『ひぐらしのなく頃に』(実写・アニメ)みた。
映画では「鬼隠し編」のみが描かれていた。
舞台は「雛見沢」。人口約2000人の山村で、数年前には”ダム建設”話が持ち上がったが、反対運動と不吉な事件から水没を免れたという、辺境の土地である。そんな「雛見沢」に、東京から逃げるように転校してきた少年が前原圭一だ。のんびりとした田舎暮らしと気さくな村人たちに癒されて心を開く圭一だったが、”ダム建設”反対運動中の事件から、毎年「綿流し」の祭りの日に起こる怪事件を聞かされ、興味本位に「オヤシロ様の祟り」話に触れた途端に仲間達ともギクシャクし始める。余所者扱いで、何も教えてもらえないことに苛立つ圭一だが、知ることから身の危険を感じはじめる圭一だ。そしてこの年も「綿流し」の祭りの日に起こる怪事件。関わった圭一にも魔の手が迫るが・・・・・・・これが「鬼隠し編」。
アニメ(1期)では、次に「綿流し編」、「祟殺し編」、「暇潰し編」、「見明し編」、「罪滅し編」と続くのだが、正確に言うと続いているわけでもない。これをどう理解し、どう解釈すべきかと、困惑するところ。どれも事実であるパラレルワールドなのか、巻き戻(リセット)してやり直した事実なのか、はたまたループなのか。単に同じ事件の視点を変えたものとも微妙に異なっていて、強いて言うなら「○○のケース」と考えるのが一番しっくりくるように思う。
とりあえず、ダム建設”関連からの発端と幾つかの要素は同じでも、経過や結果が大きく異なる数種のパターンからなる、残酷で血生臭くてまるで救いどころがない物語が、『ひぐらしのなく頃に』だ、かな?(・・・といったらファンに怒られちゃうか?) でも本当に、普段は萌え系キャラが豹変した人格での狂気であり、安直で短絡的な思考と行動には、「どうしてそんな愚かな発想しかできないんだ?」と辟易し、出来もしない無責任な発言(豪語)にはイライラが募り、繰り返される残酷なシーンにはうんざりで、どんどん気がめいってくる。
不動の確定要素があり、必ず凄惨な現場へと行き着くパターンと分ってしまえば、予定調和のように次が想像でき、何故か決して裏切られないから、見たくない場面を意図的にサウンドオンリーにしてやり過ごすことができて私は助かったけれど、よく考えると非常に不自然でこんなんでいいの?て思ってしまうところでもある。
以上のことから、正直なところ、この作品の一体何が面白いのだろう?と思う私。
「鬼隠し編」の謎解きは無かったが、「綿流し編」の真相が「目明し編」で明かされた時はちょっぴりゾクソクして、辻褄が合うトリックに感心するところだったけれど(こういうところが人気の秘密か?)、それでも憐れな登場人物たちが不憫でならないのは変らない。「解決編はどれもこんなんなのか?」と思うと益々気もめいってくる。しかし、それほど救いようにない物語だけに、ここで止めるのはもっと気持ちが悪い気もしてくる。また、「罪滅し編」では、若干違った目が見え始め、”超自然”な力も働いているとなれば、あるいは救いもあるかもしれない、と希望が持てなくも無い。どうやら全てのカギは梨花が握っているようでもあり、せっかく解答編の『ひぐらしのなく頃に 解』があるのだから、最後まで見なくちゃだよね?って決心した私である。(といっても、まだ全部はDVDになっていないようなので、しばらくは保留。解答編はできるだけ一気に見たいしね)
謎解きに気合は入っていないけれど、鷹野三四がどうにも胡散臭くて好きじゃない私。意味あり気な喋り方や含み笑い、目つきが凄くイヤ。圭一に脅迫めいた口裏合わせを要求するし、検死結果が不自然なところからも一番アヤシイと思っている私だ。鷹野について、今のところアニメでは、それ以上でもそれ以下でもない感じだけど、映画では疑心が裏付けられたかのラストカットがあって思わずニヤリだった。でも、アニメは圭一の隠した注射器が無くなっていたが、映画では魅音愛用のマジックペンとして発見されてしまい、これには「アレレ?」である。密かに注射器の中身こそが”キーアイテム”と睨んでいたのだが、マジックが発見されては、注射器など最初から存在しておらず、全部が圭一の妄想の可能性もでてきてしまったわけだ。夢オチ風な演出が見られた映画でもあり、どうやら私の推理は頓挫だ。(やはり放棄するのがよさそうだな)
