「ブタがいた教室」(試写会)みた。
「6年2組で子ブタ飼って育てましょう。そして大きくなったら食べようと思います。」星先生によって教室に連れてこられた子ブタは無垢でどこまでも愛くるしい。子供たちも無邪気に「面白そう!」と星先生の提案に賛同。クラス一丸となって子ブタを飼い始める6年2組の26人だ。
限りなく実話に近い形が再現された”リアル時々フィクション”な作品。”Pちゃんの行く末”について議論を繰り返す26人の子供たちの発言は、そのほとんどが台本のない生の声。自分の言葉での真剣な意見の中には大人でさえハッとさせられるところがある。「殺すと食べるの違い」を咄嗟に説明できる小学生、セリフじゃなかったらマジ凄いかも。
(以下、ネタに触れているのでご注意ください)
初めから「食べる」が前提だったにも関わらず、安易にも「Pちゃん」と名前まで付けて懸命に世話をすれば、するほどに情が移るのは火を見るよりも明らかな事。嬉しいはずの卒業へのカウントダウンも彼らにとっては苦悩と葛藤の日々へと変わっていく。「肉を食べる。魚を食べる。」とは、人間が生きる為には必要不可欠で当り前の日常。小学6年生にもなれば、肉を食べるとはどういう意味なのかは理解している年齢だ。
「肉は食べるけど、”仲間”のPちゃんは食べられない、食べたくない。」・・がおそらく全員の一致した意見。それでも、自分たちは卒業し飼い続けれらない以上”Pちゃん”の身の振り方は自分たちで決めなければならない。「食肉派」と「擁護派」とでクラスの意見は真っ二つ。まったく良案が浮かばないまま時間がだけ過ぎていくことになる。
大人顔負けの意見が飛び交う中、感情的になり過ぎて議論が脱線したり、屁理屈の応酬になったりもするが、子供たちの真摯な姿には胸を熱くさせられるのみ。議論には一切口出しをしない妻夫木:星先生だが、こうした場合の調停は実に上手かった。(おそらく流れ自体はフィクションと思うが。)
学級会向けのデスマス口調と、自分なりの精一杯な知識を駆使した屁理屈。「じゃあ、一生肉なんて食べない!」といったモロ売り言葉に買い言葉には”子供らしさ”を感じて思わず微笑んでしまうけれど、議論を一笑に付すことは出来ない。案外子供って大人の想像の範疇を超えたところまで考えていたするものと、改めて思うところだ。それにしても理屈を理解する大人びた子供と、どうしても感情が先立つ子供、まったく違う視点から考えている子供やオロオロするしかない子供と様々だ。(真剣な子供たちに失礼ではあるが)子供の観察という観点からも興味深いシチュエーションと思った。(普段見られないし)
私も自分なりにこの授業について考えたが、やはりポイントは「ブタ」だと思う。植物ならば一生懸命育てた後、収穫物をニコニコと頬張る子供たちだろう。一生懸命育てるのは同じでも動物だと正反対になる子供たちは理解できる。私だって一緒だし。それにしても一筋縄ではいかない「ブタ」という難しい題材が彼らを必要以上に苦しめたのは間違いないと思う。(鳥は〆られなくても、魚ならば捌ける、みたいな)。昔は鶏を飼っている家も多く、暗黙の了解の内にある”命のやりとり”を普通に肌で感じながら子供は育ったのだと思う。作中にもそうした親子の会話があった。(残念ながら私は鶏と暮らした事はないが、そうした親を持つ分、話は納得できる。)
肉はパック詰めが当たり前、魚にしても頭と内臓は落とされ切り身が一般的になりつつある。ますます”食と命”の関係性を意識の土俵に上げることが少なくなっているこの頃で、改めて考えてみる上でも、真正面から問題に挑み取り組んだ新米先生と子供たちの”涙の激論”を聴いてみる事に損はないと思う。一見の価値あり。
総評:★★★★☆ 好き度:★★★☆☆++ オススメ度:★★★★☆+
ちなみに、業者に引き渡した結論を私は支持する。私なりの大人としての判断から。でも、あの年頃ならばどっちだだろう?少なくとも「可哀そう。残酷。」を口に出す子ではなかったが、今となってはどっちもありそうで自分でも良く分からない。また「最後の最期まで見届けるべきだ。(自らで解体して食べてあげる)」という意見については、私はそこまでの必要を感じない。命の授業が子供達のトラウマになっては意味がないと思うので。6年2組は十分最後までやり遂げたと私は思う。
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製作年度 2008年
上映時間 109分
原作 黒田恭史 『豚のPちゃんと32人の小学生』(ミネルヴァ書房刊)
監督 前田哲
音楽 吉岡聖治
出演 妻夫木聡/大杉漣/田畑智子/池田成志/ピエール瀧/大沢逸美/戸田菜穂/原田美枝子
1990年に大阪の小学校で実際に行われ賛否両論を巻き起こした授業を映画化。食育といのちの大切さをテーマに“子ブタを自分たちで飼育し自分たちで食べる”という実験的な実践授業に挑んだ新任教師の星先生と26人の生徒たちの1年間を見つめ、最終... [続きを読む]
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【題名】
ブタがいた教室
【製作年】
2008年
【製作国】
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受信: 2012/11/12 19:51
コメント
名前をつければ、たとえ人形であろうと情は沸くもの。
それが故に思い悩んでしまうんですけど、子供ってそこまで考えないんですよね~。
私は愛犬の死を経験したからこそ「食べる」派で一貫していましたが、愛犬と出会う前の小学生の頃にこういう授業に出会っていたらどんな意見を出していたのか・・・。
難しいところですよ。
投稿: にゃむばなな | 2008/11/01 21:43
■にゃむばななさん、こんにちは
