雑感:コードギアスR2 (TURN24)
TURN24:「ダモクレス の 空」
まんまるおめめの青紫の瞳かぁ。ギアスをかけた本人が消滅した今、ナナリー目と足は必ず治ると思っていたけれど、ジェレミア卿の無効化ギアスを使用せずに、ナナリー自らの意思で打ち破るとは思わなかった。それは「兄を想って」のこと?それとも???
ニーナがフレイヤの相殺法(ロンギヌスの槍?w)を完成させ、ルルーシュとスザクのコンビで制限時間19秒というギリギリの作戦を完遂。難攻不落と思われた”ダモクレス”もルルーシュの手に堕ち、”策”ではなく”人間性”を読む頭脳戦から、遂にシュナイゼルをギアスで征服。ルルーシュも酷なことを!
血も涙もなき哀れな仙人シュナイゼル。人間の欲望と希望・願望とのごく僅かな差異を理解出来なかったシュナイゼルの完敗。シュナイゼルが不敗だったのは、勝ちを望まず負けないことに徹していたから。逆手に取られてもっとも屈辱的な負け方をしてしまったものだ。それにしても、自らの経験で学んだことを絡めたルルーシュの未来を望む主張は良かった。後はどう世界に伝えるか、それこそが「ゼロ鎮魂歌」か。とても難しいことだけど、まず道筋をつける、それが今の戦いだね。
”ダモクレスの鍵”を握っているのはナナリーと知らされ、ナナリーの元に向かうルルーシュ。事実しか知らないナナリーの心は頑なにゼロを拒んでいるようだ。
「お兄様、私にもギアスを使いますか?」
ナナリーが脅迫めいた言葉を吐くとはね。目と足を取り戻すほどの必死の思いは分かるし、自分を信じるナナリーの強い意志は認めるが、散々情報から隔離されていた己が立ち位置を理解し、周囲の状況を確認て欲しいところ。まずは見えるようになった自分の目で真実を見極めるのが先でしょう。ルルーシュにしても、ギアスを使いたくない気持ちはあっても、一度きりのギアスなのだし”ダモクレスの鍵”を取り戻す為にはさっさとギアスを使ってしまいなさい、って思ってしまう。言葉巧みに説得するにしても、不意を衝いて奪い取るにしても、この場での騙すという行為と意味においては大差ない。話を聞かせるために一旦は取り上げるが直ぐに返すのもありと思うしね。まぁ、兄妹の絆は確かなものとして、まさかの事態にはならないと信じているし、もはや全てにおいて聞く耳を持たないナナリーだとは思いたくないが。
C.C.とルルーシュのイイ雰囲気の中をカレンが乱入。ルルーシュとは決別したカレンに容赦はない。ナイトメアでの1対1では当然C.C.に勝ち目はないが、しっかり脱出しているし未だ不死身なC.C.。「約束」の為の再会は「約束の場所」で・・と甘い夢がみたいものだ。
スザクとカレンの一騎打ちは最終決戦(最終回)に持ち越し。機体の性能に差はない。どちらの信念がより強いか・・・だろうか。私の予想はカレンの戦闘不能によるスザクの勝利。カレンは生きてルルーシュの真実を見届けなければないらないから。(スザクに掛けられたギアス発動の仕方がやっぱり気なるが・・・それはまた別の話)
コーネリアが生きていてくれて嬉しい。シュナイゼルの執着のなさに命拾いしただけのようだが、何故か生きていたギルフォードと共に新しい人生を歩みそうな予感。シュナイゼルに最終的な鉄槌を下すのは彼女と思ったが、それは剣を抜いたところまでだった(残念!)。
シュナイゼルは手に堕ちたものの”黒の騎士団”との遺恨は残ったまま。次週は最終回。全てを回収した納得のゆく大団円を期待したい。「RE,」という意味深な副題は気になるところ。
余談:長年の間目を患っていたのに、光は平気なのだろうか?とはいえ、そこは”ギアス”というマジックとして許すとしても、いくらなんでも足腰の筋力の低下は許せないよね?車椅子にははって戻ったものと信じたい。
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コメント
待ってましたよ、たいむさんの評。
いよいよ大詰めですね。ニーナといい、ギルフォードといい、要所要所でちゃんとフォローしながら物語を収束させてゆく手腕が見事。
しかし事ここに至っても、やはりルルとシュナイゼル、どちらが正しいのか難しい命題ですね。
ガンダムSEED Destinyでも同じ命題が提示され、物語の結果としては停止した安寧よりも苦悩に満ちた進退が選択されましたが、じっさい、永劫の平和と血を見ても変化を望むのと、いずれが正しいのかというのは血ばかり見て過ごしてきた歴史しか知らない私たちには、まだ未体験のこと。
すでに失われた未来ですが、シュナイゼルの作る世界はルルが言うように停止した世界かどうかは少々疑問です。
さて最終回、どのような解釈で幕を下ろすかが楽しみですね。
読みのヘタな私はオープニングのラストショットにその答があるような気がしましたが…(ま、はずしてるでしょうね)
投稿: よろ川長TOM | 2008/09/21 22:39
