アニメギガ(17)~声優:鈴村健一
第17回目のゲストは、鈴村健一さん。第2回声優アワードではベストパーソナリティ賞を受賞。声優のみならず、MC等でも広く活躍されている。私が「鈴村健一」の名前を初めて意識したのが『十二国記』での楽俊役。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でのシン・アスカが彼と知った時は、親しみを感じて嬉しくなったものだ。しかし作品ではアスランに楯つくシンであり、比例して好感度が下がったのも事実。(勿論本人とは無関係だし、私自身は作品の意図もテーマも汲んでいるつもりなので「瞬間的な感情から」という意味だけど。)番組内でもシンについて語られるところがあり、図らずも、当時は(キラ派による)「シンが嫌い」といった反応が多数寄せられたと言われていた。鈴村さんもちゃんと分かっているので「嫌われる役処で嫌われたのは役者冥利に尽きる」と言われたがシンの正しさや根底にあるもの良く見て欲しいとのことだった。(よーく見ないと分かりにくい作品なので、キャラ見だけのファンには厳しいかもしれないけれど)
ということで、現在の鈴村さんは、私にとってはあまり多くない、声を聴き分けられる好ましい声優さんの一人という位置づけだ。(これは私の中でもポイントは高いほう)。
自らの写真集「晴レとけ」を持参して登場。CDの発売やDVDの企画など、まったく声優の枠にとらわれない様々な活動に取り組んでいるようだ。確か声優アワード授賞式の際のインタヴューでも「俳優が声優をする御時世、声優だってもっと表に出ようよ。」というニュアンスの発言をされていたと思う。”声優”の魅力も、多くの人々との繋がりであり、個性を出し続ける無限の可能性を見いだせるものとしている鈴村さんであり、チャレンジ精神から今後どれだけ幅を広げていけるのか楽しみなところだ。また、新人時代を振り返った時の”先輩の存在”は、強く意識させられたものとして多くを学ばせて貰ったと言う鈴村さんであることからも、(まだまだ若手からやっと中堅?という世代の鈴村さんではあるけれど)今度は”先輩”として、若手の牽引役としても先陣を切った多種多彩な活躍を期待したしたいと思う。
声優としては、現在は劇場版『空の境界』シリーズ(全7部作)で主人公の一人、黒桐幹也役を担当されている。エグそうなイメージの作品だったことから敬遠していたが、実際は、精神的な世界観の”感じる”作品のようで俄然興味が湧いた。DVDをチェックしてみようと思う。
生きる指針が「考える」と言うだけあって、独自の哲学的を持った鈴村さん。常に客観性持ち続け、その場その場で必然性を意識したパーツを自らの中から探し出す作業を繰り返しているようだ。「やや考え過ぎ?」という印象はあるが、意外に考えているようでいて感覚だけでこなしている雰囲気もあるので心配はなさそう。それにしても「感じる」ために「聞く」という言葉が出てきたのには驚いた。私自身「聞く」ことの重要性を意識している事もあり、ただグルグルと考えるだけではなく、ちゃんと求める答えに近づく努力をされているのだと思った次第。
イベントなどでの賑やかな鈴村さんを観ることがほとんどだったが、コレまでのアニメギガ出演者の誰よりも真面目な一面を見せてくれた鈴村さんだったと思う。意外ではないけれど、印象が少し変わったかもしれない。濃ゆーい約40分だった。
次回のゲストは、音楽家:川井憲次さん。『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』や『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』など押井守×I.G.作品には欠かせない存在。現在目立つところでは『機動戦士ガンダム00』の音楽を担当されている。独特で幻想的な音楽が特徴的で私のお気入りにもいくつかランキングされていることもあり、非常に楽しみな次回だ。
放送日は以下の通り。
2008/11/12 水曜日(火曜深夜)午前0:00∼0:39[BS2]
2008/11/12 水曜日 午後18:00∼18:39[BShi]
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コメント
おはようございます。
そっか、楽俊の役も鈴村さんだったんだ・・・。
楽俊は十二国記の中で、重要な役割だったのに、忘れてましたよ。(笑)
十二国記の続編、出ないかなぁ~。
嵌って、全巻読んだこと思い出しました。
シンは主人公だったのに、最後は準主役になっちゃった感がありましたもんね~。
単純な熱血少年だったから、大人の言葉に騙されちゃったんだね。
リュウタロスでも味わい出してますね。
これからも活躍して欲しいですね。
投稿: Brian | 2008/10/15 05:39
ついこのまえまで『ディー・グレイマン』のラビを演じられてましたね。
シンやリュウタロスは別としても、なんなんでしょうねえ、ラビや楽俊といい、幹也といい、彼の演じるキャラたちのあのにじみ出るような包容力は。
主人公の心のよりどころというか、ああいう相棒ってすごくいいなあ、と思わせる役柄がよく似合う。
鈴村氏のちょっと鼻にかかってるのにシャープな声が好きです。
投稿: よろづ屋TOM | 2008/10/15 09:36
■Brianさん、こんにちは
>楽俊
そうですよ!楽俊が大好きだったから、あのシンには愕然としましたもの。
リュウタのような可愛い役も似合うけれど、どちらかというと、思慮深くて穏やかな役のほうが合っているように思えた鈴村さんでした。
■よろづ屋TOMさん、こんにちは
>彼の演じるキャラたちのあのにじみ出るような包容力は。
この中では楽俊しか知らないのだけど、楽俊は本当に好きでした。なんかあったかいんですよね。
>鈴村氏のちょっと鼻にかかってるのにシャープな声好きです
うふふ♪まったくですね(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/10/15 23:52
たいむさん、こんにちわ♪
鈴村さんと言えば、私の中では『SEDD』のシンよりも『FF-X2』のギップルのイメージが強いですね。
そういえば、シンって最後あんまり活躍しなくて鈴村さんのクレジットがだんだん下がっていってたの覚えてます(笑)
最後は
「アスランの次かよっ!!」
ってツッコミいれましたもん。
今となっては懐かしい(?)思い出です。
投稿: エミ | 2008/10/16 15:37
■エミさん、こんにちは
御戻りですね(^^)
あえてエミさんの記事は見てません。(ごめんなさい)。自分の目で見るのを楽しみにしています!
>『FF-X2』
残念ながら知らないですのでお話についていけないわ(^^;
>「アスランの次かよっ!!」
キラの人気が強すぎたのですよね。それにどう考えてもキラが正しく見えるから。アスランはキラ側だからこれも仕方なし。そういえば、最終回で3番目はヒドイ仕打ちと話題になりましたね。
懐かしい~といいたいけれど、完結していないのだから「懐かしい」にしたくない私です。
「カモン、映画情報!」なんだけどな~~
投稿: たいむ(管理人) | 2008/10/16 17:44