名前は危険ですよね。唯一無二のモノの扱いがどれだけ大切で大変だということを学ばないうちは、「名前」についての理解は難しいと思うけれど。
私も、小学6年生だったときにはどう思ったか分りません。今だから「食べる」と当たり前のように言えますが、それでも本当に「食べる」時は泣きそうです。
いずれにしても「食べる」「食べない」は正しい答えではなく、単なる選択で決断なのですよね。子供たちの議論が真っ二つなように、映画の公開からブログなど対立が起こらないといいなと思ってます。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/01 22:31
こんばんは!
まずこの元のドキュメンタリーを知らなかったので
当然「食べる」のだろうと、
その時、子供たちはとうやって自分を納得させたのだろうかが
関心事でした(汗)
そしてやはり、子供は名前をつける、、
家畜としての概念がないのですから。
私も、ラストはあれで良かったのだという気がします。
投稿: kira | 2008/11/06 01:03
■kiraさん、こんにちは
私も元のドキュメンタリーは知りませんでした。そして同じく「食べる」選択をするだろうと、しなくちゃダメだろうと思いつつ見ていましたが、必死に抵抗する半分の子供たちと、「気持は同じだよ、だけど・・・」という半分の子供たちの堂々巡りには。余計な口出しをせずに最後まで付き合ってあげたい気持ちになりました。
大人が上げ足をとってはいけない議論。とても素晴らしかったですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/06 18:30
何時もお世話になっております。
実際に行われた授業という事で答えなき授業の難しさを感じる作品でした。
このテーマは最初から育てて食べるという前提で飼った事でそのテーマについて子供たちはどのように感じ、そしてどのような結論を出すのかがポイントだったので正直育てるものに愛情が入ると難しい事もあるものだと思います。
私の結論は飼って食べる事を前提なら「食べる」最後まで飼い続ける事を前提なら「食べず供養までする」です。
目的に応じて意志を貫く大切さも説いたし、私たちの食事にはそれだけ愛情が注がれている事を知る事ができたのは実践に勝る授業だったからこそだと思います。
私も最後はあの結論で良かったと思います。
投稿: PGM21 | 2008/11/09 00:14
■PGM21さん、こんにちは
食べる為に飼ったとしても意地になる必要はない、と私は思いますが、この作品の場合は終始「食べる」でした。
過程が興味深いところでもあり、意外と大人な子供たちを見直す部分でも良い作品でした。
答えばかりに目を向けず、その辺を良く見てほしいですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/10 15:16
こんばんは。
出演した子どもたちに託された、生の子どもたちの声、
感情的な上に、相手を傷つける一言までくっついてるわ、と思うものもあれば、
なるほど、と大人が説得されてしまうような意見もあって、
12歳のわたしがそこに居たら、どちら側でどんな意見を言ったのか…
食材としての魚は捌けるけど、生きている魚が死ぬと死体だと感じて怖くなったり、
鳥は絶対〆められないし(でも、鶏肉も羽毛蒲団も好きだし)
植物ならいいけど、動物は無理だし、という矛盾だらけの自分を自覚しなおしてます。
普段、そんなに心から言ってなかった「いただきます」。
これまでとは違うものを感じながら合掌することになると思います。
投稿: 悠雅 | 2008/11/12 23:44
■悠雅さん、こんにちは
子供たちの生の声はドキドキしながら見守っていました。子供って大人が思っている以上に大人って本当ですよね。(そうでない子もいるけれどw)
押井監督の「攻殻機動隊」では、鳥は鳴くけど魚は鳴かないから・・というような線引きがありました。初めてそのセリフ聴いて、なるほどと納得したものだけど、まさしくそんな感じですね。食に限らず、地球であり自然から「いただきまくっている」人間。いちいち感謝を述べないまでも、気持ちは忘れちゃだめですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/13 19:23
私はPちゃんと名前をつけた時点で駄目ですね・・・食べれません。。
どう見てもペット飼いして可愛がり過ぎでしょう・・・
たとえ子供たちの前で殺してさばいたりしなくても、
‘お肉’として出されたらトラウマになる子供もいると思います。
でも、子どもたちの「台本の無い討論会」は良かったです。
自分があの子供たちの立場であの場にいたなら、
何を想いどう発言するんだろう。。。
投稿: 未来 | 2008/11/14 23:32
■未来さん、こんにちは
ペットのように飼う、家畜として飼うの違うをまず説明してくれないとねぇ。”子供”が可愛くない動物なんていませんから。
>「台本の無い討論会」
これだけでもこの映画をみる意義がありますよね。この映画は、結果ではなく過程を見る作品と思います。もちろん結果も気になりますが(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/15 15:52
初めましてm(__)m
私も自分のブログでこの映画を紹介しました。
自分たちがかわいがっているPちゃん、・・。
やはり、抵抗があるのも解りますねぇ・・。
大人になってしまえば、「食べる派」で全く抵抗はないんですけれど、もし自分が彼らと同じ年齢だったら、迷うかもしれません。
「命の長さはどうやって決めるんですか?」の問いに、思わず涙がでそうになりました・・。
妻夫木さん、原田三枝子さん、大杉漣さん始め先生方、6年2組の皆さん、素敵な映画をありがとう!