■よろ川長TOMさん、こんにちは
コードギアスは浅めのあたりさわりのない感想しか書いてないのに、期待なんてしないでくださいよ~(^^;
>ルルとシュナイゼル、どちらが正しいのか難しい命題
そうですよね。それに「SEED DESTINY」と被るところはたくさんありましたね。
その「SEED DESTINY」の時はこの命題について、特にアスラン視点で(彼は悩みっぱなしだったから)何度も何度も繰り返し考えたものです。
作品を語る上でも、自分自身の答えとしても、私もキラやアスランの覚悟に同意する結論に至っていますが、おっしゃる通り想像からの結論であり、「閉ざされた世界」「停止した安寧」は未体験ゾーンですよね。実際どんなものかは試してみなくちゃ分からないから、決めつけるのは確かに早計かもしれません。
しかし、どんな世界でも必ず異分子やイレギュラーは必ず発生すると思うんです。強烈で未知の伝染病でさえ、全人類にしてみると1%程度は免疫を持っているとのことです。(「20世紀少年」よりw)ならば、今の世界を破壊してでも作らなければならないもだろうか、なのですね。いかに淘汰・粛清を繰り返しても、シュナイゼルの世界も、デュランダルの世界もいずれ崩壊するではないかと思われます。また逆にそのまま人類が破滅の道を進んでも、必ず1%は生き残って新世界をきづくのでは?・・と希望は残り続けそうな気がするのは、願望かな?(^^;
思うに、平和で優しい世界の為には、消すことのできない人間の業や人間性そのものを否定するのではなく、ただ理不尽をなくすことだけでも、一歩近づけるような気がします。不平等が理不尽かというと必ずしもそうではないのでとても難しいことですが、理由なく、もしくは他者の利益の為に財産や命・人権が奪われる、こうした理不尽の撲滅こそがまず大事かと。
>オープニングのラストショット
オープニングの歌詞そのものという気もしますね。
私はどちらかというとエンディングのラストショットかなーって思っていました(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/09/22 19:48
たいむさん、こんにちは。
今回はもう見せ場満載な感じでとても楽しめました。
19秒+0.4秒のフレイヤ粉砕は頭脳のルルーシュと技能のスザクの息の合った連携プレイで、視聴者も「ずっとこれを見たかったのよ」と言わしめるシーンかと。。。ある意味サービスカットか。
さらにVSシュナイゼルのビデオ録画は『ソウ』のジグソウを思わせるトリックでこれまたお見事!会話になるほど相手の思考を読みきれるかいっ!というツッコミはあえて言わないでおきましょう(言ってるし…苦笑)
にしても、今回のルルーシュは私が言うのもなんですが「なんか成長したなぁ」と思うところが随所にありました。ニーナやC.Cへの対応やシュナイゼルとの話の中でも、人を思うように操ってきたからこそ逆に“人の想いや意思の強さ”のわかる人間になっているように思います。ラスト、これまで甘々仮面だったナナリーに対してどう接するのか、そしてこの物語をどう締めるのか楽しみにしたいところですね。
投稿: GAKU | 2008/09/23 11:53
■GAKUさん、こんにちは
>「ずっとこれを見たかったのよ」
見たかったですね~(^^)
息の合った連係プレイって大好きなので、素直に喜びました!
>会話になるほど相手の思考を読みきれるかいっ!
遠隔はルルーシュの十八番ですよね。だけど、会話の成立はねえ(^^;相手がシュナイゼルだから、と限定でヨシとしましょうかw
ルルーシュの成長物語でもありましたか(^^)
何度も修羅場をくぐりぬけて、それで初めて見えたものがある、というところでしょうか。
世間知らずのナナリーには、兄として、ガツンとお願いしたい私です(^^;
投稿: たいむ(管理人) | 2008/09/23 17:08
シュナイゼルに対し、どのような作戦で勝利を収めるのかと思っていたら、作戦ばかりに気を取られていたために、まさかギアス発動とは・・・。
まさに「やられた~!」でしたよ。こういうヤツだとは分かっていたのに・・・。
ちなみに私もカレンvs.スザクはスザクの勝利だと思います。
いやそれ以前にCCの結末も気になりますよ。
投稿: にゃむばなな | 2008/09/23 17:54
■にゃむばななさん、こんにちは
時間的スリルを先に持ってきて、ギアスの存在をすっかり忘れさせるような展開は見事でしたね。
>スザクの勝利
都合により、たぶん今間違っているのは黒の騎士団なので、カレンが勝ったらダメだという予定調和は分かるけど・・ですね。
最後は、きっとみんなで花火をあげてくれると思います。最終回が待ち遠しいですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/09/23 20:30