大変な日曜日-『精霊の守り人』トークイベントほか。
もともと時間的に余裕を持たせたプランであり、結果的にはすべてのミッションを敢行し、予定通りに事は運んだのだが、肉体的・精神的疲労度は普段の倍以上という強行突破になった昨日。それもこれも大荒れな天候によるJR東日本のダイヤの乱れが原因。新幹線で片道約2時間半の東京日帰りなんて通常ならどおってことはないのだが、その新幹線が大動脈の生命線である限り、都内で危機を回避し続けても最終的にはジ・エンド。いやー参った参った(^^;・・ちゃんと帰れたけどさ。
『精霊の守り人 トークショー』に参加する為、杉並アニメーションミュージアムへと足を運んだ昨日。さすがに都心から一歩離れ、電車とバスの乗り継ぎが必要な場所はやはり不便と言わざる得ない。端から悪天候によるダイヤの乱れは承知であり、断行する必要は無かったのだが、ひとえに「神山健治監督を拝みたかったから・・」というドアホな私である(それだけの為でもないけれど)。それだけの甲斐あって最前列にて1~2メートルの近さで監督を拝むことができたから報われたが、今回は握手がご法度だったのが「ちぇっ」である。最初はあまりにも近すぎ、目が合うのが逆に恥ずかしくて監督の顔が見られない始末。私って意外とウブだったのね(笑)。しかし、トークが始まってからは凝視。何度と無く目が合ったのは勘違いでも思い込みでもないはず。監督はどうせ覚えちゃいないだろうけど、私は満足。
神山監督は皮のジャケットにジーンズというラフないでたち。帽子はなし。少し前に短くされた髪型そのままで若々しさを感じたが、相変わらず細っ!よくこんな体格で繰り返される修羅場を乗り切っているものだと感心してしまう。安藤麻吹さんは薄手の黄色のパーカーにジーンズ。ピンピールのサンダルがキラキラしていて印象に残った。思ったよりスリムで小柄な方。あのパワーはどこから生まれてくるのか?といった感じ。やはりプロだなーと思う瞬間。
交通の乱れで15分押しで開始されたイベントは、ポイントのシーンがいくつかピックアップされ、スクリーンでおさらいしつつその時々でのエピソードや裏話を監督や安藤さんが語られる形式。MCにはI.G.のお姉さん。(おそらく広報担当。見覚えのある方)
話の流れの中で、何かにつけて登場するチャグム役の安達くんの話が新鮮で面白かった。「ヘタな大人以上に気配りのできる子」「オン・オフの切り替えが上手い子」など褒め言葉が多く、安藤さん曰く「天才」だそうだ。監督評は、最近になく滑舌の良い子供。子ども扱いしなくて良い子供、だったかな。やはり声優裏話は興味深く、バルサのオーディションには100人近い応募があったとのこと。にも関わらず安藤さんはバルサ役をほぼ最初のテスト段階で射止めていたと監督から明かされた。しかし当の安藤さんは、神山監督がどこに居たのかすら分らず終い。見つけられなかったそうだ。(監督曰く、ちゃんと居たし意地悪く隠れていたわけではないとのこと)
緻密な美術背景にも定評のあるこの作品。それでもところどころにアニメーターさんの遊び心が紛れ込んでいるらしい。墓石や看板にはこっそり何か(文字)が仕込んであったり、4本足の動物をこよなく愛する(?)色彩設計の片山さんの話は笑えた。”でっかいオオカミ”については、神山監督も「某作品の某巨大オオカミ」と被ってると自覚はあったとのこと。当初の発注では「馬のようなオオカミ」だったが、上がってきた絵は馬以上に巨大なオオカミで、予想外なことに戸惑ったそうだ。けれど、あまりに雄雄しい出来の良い絵であり、ボツは惜しいと考えて採用したとのこと。作品制作に妥協がなく(噂によれば)トコトン厳しい神山監督だけど、良きものを正等に評価し、公然で感謝の意を表する神山監督の姿勢が、私はとても好きだ。
そうそう、予告ナレーション話には、唯一ヤラレターと思った。ナレーションがジグロ(西さん)だったのはともかく、内容すべてが”ジグロ視点”で語られていたとは考えもしなかった。まさか次回予告にまで一連の物語があったとはっ!・・・やはり神山監督だ。どんなに些細なことでも侮れない。尊敬します。とにかくもう一度、全部を聴きなおしてみなければ!!
