DVD『図書館戦争(1)』
内容は毎回レヴューで書いてきたので、やはり特典についてだね。
豪華ブックレット(画像下)は、御覧のとおり原作の雰囲気を受け継いたもので、また、中もALLカラーでまるで”絵本”のような1冊。キャラ別の設定画集の合間に浜名孝行監督・シリーズ構成:古怒田健志さん・キャラクターデザイン:中村悟さん・美術監督:池田繁美&丸山由紀子さん・美術設定:荒川直樹さん、そして有川先生のインタヴューが掲載されている。他、世界観や基本用語解説、相関図などがありとても丁寧なつくり。それぞれのインタヴューには、原作を読んだ感想や印象、各担当でのアイディアや方向性・こだわった点等について、プロの視点から様々に語られていた。
スタッフ陣は「I.G9課」なだけに、リアルでシリアスには慣れていても、ラブコメやデフォルメキャラの扱いなどについては、当初不安や戸惑いがあったとのことだった。浜中監督も、定評ある部分は安心し、逆に作り慣れていない部分をどこまで一緒に作っていけるかが楽しみであり、期待していたとのことだった。そしてリアルと崩しのギャップを楽しんでもらえるよう心掛け、アニメ『図書館戦争』にふさわしい制作方法として挑戦されたとのことだった。
美術に関しては、航空自衛隊入間基地や国会図書館などでロケハンを行い、基地では大浴場や大食堂などの生活空間や、図書館では地下の格納システムなど、普段ならば目にすることがないだろう場所を見学できて参考になると同時にとても面白かった、という談が多かった。ロケハンの効果は絶大だったようだ。
・・・「やっぱり自衛隊かぁ~」とニヤリとしてしまうのは、私がすっかり有川ファンになってしまったからかな? そして、美術の荒川さんは『精霊の守り人』でも美術を担当されたのだが、何気に「神山(健治)監督」の名前がインタに登場し、私はとても嬉しくなってしまった。やはり神山監督は、スタッフ個人に多大なる影響を与えているんだね。とにかく、30ページ近いブックレットであり、本当に豪華版の名に相応しいモノだった。
映像特典の井上&前野のインタは、オーディションから決定した時の出来事や、アフレコ現場の状況、声優同士のこと、郁について、堂上について等、約40分にわたって語られた、一応こちらも豪華版かな?でも”ネットラジオ「関東図書基地広報課」”やイベントや雑誌のインタ等で話題にされた内容がほとんどな感じ。「『革命』を劇場版で!」という話が声優の中では散々出ていたとのことだが、実現できるかな?『革命』を90分に収めるのは至難の業と思う私で、今は「どちらでも。」といった感じだ。(2巻では、鈴木さん、沢城さん、鈴森さんが登場。やはり(当然)石田さんは3巻か・・)
さて、黄色い冊子の有川先生の短編はというと完全に『別冊図書館戦争』のノリ。18Pの中に、ある日の出来事がきっちりおさまっている。アニメでも意思の疎通が図られた堂上と郁ということから、既に公認のカップルという設定のもとで書き下ろされていて、周囲の目も温かく、イチャイチャぶりが目に浮かんでくる。
タイトルは「ドック・ラン」。武蔵野第一図書館の利用者に一般開放されている庭に、飼い犬のシャパードをリードから解放して自由にさせ、図書館側の注意にまるで耳を貸さない迷惑オバサンに、堪忍袋の緒が切れた堂上が仕掛けた頭脳戦の模様が描かれた話。堂上のサポート(というか、忠実なるしもべ?)の役割は郁だ。なんと郁は”犬”として、シャパードとして対決することになる。(もちろん堂上には策略があるのだが)・・もうそれだけでどんな展開か分かるでしょう?(わからないか?でもこれ以上は教えない!)。柴崎と手塚も相変わらずのコンビぶりな会話で登場。小牧の上戸も健在。(もちろん郁が話題を提供するのだが)。短編とはいえ、欲しいトコロを(少しでも)全部詰め込んでくれた有川先生に感謝!DVDを買って良かった!
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