アニメ 『西洋骨董洋菓子店~アンティ-ク~』 *レシピ10*ちょこっと感想
哀しいかな、レコーダの番組情報修正も追いつかないほどの時差が生じていたらしく録画に失敗。悔しい。よって残念ながら「ちょこっと感想」はお休みにせざる得ない。ちなみに公式ページのあらすじによると、
「小野の妹永子が”アンティーク”を訪ね、兄に自分の結婚式に出席してほしいと頼む。しかし、小野はゲイのカミングアウトから家を飛び出して以来、
家族とは顔を合わせていない。妹の願いとはいえ返答に悩む小野だ。その頃、世間を賑す児童誘拐事件に新たな展開がみられる。被害者の胃の内容物からビスケットやチョコレートなどの共通した食品が見つかり、合わせると一個分のケーキになることが判明」、とのこと。
原作は読んでいるし、詳細なレヴューが書かれたブログさんを幾つか回れば、さも観たかのような感想記事くらい書けないことはないが、そんなインチキをするつもりはない。けれど次につながる大事な10話であり、原作を読んだ時の感想を少し書きたいと思う。
橘が誘拐されていながら、なぜ生還出来たか、が遂に明らかになったようだ。ケーキばかりを食べさせる犯人の隙をつき、ナイフだかフォークだかを犯人の太腿に突きつけた橘だった。
・・おそらく正当防衛は適用されると思う。けれど人を傷つける行為は、同時に小さな橘自身の心を砕いてしまった。恐怖と罪悪感は行為を封印することでしか消し去ることのできない事となった。警察に話せなかった理由もここにあるものと想像できる。
新たなる誘拐事件とケーキの因果関係が発覚し、芥川は「アンティーク」に刑事を連れて現れ、捜査協力を依頼。快く応じる橘。
・・あまりにあっさり応じる橘が不気味だった。「何故ケーキ屋を始めたのか?」以前エイジに聞かれ、適当に不純な動機を答えた橘だったが、この状況になってみると初めから”トラップ”だったという香りが漂い始める。けれど、すでに自分の事件は時効と知っている橘だ。もし橘が「怨恨や復讐に時効などありない」と思っているのだとしたら・・と不安に思うところだった。それについては先の話なので触れずにおくが、橘も、どこかできっちり清算したかったのだろうなって、ってね。
橘にしても、芥川にしても、一生を狂わされたといっても過言ではない事件。やっと過去を清算できるかもしれないチャンスが巡ってきた。原作(静止画)とは違う、アニメ(動画&音声)というツールで感じたい最終章。今週のような失態は2度と繰り返さないようにしなくちゃ、である。
小野家の話はなかなか強烈だ。母親の間男が担任の教師で、しかも情事を目撃だなんてね。橘にしても、小野にしても、思いやりに溢れた優しい性格が空回りしての皮肉な結果に甘んじてきた人生のようだ。エイジと千影も含めて、曰くつきが良くぞこれだけ集まったものだけど、この出逢いは誰にとっても宝物だね。
雪解け・・・が清々しい10話だっただろうと、見られない悔しさ再び・・である。
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