実写映画でも「解」を制作するとの事。けれどアニメで「解」を観てしまうと、映画に興味がなくなりそうな気がする。折角だし、映画はオリジナルにすれば良いのにな、って思いつつも、もはや半分惰性の私が言うことではないか、だったりして?(^^;
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コメント
アニメ版は面白いと勧められたけど、未だに観たいという気がおきません・・・やっぱり映画という2時間くらいの枠が好きなkossyです。
そんなことを考えつつも、今日はプレステ2のソフトを買おうと思い、「ひぐらし」を手にとり、数分間迷っていました・・・結局買ったのはFF10とクソゲーっぽいのを1本・・・あぁ、時間がないってのに。
投稿: kossy | 2008/07/07 23:45
おお、なんと奇特な。
私はなにげに最初の最初を観て、続く数話を観て、あまりにも毒々しくてあまりにも救いがない展開に驚き、また新たに少し視点や展開を変えて始まって…と、もおやめよう、もおやめようと思いながらも、やはり気になるままに観てたら、とうとう『解』のラストまで観てしまったクチです。
でも、観たから言いますが、たいむさん、ぜひアニメ版を最後まで観てください。
逆に途中でやめたらただの猟奇アニメで終わってしまいますので。
あんど、これ以上情報を得てはダメっすよ。たいむさん、勘がいいから読めてしまうと楽しみが減りますよ。
投稿: よろづ屋TOM | 2008/07/07 23:47
こんにちは♪
本作に関しては名前しか知らんのですが
舞台になっている【鹿骨】市って実はオ
レが住んでいるところで、関係者がここ
の出じゃねぇかと言う話を友人に聞いた
ことがあります。
ちなみにオレは鹿骨小&中を出てます。
それにウチの近所の地名も多々出てくる
ようで結構気になってる作品です。
生粋の鹿骨っ子の風情♪でした。
(゚▽゚)v
投稿: 風情♪ | 2008/07/08 15:50
■kossyさん、こんにちは
>数分間迷っていました・・・
うはははは。kossyさんは、ゲームもなさるのですね(^^)
アニメは、みなければみなくても・・と思います。
でも折角だから、実写の解決編でスッキリしてくださいね。
■よろづ屋TOMさん、
そうなんですよね。このまま止めたらただの猟奇ものでしかなくって虚しいんですよね。「生爪」にはもうダメって思いましたし。
だから、あの圭一のデジャブと理香の変化がなかったら、これ以上はやめようと思ってました。
でも、なんだか理香ってメーテルみたいなな気がしません?(「永遠の時の旅人」なんちって。)すくなくとも正体が知りたいです。
よろさんの太鼓判?もあることですし、最後までは見ますよ。もちろんネタバレなしで(^^)
3本ずつ借りると丁度良さそうだったので、DVDの裏にあるあらすじも読んでませんよ。
勘、よいですか?見たマンマだと思いますが。
まぁ、理香が曰くつきなのは、ホリックでわかっちゃってましたけど。
ホリックとは「わたぬき」つながりでもあったんだなーって知りました(多分ちがうけど)。
「四月一日」の語源は「綿抜き」で、綿を抜くのが4月1日という風習からきたもの。君尋くんはもしや抜け殻?なんて突拍子のない想像しちゃってさすがに振り払いましたけど(^^;
■風情♪さん、こんにちは
え==。実在の地名だったのですか?
