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2008/02/26

DVD『モノノ怪-化猫』

Mononoke5_3 『モノノ怪』シリーズDVD:伍之巻「化猫」。初回限定生産版は豪華化粧箱&ポスター。ポスターは「化粧箱描き下ろし画」の大集合。大集合なだけによーく見比べると、薬売りの衣装が全て微妙に違っていることが良くわかる。話にあわせた模様が施された細かいデザインに脱帽。映像特典にはイベントで使用した「CGメイキング」が収録。特別説明がないので、ほほぉと見るだけだが見応えあり。音声特典には薬売りの櫻井さん・中村監督・総作画監督の橋本さん、いつものお三方での最後の「(大詰め)オーディオコメンタリー」。

中村監督より開始早々、アバンでの薬売りの口上モドキは、すべてがヨコテミチコさん提供による”大サービス”だったと報告される。その話その話のテーマをざっくり纏めた「さあどうする?どうなる?」とワクワクさせる薬売りの口上モドキは毎回お見事!と拍手だったが、なるほど横手さんだったか、である。櫻井さんも、口上モドキはセリフでもナレーションでもないと、けれど「薬売りの語り」には違いなく、独特の雰囲気作りに試行錯誤されたとのことだった。
ラストを飾るに当たって再び「化猫」を持ってきたことについては、歴史は繰り返される、ではないけれど、「誰でもぐるぐるバトンのように回していってもいいんじゃない?」といった感じで、特別”リベンジ”のような大層なものではなさそうだ。別のモノとして時代構成も雰囲気もガラリと変更(それでもキャラ作画はサービスかな?)。ここは詳しく聞きたいところだったけれど、残念ながらあまり多くは語ってくれなかった。
そんな時代背景の変更のうち、意図して変えたのが衣装。ほとんど衣装に模様が無い(あえて無くしたとのこと)。特別薬売りの衣装をどうするかはかなり検討されたようだが、基本ラインは同じで小道具を少々いじった程度で落ち着いた(洋装も案としてはあったとかなかったとか)。私は「帯の色」くらいしか気に留めなかったが、「指輪」はポイントが高かったらしい(笑)。ついつい背景に目を奪われがちだけど、本当に細かいところにまで拘りを見せる作品だとつくづく思う次第。
DVDもラストでもあり、櫻井さんからいくつかの質問があげられる。「お気に入りのキャラ」、「お気に入りの話」、「MVPは誰か」など。
橋本さんはキャラ原案・総作画監督として、キャラは「菖源(海坊主)」(サクサク描けたとのこと)、話は「座敷童子」「化猫」として具体例を理由を挙げられた。櫻井さんはもちろん「薬売り」が一番で、「座敷童子」はインパクトが強いと言われていた。「座敷童子」は、橋本さん櫻井さん共に、「”ayakashi”から1年のブランクを空けての第一弾。手探りで、おっかなびっくりな心境で作った作品」として印象深いとのこと。しかし、監督はどれも平均的・・と逃げる。”監督として”、それぞれに苦労の内容が異なり、どうしても同じ天秤で量れないのだそうだ。とにかく「視聴者に対して最善であること」を第一に制作したすべての『モノノ怪』であり、各物語に対する思い入れより、スタッフ個人と”仕事(作品パーツ)”に対する思い入れが強いらしく、「ココは誰の仕事でどうだった。」と、人間と作品がリンクしたひとつの評価でしか思い浮かばないらしい。それでも、強いてキャラに関して言えば、「化猫」での薬売りは好きらしい。(そこでも「隈取が・・」とピンポイントだがw)
それほどに精魂込めた作品であり、やはり過労で倒れていた中村監督だったと暴露(今だから言える、かな?) 制作中はストレスから太ったり痩せたりの繰り返しだったで、そりゃ倒れてもあたりまえだよね。櫻井さんも何度となく「この現場は異常だ。」と口にされていたわけで、事実でした、ってお話だ。
全5編で終了した『モノノ怪』だが、他にも取り上げたかった物の怪が(大きくは)一つあったらしい。構想として煮詰めていたとのことだが、物の怪の性質と絡めた物語は、内容もスケール的にもTV用としてボツにせざる得ないものだったらしい。それが「何か」は残念ながら言明されず。もしかしたら「いつか」の為に温め続けているのかもしれない・・なんてね。だったら嬉しいのだけど(^^)
それを受けて・・・ではないが「今後」について。櫻井さんは、2期(続編)も良いけれど、もっと色んな可能性を考え、ぶちゃけ「劇場版」ができたらいいなと言われていた。対して監督も橋本さんも、「反響は大切にしたい。」「またみんなで面白いことができたらいいな。」程度で、特別積極的とは感じられない言葉でお茶を濁していたが一応同意はされていた、かな?(色々大変だしね)
私も今すぐとは言わないけれど、いつかあの映像美をスクリーンで拝めたらと思う。これまで以上にスケールの大きな作品を是非に。とはいえ中村監督の別の作品も見てみたい気もする。それがまた『モノノ怪』に繋がるようなら尚結構。今後の益々の活躍を期待したいと思う。
あーあ、終わっちゃった。月末が寂しくなるなぁ。

※このブログでの「モノノ怪」関連記事は コチラ からどうぞ。

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コメント

こんばんは。

ぽつぽつだったのでDVDでまとめて観ようかなって考えてます。

タチコマ賑やかです。ついにバトーさんが画面に出てきました(笑)。

投稿: shamon | 2008/02/29 22:39

■shamonさん、こんにちは
太鼓判です!

バトーさん!いいなぁ。

投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/01 10:25

最新の「アニメーション・ノート」で特集されてた美術もきれいだったなぁ^^。>モノノ。

バトーさんはピンクのハートに囲まれてますよ(笑)。
見た瞬間大爆笑。
他の9課キャラは今だ出現なし。
「少佐~」とは言ってくれるんだけど。
時々「タチコマな日々」のパロディが出るのに笑ってしまう。そうそう、ジェイムスンがやっと出てきました。

投稿: shamon | 2008/03/04 20:09

■shamonさん、まいど
モノノ怪はオススメです。もう、グダグダ言わずに観ましょう!

>「タチコマな日々」のパロディ
これはかなり見たい!
はやくほかのメンバーも登場するといいですねー。
特にトグサ君(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/04 22:45

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