投稿: ひきばっち | 2008/11/17 10:48
■ひきばっちさん、こんにちは
はじめまして。
>大人になってしまえば、「食べる派」で全く抵抗はない
そうですねー。理屈では「食べる」以外の答えはないように思いますが、さすがに自分のペットは食べられるかどうか・・・
やっぱり当時なら・・・って思っちゃいますよね。
いろいろ考えましたが、やっぱり「食べる派」な気がする私です。理由は、何かと「可哀想~」を連発する女の子が苦手だったから(笑)思慮深くなかった当時なので選択方法もそんなもんです、きっと(^^;
命の長さを決めるのは神様ですよねー。でも実際に神様は居ない。”神様代行”に含まれるものの意味が分かるようになれば、おのずと解りそうなものですが、説明はとても難しいですね。
出すぎていない大人たち(俳優さん)が良かったですね(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/11/17 19:29
こんにちはー。
劇中の子供たちの自己主張、かなり唸りましたです;
台本に書いてなかったとしたら凄いですよ。
今は理屈っぽい私wですけど子供の頃は自分の意見もあまり言えなかった方なので(コレ本当;)
まあ、結果は知っていたからその過程をどうやって見せてくれるのかが興味でしたので、十分堪能出来ました。
でも多数決で真っ二つのまま最後まで話が流れていくというのは、どういうオチをつけてくるのかとても気になりました。多数決…これもなかなかクセモノですよね;
まあ、結局は先生の1票という事になるのかもしれないけれど多い方が答えになるという見せ方でないのがよかったな。
投稿: シャーロット | 2008/12/07 08:49
■シャーロットさん、こんにちは
そうそう、子供たちの討論は凄いなって思いましたね。内容もそうだけど、意欲とかそういうところも、大人顔負けって思いましたから。
>子供の頃は自分の意見もあまり言えなかった方なので(コレ本当;)
え?なにか言いましたか???俄かに信じられませんが、私も似たよなものです。信じてくれますよね?(笑)
>多数決
民主主義の鉄則といえば鉄則ですが、多数だから正しいわけではないというところがポイントなのですよね。
出来れば、引き分けだからもう一度ではなく、意思確認の中間投票を何度か繰り返して、心の変化を追っても良かったように思います。他人の意見を聞いて揺れるとか、時にはどちらかに偏るってあると思うんですよね、子供だし(大人もそうだと思うけど)もしかしたら13:13でも、人が入れ替わっている可能性は無視できない気がするんですよね。
決定が先生の一声とは思ってませんが、そう見ている人もいるようでちょっと残念に思ってます。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/12/07 13:56
■01さん、こんにちは。
じっくり読んでくださったのですね。
ありがとうございました。
最近は2秒くらいで移動されちゃう方も多いんです。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/12/13 09:32
たいむさん、こんばんわ☆
息子が6年生の卒業式を間近にしているので、いい貴下と思って一緒に見ました。
こんな授業を受けられた子供たちは幸せだったと思います。
実際大阪の学校であった実話をベースにしているんですよね。
ドキュメンタリーを見ましたが、討論会は表現方法こそ違っても、子供たちの意見がほぼ映画と一緒だったので、驚きました。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2010/03/10 03:33
■ノルウェーまだ~むさん、こんにちは
ドキュメンタリーの方は見てませんが、食についてこんなに真剣に考える機会があった子供達、そして親たちもいい経験になったと私も思います。私も改めて考えさせられましたし。
折しもアカデミー賞のことで「イルカ」が問題になっていますが、生き物と食と文化についてって、立ち位置で180度考え方が違ってきますし、本当に難しいですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2010/03/11 07:57
>名前をつけた時点で駄目ですね・・・
「未来少年コナン」でコナンの友達の
ジムシィが子ブタにつけた名前が
・・・「うまそう」
はじめから食う気満々だろ!
