DVD『xxxHOLiC◆継』第四巻
長年、桜の樹に取り付いていた女性の供養の為に開催された麻雀大会。ちゃんと原作にもあるエピソードだけど、オリジナルなアレンジを加え、大きくパワーアップされているところがとても愉快だ。唯一の麻雀初心者の四月一日がカモられるのはお約束。入門書片手に奮闘するも、ひまわりちゃんのボケが更に脚をひっぱるという散々な四月一日で、泣いたり喚いたりとひとりで大騒ぎ。けれど、その賑やかさが女性にとっての一番の供養。副題のとおり、平和で穏やかなある日のお話で、嵐の前の静けさな六話だね。そして七話は新たなるエピソードの序章と言った感じだ。
水汲みのエピソードは原作どおりなのだけど、理由と顛末の半分はアニメオリジナル。HOLiC側からのアニメでは、「ツバサ」とリンクする部分がバッサリカットされている為、応急処置とでも言おうか。四月一日の指の異常に気が付くのが猫娘なのもアニメオリジナル。原作では小羽ちゃんが四月一日に指摘している。そもそも小羽ちゃんの話自体大きく変更されているアニメなんだけど・・・というのはこの先のお話か。
封入インタは、マル役:こじまかずこさん、モロ役:望月久代さん、そして毎回の水島勉監督による「マル・モロを描くにあたり」。ちなみにいつもセット扱いなので時々混乱するが、水色のロングツインテールがマル。ピンクのショートカットがモロだ。その正体はアニメでは触れられていないけれど、原作では侑子さんが創った、”ミセの結界”そのもののような存在となっている。(ミセから出られないのも道理だ)
こじまさんも、望月さんも、インタなのにそれぞれマル・モロの気持ちそのままを表現されていて、マル大好き!モロ大好き!モコナ大好き!四月一日大好き!という微笑ましい内容。そして水島監督はというと、「ミセから出られないマル・モロで、出番の無い時はまったく無い為になんとか登場を増やしてあげたかった」とのことだった。外見はまったく異なるけれど双子のような似た者同士のマルとモロ。そこを意図的に(僅かではあるが)性格に違いを盛り込んだという。微妙な違いで分かるかな?とは言われていたが、少なくとも私は「カルタ対決」や「雪だまつくり」など、2人がケンカをするような場面では性格の違いを推察できたと思う。そして何気にモロ派になった(笑)
さて、お待ちかねのマル・モロ主役のドラマCD「盟友-メイユウ-」。マル・モロが喋る事といったら固有名詞か”オウム返し”がほとんどで、「果たしてドラマになるのか?」、なのだけど、今回は「出番を増やしたかった」と言う水島監督ご自身が脚本を担当されただけに、ちゃんと会話もドラマも成立していた。こだわりだった性格の違いも、まったくの”オウム返し”にせず、微妙に語尾を変えることで巧く表現されてた。お見事といえる(^^)
物語は、侑子さんに言われて姿の見えないモコナを探すマルとモロ、という話。家中探してもどこにもいないモコナで、最後に残った場所は”宝物庫”。おそるおそる”宝物庫”探検に挑むマル・モロだ。とっても仲良しの2人なのに、思いのほか自己主張も強いマル・モロで、意見の食い違いからすぐ口喧嘩になってしまう。口喧嘩も”ほぼオウム返し”の連続だから当然のように決着はつかない。ついには交渉決裂による絶交宣言だ。けれど、アヤカシに操られた”悪徳お代官様”のようなモコナが現れたことから絶交は返上。一致団結、息の合った女子プロレスペアもどきの、爆笑格闘戦が繰り広げられることになる。従順なようでいて、ちゃんと感情のあるマル・モロがとてもかわいらしいお話だった。(ちなみにオチもしっかりある)
残すレギュラー陣はひまわりちゃんのみだけど、2期目のひまわりちゃんは真打ともいえそうな役どころ。本編とリンクさせて考えると5巻での登場はちょっと早いかな?
少しばかりケチのついてしまったドラマCDだけど、愉しいモノだし中止にならなくて良かった。次回を期待しつつ待ちたいと思う。
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