1時間超という少ない時間であり、ややダラダラで一方通行なトークイベント。これからやっと地上波放送ということでもあり、「予告」以外の目新しい新事実や驚愕の暴露話はなかったけれど、的を射た、話上手な神山監督の変らぬ真摯な受け答えがとても心地よく、楽しいひと時だった。安藤さんの話がほとんどないけれど、どのみち神山監督の話になってしまうのでここまでにする。
監督曰く「折り合い・折り合いをつける事」をテーマに描いた『精霊の守り人』。4月からは地上波放送(NHK)で、誰でも見られる作品となる。興味を持っていた人はもちろん、そうでない人もとりあえず一度観て欲しいと思う。
→は、お土産ではないけれど、I.G.20周年記念展の「ご自由にお持ちください」からを頂いてきた『HoLic(2)』のクリアファイル♪これには書かれていないけど、2期目のタイトルは『xxxHOLiC◆継(ケイ)』に決定したようだ。3月にイベントが開催されるとのことだが、ムリだよなぁ。一応「BS-i」での放送がほぼ決定で一安心。
偶々ご一緒することになったshamonさん、バタバタしましたが大変お世話になりました。様々な(別の)裏話も楽しかったです。「『モノノ怪』設定画パネル展」の為に秋葉原までお付き合いいただきありがとうございました。(思ったよりショボかったけど『墓場の鬼太郎』のオマケはラッキーでした。)そして、「感想は書かない」とか宣言したはずなのに、結局こんなになっちゃいましたー(^^; 神山監督LOVEなものですから許して(爆)
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コメント
まいどです^^。
遠方からのご参加お疲れ様でした。
強風で予定狂いっぱなしでホント大変でしたね。
もうちょっとゆっくり落ち着いて
お話したかったのだけれど。
で、やっぱり書いたのね^^。いや読めてたけど(笑)。
>公然で感謝の意を表する神山監督の姿勢
この辺りが人をひきつけるところなんでしょうね。
私は初めてお姿を拝見しましたが、
瞳の奥に強い意志を秘めた方、という印象です。
ナレーションは3話で
「あー、ジグロの人か」とわかってました。
でもあのテンション最高潮の現場に終盤で
いきなりアフレコ参加された西さんの苦労が
偲ばれます(苦笑)。
監督のジグロへの思い入れは
文庫版の「闇の守り人」あとがきで
監督が語っておられます。
なのでジグロ目線なのは知ってた(笑)。
>裏話も楽しかったです
某声優Aさんとか声優Rさんとか某スタジオとか
某○○○○店話とかありましたね(大笑)。
他にも一杯あったんですけどね。
それはまた別の機会に^^。
>神山監督LOVEなものですから許して(爆)
「真・女立喰師列伝」はご覧になったんでしたっけ?
エンドロールにあららら~でした(大笑)。
投稿: shamon | 2008/02/26 09:28
■shamonさん、こんにちは
「と、いいつつガッツリ書いたりして・・・」って言いましたよね、私(笑)
ジグロのことはご存知でしたか。
全然続きを読む気がないので後書きをされていたことも知りませんでした。
そこだけ本屋に読みに行くことにします。
>「真・女立喰師列伝」
まだ見てません。
俳優?神山健治より、監督神山健治が好きなので。
今はあれこれとイッパイイッパイなので、いずれ纏めて。TVでやってくんないかしら。BSとか(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2008/02/26 17:10
そうだっけ(笑)?>言いましたよね。
>TVでやってくんないかしら
うーん、内容的に無理かも(笑)。
投稿: shamon | 2008/02/26 21:06
■shamonさん、こんにちは
言ったの言わないのは一番議論したくないことですが、間違いなく。
>内容的に無理かも(笑)
あら、ざんねん。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/02/27 16:37
ま、マイナーの極地みたいな中身ですから>女立喰師。
DVDで観てくださいな。
師匠の作品も4月中旬にいろいろ発表みたいですね。
キャストがやや心配ですが・・。
投稿: shamon | 2008/02/29 22:41
■shamonさん、こんにちは
ではDVDでいずれ。
>4月中旬にいろいろ発表
さてどうなるか・・・ですね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/01 10:28
某芸能プロ人でないこと祈ってます^^;。
ま、上手けりゃいいんですけどね。
投稿: shamon | 2008/03/04 20:05
■shamonさん、こんにちは
タレント反対。上手くても出来ればNGで。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/04 22:41