アニメギガ(15)~声優:宮野真守
第15回目のゲストは、宮野真守さん。『DEATH NOTE』の夜神月や、『桜蘭高校ホスト部』の須王環、『ガンダム00』の刹那・F・セイエイなど多種多様な作品に出演され、2008年第2回声優アワード主演男優賞を受賞され、現在最も勢いのある若手声優さんの一人である。
”Gフェス2008”で、はじめてご本人を間近に拝見したが、まず、あまりの長身にちょっとビックリ。まったく宮野さんのキャラを知らなかったわけで、イキナリのアホな挙動に実は引きまくっていた私だった。
番組でも、180cm超の長身には早々に突っ込みが入った。損得を質問され、得することは無いと言う宮野さん。特にアフレコ現場では、固定マイク為、自分が高さを合わせなくてはならず、いつも大股開きで対応しているとの事。すらっと見栄えのするモデルのようなスタイルだけど、何事も”過ぎる”と苦労が付きまとうものだね。
宮野さんは声優以外にも、歌手に舞台俳優、コントに至るまで幅広く活動をされているとの事。(ドンビキしたけど)元来”地”は明るくてユーモアにとんだ方のようだし、おバカキャラからド真面目キャラまで、様々な役をこなされる宮野さんは、とても切り替えの上手い器用な人なんだね。そういえば、映画『チャーリーとチョコレート工場』でのジョニー・デップの吹替を担当され、あの奇天烈なウォンカ役を見事に演じ、しかもジョニーのイメージを壊さない演技に感心したことを思い出した。”ラボ”のコーナーにて披露された特技、志村けんさんほかの物真似はなかなかのものだったし、「コント」までやっちゃう理由がわかった気がした。
演じ分けのコツについては、それぞれの収録の後には必ず”ニュートラルの宮野真守”にギアを入れ直すことを心掛けているとのこと。キャラを引きずらないように一旦リセットし、常に宮野真守ではじめれば、どんなギアにもチェンジ可能ってことだ。謙遜して「できるだけ努力している」という言い方をしていたが、子役からのキャリア(大好きなお兄ちゃんの後を追って小学1年生で劇団入りしたとのこと)でもあることだし、既に大概はこなせているんだろうなって思う。
ただひとつ例外として、”夜神月”に限ってはあまりに為り切り過ぎて、同化に似た感覚を実感したこともあったらしい。優等生であり殺人鬼、家庭と学校とで多彩な顔を持つ”月”。ほとんど多重人格な微妙な声色の使い分けは見事だった。「デスノ」の荒木哲郎監督には「演技指導するまでもなかった。」と絶賛されるくらい。宮野さん自身も相当読み込んだと言われ、擬似体験すらできない月のキャラをモノにする為に、月だけを理解することに努めたとのこと。月を理解することで共感を自分の中に取り込むような役作りしてしまえば、もはや自分の一部と化す、なんてことはあるのかもしれないね。
ぶっちゃけ、私にはほとんど興味の無い声優さんではあるけれど、顔と名前と役が一致しはじめた声優さんの一人に加わり、クレジットに名前を見つけると楽しくなる声優さんにはなった。
宮野さんにとっての声優とは、「役者としての人生の、視野を広げてくれた職業」とのこと。今後の益々の活躍を期待したい。
次回のゲストは、なんとアニメーション監督:谷口悟朗さん!深夜にも関わらず思わず「えーっ!マジっ?!」と声を上げてしまった私。この時期『コードギアスR2』の追い込みで忙殺されているだろうに、まさかまさかの登場に歓喜!どんな話が聞けるのかとても楽しみだ。
2008/9/2 水曜日(火曜深夜)午前0:00∼0:39[BS2]
(再放送)2008/9/2 水曜日 午後18:00∼18:39[BShi]
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コメント
日曜日に『歌劇舞台 鋼鉄三国志』でマモくんを拝んだばかりだったので、とてもタイムリーな番組でした。『鋼鉄三国志』の話題は出てこなかったけど^^;。
経験豊かで色々と器用にこなしておいでだけど、舞台俳優としては、歌も発声もダンスもアクションもまだまだの感^^;。声優業をやりつつ、着実に精進していって欲しいと思います。
投稿: ayuto | 2008/07/03 10:14
■ayutoさん、こんにちは
声優と制作側を交互にゲストに呼んでいるアニメギガで、今回は妥当な人選でしたねw
でも、もっと中堅やベテランを呼んで欲しい感じもしますけどw
断られるのかしら?石田さんあたりは断り続けていそうな気がするけどw
>舞台俳優としては、歌も発声もダンスもアクションもまだまだの感^^;。
お、手厳しい!しかし、目の肥えたayutoさんですし、きっとそうなのだろうと思います。
ならば、「あのひとは今」とかにならないように精進して欲しいですねw
投稿: たいむ(管理人) | 2008/07/03 17:42