確かに岐阜がどうとか出てきていましたし、合掌造りの家々がら、高山の風景だなーって思ってはいましたが(^^;
妙な夏祭りも実在???うひゃ==
投稿: たいむ(管理人) | 2008/07/08 20:25
うわ〜〜〜〜〜〜 ( ̄〜 ̄lll) い、言いたいいいいい。
こ、これだけ言わせてね。理香たんの正体つーか、謎もちゃんと順を追って解けますし、繰り返される理由も分るようになってますから。
ただし途中、全然違う方向の結論が出てきそうになりますが、そこで挫折されませんよう。
それも含めて『解』ではきちんと辻褄が合います。
逆にたいむさんが最後の最後までご覧になったとき、私も「あれ、どういう意味だと思いますか?」ってぜひお訊きしたい。
それを楽しみにさせていただきますね。
投稿: よろづ屋TOM | 2008/07/09 00:18
こんにちは♪
実際の【鹿骨】は岐阜県ではなく、東京の江戸
川区なんですよ。
劇中では【ししぼね】って何て読まれてます?
あ、調べてみたら【興宮町】も出てきてるみた
いですが、こちらもウチからちょっと離れてま
すが実在しますぜ。
妙な祭りは無いですが、浅間神社というところ
で「幟まつり」と言うのがありますが、別に妙
と言うほどではないですね。
何か気になって来たんですげぇ観たくなって
きました♪ (゚▽゚)v
投稿: 風情♪ | 2008/07/09 11:04
■よろづ屋TOMさん、こんにちは
言ってもいいですよ。。。って嘘です。
そこまで言われると、なんだか気持ちの良い結末が迎えられそうで、ちょっと楽しみになりました。
最終巻が発売されるのが3ヵ月後くらい?「解」は先に白いのか6巻あって、新作扱いの黒いのが4巻まででている今なので、もう1巻発売されたら、白いのから3巻ずつ見ようと思います。
でも長丁場なので「半額デー限定」(^^; タイミングよくキャンペーンがあることを祈ってますw
>「あれ、どういう意味だと思いますか?」
えぇーなんでしょう?難しいことは勘弁してくださいね~。ただでさえ、これまでのはいたたまれずに流して見ていたところがありますし。
■風情♪さん、こんにちは
捕捉をありがとうございます。
私はにわか視聴者なので、そんなことも知らなかったりするのです、ハイ(^^;
なんと!興宮町も実在ですか~~。こっちはちょっと街な感じで描かれてましたよw
>別に妙と言うほどではないですね。
クワを持った巫女さんが踊る祭事は無いですか??(笑)
>何か気になって来たんですげぇ観たくなって
きました♪ (゚▽゚)v
親近感が余計に湧いちゃいましたか?wでも内容は記事のとおりなので、ご判断はお任せです~~(^^;;;;;
投稿: たいむ(管理人) | 2008/07/09 20:18
こんにちは♪
アニメ版ですがようやく観ました。
萌キャラに未だ馴染めずにいますが、溢れん
ばかりの狂気は最高に怖く思えましたよ。
そうそう「綿流し編」→「目明し編」この
2つのエピはかなり惹き付けられました!!
本作は地元の人間じゃないと解らないような
地名等の名前が更に出てきたんで、実際の
鹿骨に住むボクとしては、他の人たち以上に
オモシロく観れたと言ったところです♪
(゚▽゚)v
投稿: 風情♪ | 2008/09/06 22:54
■風情♪さん、こんにちは
>萌キャラに未だ馴染めずにいます
ですよねー。私もそのギャップは最後までいただけませんでした。
>「綿流し編」→「目明し編」
詩音~
ひぐらし・・というのではなく、殺人事件としてスペシャルドラマや映画にできそうなトリックの完成度でしたよね。
でも痛すぎ!直視できませーん(><)
親近感があると見方が違ってきますよね。許容範囲も広くなるというか、甘くなるというか。
私もやっと「雛見沢事件」の全容が明かされる「解」を見終わりました。
こちらも「ほほ~」となりますので、良かったら進んでみてください(^^)
記事は数日中にアップします。ややネタばれするのでスルーでもかまいませんけどw
投稿: たいむ(管理人) | 2008/09/07 11:10