『黒執事』ねぇ。

”gogo5フェス”での番宣映像でも一際声援の高かった『黒執事』。秋からの新番組で、最近ではアニメ誌の表紙を飾るくらいの人気ぶりらしい。
私が知っているのはせいぜいタイトルとキャラデザイン、そして「あくまで執事」（悪魔で執事）のフレーズのみ。絵的にBL路線かと想像していたが、広く浅くいラインでも「面白い」との上々な評判があり、軽く興味を持っていた。しかし地元では放送されていない『黒執事』。ワザワザPVで見る程のモノでもなく、このまま一度も見ることなく終わるものと思っていた。

ところがだ。なんと相棒が録画していると言うではないか！
相棒曰く、『マクロスF』の予約解除をし忘れていたところ、勝手に『黒執事』が録画され、チラッとみたら面白かったからそのままにしていたとのこと。おかげで思いがけず『黒執事』を目にすることができた。（といっても6話だけだけど）
さすがに単発ではストーリーも設定も？？？だったが、実に愉快な番組ではあった。雰囲気的には『今日からマ王!』が近いだろうか？少し古いネタ混じりの言葉遊びが多用された会話劇は、原作の”まるマシリーズ”により近そうだ。
強いて一口で言うなら”ギャップ”を愉しむ作品？？丁寧な言葉遣いとは正反対の行動。真顔でのボケと容赦のないツッコミは、馬鹿バカしくもなんだかとても愉しい。”悪魔で執事”と契約したルルーシュもどきな”坊ちゃん”にはシリアスな内情が隠されていそうだが、基本ラインはイケイケなノリでぶっちぎる物語に思えた。
見ている時は楽しいけれど、これといって何も残らない作品。後を引くものがないから、何も考えずにボーっとただ楽しめる作品。良い意味で、その場限りの笑いと爽快感が得られそうだ。

19世紀後半の英国が舞台なのは無茶苦茶好みだし、裏事情も気になるので試しに原作1巻を読んでみた。良ければ残りを「大人買い」しようとまで思っていたが、残念ながら、内容にワクワクするところが無い上に、ドタバタコメディはむしろアニメの方が面白く思え、何だかどうでも良くなってしまった。（1冊では判断できないかもしれないし、セバスチャンとシエルはそこそこ魅力的だけど、使用人たちのドジ加減はわざとらしくて鬱陶しいし、どの道未完結ではあとあと面倒だしね）
総合的に、嫌いじゃないけど好きでもない。もし地元で放送されていたらとりあえず観る。漫画が目の前に積んであったら暇つぶしに読む、そんな『黒執事』かな？