェイティング・ハピネス」である。ラストとばかりに死ぬほどベタ甘かと思いきや、稲嶺(元)指令と玄田隊長のしっとりとした二人劇だった。
『図書館革命』から数年後、抗争での実弾使用が禁止となり平和を取り戻し始めたある日の出来事。稲嶺宅で囲碁を打ちながらしみじみと思い出話を語らい、今と明日の未来を想う稲嶺と玄田だった。囲碁はアマチュア3段の稲嶺が終始優勢だったが、玄田は更に稲嶺からの不意打ちを喰らうことになる。
「玄田くんのほうはどうです、折口さんとは」
爆弾発言に咳込む玄田。しかし玄田といえども、稲嶺をかわして誤魔化すことなどは到底不可能だ。「妻の迎えが来る前に、あなたがたの幸せになった姿が見たい」という稲嶺。アレコレ言い訳を考えるが、ジリジリと追い詰められて遂には「投了」。完全に逃げ場を失う玄田。「何をもってして”今さら”というのか」。”男女の仲”としてはもはや通り過ぎてしまったけれど、稲嶺に諭されて期待されて、前向きに2人の将来を想い「”指輪のサイズ”から探りを入れよう」と携帯電話を取り出す玄田だった。・・・という素敵なラストだった。
稲嶺が玄田を諭す中で、緒方副隊長の話が登場するのも良かった。『別冊図書館戦争Ⅱ』に収録された緒方の過去話。良化隊員だった頃の緒方には不幸な行き違いから別れた彼女が居て、己を悔いて図書隊に転身した後も遺恨を残したままだったが、十数年という時を経て漸く和解を予感させる出来事が起ころうとしていたところまでが描かれていた。「ウェイティング・ハピネス」ではその続きが語られ、緒方と彼女は再会を果たした後、再び良い関係を築き始めたとのことだ。こちらも気になっていただけにとても嬉しい続報だった。
予想外にシブイ〆となったけれど、図書特殊部隊の愉快な仲間たちのドタバタ劇は尽きることなく続きそうであり、最後にコレを持ってきたのは正解と思った。
・・・はぁ。これで『図書館戦争』は、今度こそ本当に終わっちゃったのだろうなぁ。
アニメ化以前に小説を手にとった私ではあったけれど、小説でもアニメでも、この作品に出会えたことを本当に嬉しく思っている。もしまたの機会があったのならば勿論応援するけれど、無かったとしてもDVDでの延命に十分に満足している。有川先生及び、アニメ制作陣に感謝である。
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