雑感：コードギアスR2 (TURN23）

TURN23：「シュナイゼル の 仮面」
ナナリー生存のトリックは、フレイヤが転送装置だったわけではなく、デコイを用意して、あらかじめ脱出していただけという単純なトリックだった。（もちろんシュナイゼルの策だが）。ということで、フレイヤは最強最悪の最終兵器で間違いなく、ルルーシュを最後まで苦しめることになりそうだ。
ナナリーというルルーシュの最大の弱点を逆手にとった最も効果的な戦術はルルーシュを打ちのめした。けれど、どんなに腸は煮えくりかえっていても今度のルルーシュは揺るがないんだね。

揺るがない・・とは結果論であって、動揺は隠せないし、怒り頂点でモノに八つ当たりもする。スザクに罵られてなんとか平常心を取り戻すも、落ち込んでC.C.に本音を吐露するほど参っていることは間違いなし。手を血に染め、既に後戻りできない我が身を誰よりも自分が良く知っている。ならば・・・なのだね。スザクの覚悟による理論も相変わらず身勝手だけど、それがスザクにできる唯一の償い。やはり主従でも友達でもない繋がりになっていたようだ、この２人は。
目が見えないハンディはあれど、ナナリーがこんなにも鈍感でお馬鹿さんだったのはガッカリ。それに比べて流石はコーネリア。しかしシュナイゼルの真意を悟ったが時すでに遅し。返り討ちの如く撃たれてしまい生死は不明・・、いや生きていてくれ！シュナイゼルを討つのはルルーシュではなくて、実質コーネリアになると密かに思っていたので、ここでの退場は私の中ではあり得ないっ！

「だったら神になる。」
シュナイゼルの歪んだ正義のあり方が遂に暴露された。よくある「万の為の一の犠牲」と「一の為に万の犠牲」というとても厄介なもの。ルルーシュは後者で今の場所にたどり着いているわけだが、シュナイゼルも間違いなく後者。（ちゃんと似た者兄弟なんだね・・＾＾；）けれど、フレイヤを使った場合の犠牲は万どころか億。この矛盾を超えた矛盾を享受するほど人間は傲慢であってはならず、またそれを許すほど人間が愚かで無いことを信じたい。だから、「罪を背負う」というナナリーの覚悟はあっぱれだが、早く目を覚ましなさい！とナナリーを叱咤したくなるところ。
それもこれもシュナイゼルの巧みな”仮面”遣いのなせる技。「仮面を遣いこなせない人間に勝利はなし。」と豪語するシュナイゼル。しかし、良き面でナナリーにフレイヤのスイッチを握らしたことから誤算が生まれては来ないだろうか？同じく良い面でシュナイゼルに利用されたニーナの技術的対抗策は？そして仮面の下を見たコーネリアが生きているならばどうだろう？それに、言い訳にもならないが、ただギアスで操られていた悪行と、正義と信じて自ら行っていた非道は、気が付いた時点でどちらが精神的にキツイだろうか？確かに操られて命を落とす兵士は憐れでしかなく、決してギアスは正しくはないけれど、罪の所在と意識はだいぶ異なるように思う。人間はとても弱い生き物だから。

優秀な人間の欠点は優秀であることを自覚しているところであり、敗北を知らない人間は敗北には極端に弱い。それはそのままルルーシュだったけれど、何度となく屈辱を味わい、さらに皇帝に完敗して以来ルルーシュは強くなった。「一度も負けたことがない」というシュナイゼルの自信と傲慢がある限り、ルルーシュに勝機アリってなりそうだね。

そうそう、一度くらいは驕り高ぶったシュナイゼルの高笑いが聞きたいものだな～～。