って感じで笑ったw
ちなみに養豚業の人も自分では
さばかないみたいです。
シロウトでは無理かと思います。
屠畜の現場は、大人でも見たことのある人は
そういないと思います。
ただ、肉を食べるためには、必ずそういう
プロセスが存在していて、それに従事する人
がいることは理解してほしいですね。
投稿: 流れ者 | 2010/06/13 16:27
■流れ者さん、こんにちは
>「うまそう」
ああ、そんなエピがありましたか(^^;
「うわ、ヒドっ!」とその場では突っ込みそうだけど、それはそれで健全ですよねw
畜産系の場合は生産と加工はほとんど別ではないでしょうか。だけど、昔は自宅で鶏を飼って絞めるのも普通だっただろうし、生の教育の有無も関係ありそうです。
>それに従事する人
私もそう思います。一時の感情で無関係の人間がどうこう言える話ではないのかもしれません。
投稿: たいむ(管理人) | 2010/06/13 17:02
今日テレビ放映で観ました。
私は食べない派ですね♪
3年生が育てると言っているのであれば『育てる』のが正解です。
生き物を育てる。責任をもって最後まで面倒みる。
育てることの難しさ、喜びが受け継がれて行くことが今のペット放棄問題に繋がります。
食べる約束だったとしても、Pちゃんがセンターに行くほど豚が不足しているのであればいいですが、豚さんは余っているでしょう。
殺す必要は全くありません。
人間が考える倫理だからこんな話しの結末になります。
頂きますやご馳走様を言えない。
食べ物を残す、捨てる、そんな大人が多い日本に豚を殺す結末は腹立たしかったです。
残念!
投稿: たろう | 2011/06/17 23:37
■たろうさん、こんにちは
たろうさんは食べない派なのですね。
今回のTV放送を見なおしていないので、当時何が決め手となって賛成したのか忘れてしまっていますが、とにかく賛否の分かれる内容なので、どちらの答えもありだと思っています。
確かに、この場合はブタを引き渡された業者も仕方なくというところと思いますし、言うなれば、飼うのも捨てるの人間の自分勝手と言うことで、動物を持ち込み、児童に決着を委ねるとした先生の行動が安易だったとも言えます。
ただ、これは実話に基づいた映画なので、結末は決まっていたもの。
学校内で決着をつけることと、倫理観までに広げて考えることとでは、少しずれが生じるのも仕方がないかと。
結末について色々考える、というのは映画化の先にあるもので、納得がいってもいかなくても、改めて考える切っ掛けになったとしたら良いのでは?と感じています。
投稿: たいむ(管理人) | 2011/06/18 17:05
今現在テレビでやっていて検索してたどり着きました。
私は高校大学と農学を専攻していたのですがその当時のことを思い出しました。
鶏を卵から育てていくという実習です。
卵からヒナが孵り、早速そのひよこたちを解剖することに。目を背ける子も中にはいました。
そして大きくなり屠殺することに。何羽もいるから私にとって家畜でしかなくPちゃんのように名前をつけたりしたわけでもありません。愛着もありません。その後、鶏は鶏肉として私の前に現れ、いただきました。
この子たちの選択は結局Pちゃんの命の長さを決めたことになりました。そして私はひよこの腹を自らの手で引き裂き、鶏を屠殺した感触を覚えています。そんな私も鶏の命の長さを決めました。何かの犠牲の上で成り立つ生。なんて因果なことなのか。
子供たちの選択は正解でも間違いでもなく、あくまでも考え選択した結果でしかないと思ってます。どちらの結末でも正直というか議論の余地はないですよね。そんなことを思いながら私は肉を食べ、インコを飼っていきています。
投稿: あここ | 2012/08/19 03:34
■あここさん、こんにちは
最近の縁日やお祭りではヒヨコを売ったりしませんが、昔はニワトリになるまで育ってしまい、始末に困った・・なんて話が良くありましたね。
割と身近なことだったのに、いつしか子供たちはパックに詰められたお肉しか見る機会もなくなり、このような映画が生まれる。
私も、どちらの答えも正解と思っています。
最終的に一方を選ばなければならないとしても、選択は良し悪しではないんですよね。
同じくお肉は有り難くいただいてますよ。
しかし、まぁ、名前を付けるという行為は良く良く考えて。。。とは思います。
名前は「呪い」ですから。
でもこういうのって、体験しないとなかなか分からないかもしれませんね。
投稿: たいむ(管理人) | 2012/08/19 16:41