「のだめカンタービレ」21巻
ほとんど嫉妬に近い思いから千秋の特訓を拒絶したのだめだったと思う。少しでも「自分で何とかしてみせる」といった意気込みをのだめに感じた千秋だったから、何も言わずに手を引くことに決めたのだが、内心は不安を抱えたままの千秋といったところ。仕事に戻っても、Ruiと共演する「ラヴェルの協奏曲」にはのだめに引け目のある千秋で、公私混同するほど愚かではないものの、常にのだめを頭によぎらせてしまう千秋だ。そんな「ラヴェルの協奏曲」は、Ruiの別の一面を千秋に証明した。感性(本能?)のままののだめと技巧のRuiが同化するといった現象に戸惑いを隠せない千秋だ。そこでも私情を持ち出す千秋ではないため、結局はのだめとの演奏に思い描いていた全てをRuiとの演奏に注ぎ込むことになった。当然のようにコンサートは大成功をおさめる。
Ruiには先を越されたどころか、のだめにとっても思い描いていた曲のイメージを、しかも千秋と完璧に演奏されてしまっては、呆然自失ののだめとなるのは必至。更にRuiがオクレール先生に師事していたことを知りショックを受けるのだめだ。・・誰が悪いワケではないのだが、それでも何重にも打ちのめされて、全ての拠り所を失ってしまったかのような感覚に陥るのもわかるというもの。そして千秋への真顔のプロポーズ。それはのだめの不安定な心理がさせた防衛本能といったところだろうか?何も手に入らないなら、せめて千秋だけでも・・といった、実はとても千秋に失礼な話かもしれない。でも、再び投げやり姿に陥ったのだめの姿には見てとれるものがある。対して、冗談では流せそうにない突然の事態に困惑しつつも、千秋はのだめの「逃げ」にうすうす気が付いている模様。のだめにどう接するのか、これまでの千秋の態度には妥協がなかったが、音楽だけではないのだめの存在そのものが、どう変化しているかがポイントかな?
・・・なのだけど、ここへきて救世主現る。これまでも大事なところでのだめにも大きな影響を及ぼしてきたシュトレーゼマンだが、自暴自棄になりかけているのだめに今度はどんな救いの手を齎すのか?誰にも認められない(と勝手に思い込んでいる)のだめの自信喪失が要因の一つと見抜いていることでもあり、どうやら”荒療治”で強行突破を狙う感じかな?
のだめってほんと手のかかる天才児。おだて過ぎても駄目、すかし過ぎても駄目、大事にしても、放任しても駄目だなんてね(^^;)
久し振りにケイコとマナブの登場が嬉しい21巻。ポエムも健在!
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コメント
お~♪私ものだめ集めていますよ!
雑誌も立ち読みしていますw
原作ファンなのですが、ドラマもアニメも見ました☆
投稿: カクテルはXYZ | 2008/08/13 10:25
■カクテルはXYZさん、こんにちは
のだめはTVドラマ化を気に読み始めましたが、今では原作の続きが待ち度しいばかりです。
雑誌を立ち読みですか?
こちらもコナン同様、ここのコメントでのネタばれはなしってことでお願いしますね!ご自身のところで記事に書かれる分には、訪問者の自己責任ですからつべこべ言うつもりがありませんけど(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/08/14 22:05
こんにちは♪ネタバレはしませんよーw
のだめも長いですよねー☆
投稿: カクテルはXYZ | 2008/08/16 08:12
■カクテルはXYさん、こんにちは
なんだか雑誌は佳境に入っているとかいないとか。
終わっちゃうのは残念だけど、ハッピーな最後を期待したいです!
投稿: たいむ(管理人) | 2008/08/17 18:51
こんばんは~!!
あいかわらずへんてこミルヒだけど
大事なトコではいつも千秋やのだめを引き上げてくれてますよね。
今回ものだめを浮上させてくれると信じたいです。
千秋・オクレール・ミルヒの反応を見ても
のだめの才能は確かなようですし。
やさぐれてないでガンバレ!ですよね~。
投稿: くろねこ | 2008/08/20 21:56
■くろねこさん、こんにちは
ミルヒなだけに、あっさり万事OKとは行かないと思うので、戦々恐々ではありますが、千秋にとってものだめにとっても、良きにせよ悪しきにせよ影響を与えるショトレーゼマンに期待してしまいます。
いい加減グルグルしてばかりだと飽きそうなので、そろそろ転換期から大団円に移ってほしいかもです。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/08/20 22:38
お邪魔します~♪
ちょっと悲しい展開でしたね(^_^;)千秋の行動から考えると、
のだめが不安に思うのも仕方ないといえるけど。単純に女心
って言葉じゃ片付けられない、そんな気持ちが辛いなぁ・・・
今度、ミルヒがのだめの才能を開花させたら、この不安な気持ち
が千秋のモノになるんだろうか・・・
投稿: はっち | 2008/08/22 22:25
■はっちさん、こんにちは
完全に仲たがいしたわけではないのに、どこかすれ違ってしまう2人を見るのはつらいですね。
のだめも意外にプライドが高いんですよね。お調子者でもあるから、操縦が簡単にみえるけど、実はものすごく面倒くさい奴ですよね(^^;
ミルヒが何をしでかすか、次回が楽しみです!
投稿: たいむ(管理人) | 2008/08/23 13:20
まいどどうもです
いよいよ佳境って感じですね
のだめさんは自分の才能判ってるのかどうなのか?
とにかくピアニストとして目指す所が曖昧なのが問題なんですけどね、千秋さんもちゃんと言ってあげなきゃなあ・・・
本当に扱いの難しい人でした、オクレール先生も大変ですな
投稿: くまんちゅう | 2008/08/31 02:12
■くまんちゅうさん、こんにちは
のだめがいよいよプロとなれば終わるのでしょうが、そう簡単にいかない気がするし、いってほしくないよーな・・・複雑な気分です。
いつまでもダラダラと連載されるよりはスパッと終わって欲しいとは思うので、納得のいく展開を期待したいですね。
>のだめさんは自分の才能判ってるのかどうなのか?
デキルことは知っているのだろうけれど、もともと自分が楽しければいいという考えでしたしね、千秋も「楽しさの演出」のいち手段でしかないかもしれないし、本当に何が好きで何がしたいのかを自覚しなければ堂々巡りになる、蛇足な才能な可能性はあるかもしれませんね、困ったことに。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/08/31 16:02